SUPER JUNIORが5月31日、オンライン適合型コンサート「Beyond LIVE」で『Beyond the SUPER SHOW』を配信した。「Beyond LIVE」は、最新テクノロジーのグラフィックを取り入れ全世界に生中継され、視聴者とオンラインでリアルタイム交流ができる新スタイル映像コンサート。圧倒的なARエフェクトが加わったステージやインタラクティブQ&A、インタラクティブチャレンジなどで世界中の視聴者を魅了し、大盛況をみせた。「新しい未来をみなさんと迎えられてとても幸せです」と語るSUPER JUNIORの「Beyond LIVE」ステージをレポートする。【取材=平吉賢治】

究極のデジタル演出「Beyond LIVE

SUPER JUNIOR

 新たなコンサートのスタイルを展開する世界初オンライン専用有料ライブ「Beyond LIVE」、配信第6弾の出演はSUPER JUNIOR。公演への期待は、開始前にしてハートマーク10億超えという破格の数字が如実に物語っていた。会場には世界各国の視聴者のリモート画面が映し出され、ワールドワイドなコンサートであることを表していた。

 赤と青の鋭いレーザーが差す中、玉座に着くSUPER JUNIORが姿を現す。各メンバーの顔が描かれた旗、シャンデリアと、ゴージャスな3D映像に包まれながら「SUPERMAN」からライブは走り出す。玉座に着いたまま静かな表情でラップを披露すると、楽曲の盛り上がりと共に颯爽と立ち上がり、華麗にマントを広げ、厳かなサウンドと共にクールに振る舞うパフォーマンスを魅せた。

 そして曲の転換では映像を挟み、「2YA2YAO!」を白のスーツスタイルでアグレッシブにダンス。ミドルテンポ、清涼感あふれるシンセサウンドに同期するように、8人はキラキラとした表情の輝きを見せた。

 最初のMCではメンバーそれぞれ各国の言語で挨拶。メンバーは「遂にSUPER JUNIORの番になりました!」と、興奮を表しつつ賑やかな空気感。「こうして見ると近くに感じますね」と、スクリーンいっぱいの数々のリモート画面に笑顔を投げかける。そして、「アナログ時代とデジタル時代ときましたが、究極のデジタル時代ですね」と、「Beyond LIVE」を表した。また、「こういう時代にコンサートができて使命感を感じてます」と、感慨深く語る。メンバーはそれぞれ各国名を呼びかけ、その国の視聴者からリアルタイムで声援を受けるという「Beyond LIVE」ならではのグローバルなコール&レスポンスも見せた。世界各国で連動するペンライトの光に包まれながら、再びライブへ突入――。

圧巻のARと融合するSUPER JUNIOR

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 楽曲「U」ではアコースティックギターのサウンド、炎に包まれるグラフィック、情熱的なボーカルと共に華麗なフォーメーションが繰り広げられる。床で赤く発光する液体が艶やかにステージを彩る「Sexy, Free & Single」では、ブルーのサイバー感あふれる幾何学模様のビジュアルが全方位に広がる。前曲と繋げられた「Mr. Simple」ではキャッチーなK-POPサウンドのなか軽快なパフォーマンスを披露。このセクションはメンバー一致のキメポーズでビシッと締めくくられた。

 そしてユニットSUPER JUNIOR-K.R.Y.の初披露曲「Home」に進む。茜色の空から銀河の空間へ移り変わるビジュアルと染み渡るバラードテイストがベストマッチング。ファルセットで交わるハーモニーは生で直接耳に入り込んでくるように響き、恍惚とさせてくれる。

 インタラクティブQ&Aコーナーに進むと、メンバーは各国4名の視聴者とリアルタイム交流。それぞれの質問に温かく答えるという「Beyond LIVE」特有の時間を視聴者と共に過ごした。そして5人目には東方神起のチャンミンが登場。これにはメンバーも驚きを隠せない様子だ。チャンミンはこの日のドレスコードである“裸足”を見せつつ、笑顔でSUPER JUNIORと一緒にリモートで和気あいあいとトークを楽しんだ。

 スペーシーな場面からストリートと、圧巻のARを見せた「SUPER Clap」では映像とサウンドと融合し、キレキレのパフォーマンスを魅せる。トロピカルなサウンド&ビジュアルで披露されたSUPER JUNIOR-D&Eの「’Bout you」、マルチカメラで映し出された「OPPA OPPA」と、画面からライブの熱気が直に伝わってくるような臨場感を味わわせてくれた。

 そして再びMCへ進むと、ステージに姿を現さないシウォンが突然巨大な姿で3D出演という度肝を抜かれる演出をみせた。“ジャイアントシウォン”の直接メンバーを掴まんばかりのリアルな動きは、メンバーが床に転がり込むリアクションを見せるほどだった。しばらくしてステージに姿を表したシウォンが「さっきの何ですか?」と問われると、「新たな時代を迎えて意義深い挑戦をしました」と、キリッと返答。確かに、おそらく誰もやったことのない斬新な演出だ。

 チャットには、各メンバーのスタンプや「SUPER JUNIORがとても誇らしいです」というコメントなど、ハッピーな反応であふれていた。これにはメンバーも「E.L.F.(ファンの呼称)の皆さんが誇らしいです」と、温かく応える。そしてメンバー全員の腕で大きなハートマークを作るというチャレンジミッションも無事大成功し、ライブ後半へ駆け出す。

新しい挑戦は皆さんの愛と応援がないとできない

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 「MAMACITA」では画面は10分割され、各メンバーと2つの全体像が映し出されるという多角的かつ斬新な見せ方でパフォーマンス。そして「Black Suit」へ繋がれながら、ステージは教会の内部を鮮やかに映す美麗な景色に包まれる。万華鏡で覗くカラフルで幻想的で神聖なビジュアルを3D化させたような、あまりにもドリーミーな演出だ。そして、中世古代文明のようなビジュアルアートに包まれながら披露された「Sorry, Sorry」では、印象的なコーラスに、ラフさと鋭さを併せ持つパフォーマンスをテクニカルに魅せる。

 最後のMCでメンバーはそれぞれ、「オンラインでもオフラインでも、皆さんの愛は同じでした」、「今年は会えないかもと思っていたんですが、こうして会えてとても幸せです」、「新しい挑戦は、皆さんの愛と応援がないとできませんでした――とても幸せです」と、それぞれ視聴者へメッセージを寄せた。そしてラスト曲目「Shining Star」へ。

 曲名の一文字ずつが星座を模したフォントで床に広がる。その文字はSUPER JUNIORの足元に繋げられ、正にタイトル通り“輝く星”のような歌声を煌めかせた。曲間では視聴者のリモート画面がスクリーンいっぱいに映し出され、エレクトリックピアノの優しい音色に包まれながら各メンバーがメッセージを伝えた。そしてステージ上方に数々の星で描かれた“E.L.F.(ハートマーク)”の文字が浮かび上がる。「愛してます」というメンバーの言葉からラストのバースへ。フィナーレにふさわしいロマンチックな演出と共に、幕閉じとなった。

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 「究極のデジタル時代」と表現したSUPER JUNIORの言葉通り、「Beyond LIVE」は最新テクノロジーが駆使された新世代のコンサート。観る度に様々なアプローチの演出、可能性の深さを提示する。自粛期間という特殊なタイミングで生まれたこの新たなプラットフォームでのショーは、エンターテインメントの歴史に深く刻まれる。

 なお、“V LIVE”というアプリで生配信をするプラットフォーム「Beyond LIVE」は、通常はV LIVEアプリをインストールしてコインを購入して試聴をする形になる。

セットリスト

『SUPER JUNIOR - Beyond the SUPER SHOW』
2020年5月31日「Beyond LIVE」

01.SUPERMAN
02.2YA2YAO!
03.U
04.Sexy, Free & Single + Mr. Simple
05.Home
06.Heads Up
07.Devil
08.SUPER Clap
09.’Bout you + OPPA OPPA
10.MAMACITA + Black Suit
11.Sorry, Sorry
12.Runaway
13.Shining Star

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