歌手の真田ナオキが1月22日、シングル「恵比寿」をリリースした。唯一無二のハスキーボイスを武器に、師匠・吉幾三が作詞作曲を手がけた楽曲で演歌歌手としてのポテンシャルの深さを見せている。真田は今作の「恵比寿」という曲に<恵比寿横丁>という歌詞が出てくることから「横丁大使」を拝命され、全国の横丁での流しに意欲を見せている。個性あふれるハスキーボイスを手に入れるまでのあらゆる荒行、横丁に対する想い、吉幾三との関係と演歌愛について、そして演歌歌手としての使命感など、様々な話を聞いた。【取材=平吉賢治】
“日本酒うがい”など、過酷な荒行で生まれたハスキーボイス
――「恵比寿」のMVでウィスキーをじっくり飲んでいるシーンがとても印象的でした。
実はお酒飲めないんです(笑)。こういう声なので真っ先に「飲むでしょ?」と、よく言われるんですけど。撮影の時も実はウーロン茶でして。
――完全にバーボンロックに見えました(笑)。個性あふれる素敵なハスキーボイスと爽やかなルックスと、良いギャップですね。
ありがとうございます。自分でもデビュー前から気にしていたのは声なので、この声をみなさんに気に入ってもらえるお声を頂くと凄く嬉しくて。
――真田さんのその声は独自のトレーニングを?
そうなんです。村田英雄さんが浪曲を歌う際に、海辺で叫んで声を潰したという話を聞いて僕もそうしてみたりとか。あとは日本酒でうがいをしたり、唐辛子をひたすら食べてと…色んなことをしました。
――凄い荒行ですね…。
なかには「そんな体に悪いことをするな」という声も頂いたんですけど、この声をつくるために試行錯誤したんです。お酒飲めないのに日本酒うがいをしてベロベロになったり(笑)。
――いつ頃からそのトレーニングを?
みんなやってると勘違いしていたのが最初でした。21歳で民謡を習いに行きまして、そのあとにそういう話を色んな方から聞いて「歌手になるには普通のことなんだな」という感覚でした。でもそれを始めてからすぐに勘違いだったと気づいたんですけど、もう自分はやろうと決めたことだったのでやり続けました。
――そして唯一無二の声を手に入れたと。
偶然なんですけど良かったなと思いました(笑)。
――想像するだけでもつらそうなトレーニングなのですが。
やっぱり痛かったです。水を飲んでも痛いし、何年間はそうでしたけど今は喉が鍛えられて丈夫になったので風邪を引いても喉にこないんです。当時我慢をしたぶん得をしたこともあります。
――移籍第一弾となった「恵比寿」がオリコン週間シングル演歌・歌謡ランキングで初登場1位(2月3日付)を獲得した心境は?
ファンの方からのプレゼントだと思っています。僕の目標の一つでもあったので、まずそこを通って継続してこの「恵比寿」という曲をヒット曲と呼ばれるようにしていきたい気持ちが強かったので、ファンの方々や周りのスタッフの方々には感謝です。決まった瞬間の現場ではファンの方々から涙ながらに祝って頂けて、絆が深まりました。
















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