平井堅、圧巻の歌唱力で「Ken’s Bar」15周年記念を締め括り
華やかな演出に負けない絶対的な歌でファンを魅了した平井堅

「Ken’s Bar」15周年プロジェクトのファイナルをさいたまスーパーアリーナで迎えた平井堅。華やかな演出とそれに負けない絶対的な歌唱力でファンを魅了した
<ライブレポート>
シンガーソングライターの平井堅(42)が、アコースティック編成によるコンセプトライブ『Ken’s Bar 15th Anniversary Special ! Vol.4』が28日、埼玉県さいたま市のさいたまスーパーアリーナで行われた。昨年5月から1年かけて展開してきた『Ken’s Bar』15周年プロジェクトのファイナルとなるいや限りの特別公演。同日発売のカバーアルバム『Ken’s BarIII』収録曲をはじめとした全15曲を披露。会場を埋め尽くした1万5千人が平井の歌に酔いしれた。

1万5千人の心に突き刺さった平井堅の歌声
1曲目は、1970年代半ばに放映されていたTVアニメ『はじめ人間ギャートルズ』のエンディングテーマ『やつらの足音のバラード』。アルバム『Ken’s BarIII』収録バージョン同様、13人からなるストリングス隊を従えての披露だった。通常、『Ken’s Bar』のライブの楽器編成は、ピアノ、アコースティック・ギター、ベース、パーカッションなので、いきなりのサプライズであり、スペシャルだったというわけである。
そして、さいたまスーパーアリーナに集まった人数にかけて、「“1万5千個”のハートにぼくのソウルが突き刺さるように歌いたいと思います」と、さらにオーディエンスを喜ばせたあとに歌われたのは、平井堅が初めてシングルチャート1位を獲得した2002年の大ヒット曲『大きな古時計』。
華やかな演出に負けない平井堅の絶対的な歌
ここからはいつもの『Ken’s Bar』のスタイルに戻り、たとえば福山雅治の『家族になろうよ』はピアノ、たとえばブラックビスケッツの『タイミング』はアコースティックギターと、ひとつの楽器をバックに、あくまでもシンプルに歌が届けられていったのだが、驚くべきは安室奈美恵との豪華コラボレーションで世間をあっといわせた『グロテスク』。ウッドベース1本のみでCDとはまったく異なるグルーヴを生み出し、そしてデュエットの相手はいなくとも、平井堅はひとりで見事なまでクールに、スリリングに歌い上げた。

華やかな演出に負けない絶対的な歌でファンを魅了した平井堅
その『グロテスク』をはじめ、映像作品としては最新となる『切手のないおくりもの』などのミュージックビデオが場内に流された休憩時間を挟んでの後半は『いとしのエリー』でスタート。
なんの説明も要らないサザンオールスターズの大スタンダードナンバーで、平井堅が桑田佳祐の熱狂的ファンであることは広く知られている。「恐れ多くもカバーさせていただきました」と、アルバム『Ken’s BarIII』で採り上げたことをずいぶんと謙虚に語るMCが飛び出したが、愛情たっぷりに歌われたのはいうまでもない。

豪華演出と絶対的な歌でファンを魅了した平井堅
ただそれ以上に、エリーに対する思いを感情たっぷりに歌った平井堅のシンガーとしての表現力は瞠目すべきものであったと断言できる。これは他の楽曲に対してもいえることで、たとえばブラスセクションが登場し、ニューオーリンズジャズのスタイルで披露された財津和夫の『切手のないおくりもの』。
前半のストリングス同様、いつもの『Ken’s Bar』のライブとは異なる編成だったが、そこには華やかな演出に負けない平井堅の絶対的な歌があった。シンガーとしての表情がさらに豊かになっているからこそのもので、これが最新の平井堅なのである。
そして、アルバム『Ken’s Bar III』にはそのフレッシュな平井堅がしっかりとパッケージングされていて、このことに対する本人の喜びや自負は、セットリストから感じることができる。さいたまスーパーアリーナで披露された15曲のうち、『Ken’s BarIII』収録曲は、『やつらの足音のバラード』『家族になろうよ』『タイミング』『Love is Blind』『いとしのエリー』『順子』『切手のないおくりもの』『Virtual Insanity』と8曲もあったからである。

さいたまスーパーアリーナでフィナーレを迎えた「Ken’s Bar」15周年記念公演
アンコールでは「かけがえのないわたしの歌を、みなさんの前で歌うことができて感無量です。ありがとうございます」と感謝の意を述べ、この『Ken’s Bar』のテーマソングともいうべき『even if』を自らピアノを弾きながら熱唱。
こうして『Ken’s Bar 15th Anniversary Special ! Vol.4』は幕を閉じた。つまり、昨年5月から1年にわたり、全国で展開してきたアニヴァーサリープロジェクトが終了したということである。
そして、5月29日に『Ken’s Bar』は16周年を迎える。本人は「単なる通過点です」と、今後も攻めの姿勢を忘れずに活動していくことをアピールしたが、はたして、これからの1年はどんな『Ken’s Bar』が展開されていくのだろうか。
加えて、その1年は平井堅にとって非常に重要な時間となる。2015年5月13日にデビュー20周年という大きな節目を迎えるからである。
【セットリスト】
<1st STAGE>
やつらの足音のバラード 【LIVE初披露/アルバム「Ken’s BarIII収録」】
大きな古時計
家族になろうよ 【LIVE初披露/アルバム「Ken’s BarIII収録」】
グロテスク 【LIVE初披露】
タイミング 【LIVE初披露/アルバム「Ken’s BarIII収録」】
瞳をとじて
Love Is Blind 【LIVE初披露/アルバム「Ken’s BarIII収録」】
<2nd STAGE>
いとしのエリー 【アルバム「Ken’s BarIII収録」】
青空傘下 【LIVE初披露】
順子 <【LIVE初披露/アルバム「Ken’s BarIII収録」】
切手のないおくりもの 【LIVE初披露/アルバム「Ken’s BarIII収録」】
Virtual Insanity 【LIVE初披露/アルバム「Ken’s BarIII収録」】
Love Love Love
POP STAR
even if
【出演者】
Vocal:平井堅(Ken‘s Bar店主)/Piano:鈴木大/Guitar:石成正人/Bass:大神田智彦/Percussion:坂井'LAMBSY'秀彰
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