左から麻丘めぐみ、井上順、川中美幸、松井誠(撮影=平吉賢治)

 歌手の川中美幸が4日、東京・明治座で座長公演『川中美幸特別公演』の初日公演をおこなった。川中にとって明治座での座長公演は10回目となる。

 今回の座長公演は、お芝居とオンステージの2本立て。第一部『フジヤマ「夢の湯」物語』では、井上順、松井誠、麻丘めぐみら多彩な共演者を迎え、下町の銭湯を舞台に繰り広げられる人情喜劇を描く。劇中、川中美幸による落語「時うどん」もお披露目される。第二部『川中美幸オンステージ 人・うた・心』では、第一部に出演する松井、麻丘も参加。舞台初日の4日、川中、井上、松井、麻丘が取材陣の囲み取材に応じた。

 初日公演の感触について川中は「正直ほっとしました。本当に笑いの絶えないお稽古場で、ムードメーカーの井上さんには助けられました」と、笑顔で語った。自身10回目の座長公演となることについては「凄いことだと思います。ずっと喜劇をやりたかったし、今までやってきた集大成みたいな形になって嬉しいです。とにかくおもちゃ箱をひっくり返したような舞台をやることが夢なんです」と、述べた。

 踊りに芝居、歌あり笑いありの舞台で、落語を披露することについて川中は「正直一番緊張する」と答えたが、井上から「上手。間がいいし本当の落語家みたい」と絶賛。これを受け川中は「何でも間だと思うんです」と、ニッコリ応える。

トークの模様(撮影=平吉賢治)

 喜劇については「大好きですし、ここまで楽しいものというのはそうはない」と答え、落語に対しては、去年一度やったことはあるがまさか明治座でやるとは思わなかったという。「落語の面白さや楽しさがわかって、自分のなかで落語会みたいのをやってみたい」と、意気込みを語った。

 公演で「わたしの彼は左きき」を披露する麻丘は29年ぶりに新曲ができたことを報告し、「初日の良い感じの緊張感もありましたけど、何より川中さんも松井さんも初めての共演ということでドキドキしていた」と、心境を表した。そして稽古場から感じる底抜けに明るい空気を受け「どう観察していてもこの人は本当に明るい人なんだ」と、川中の人柄を表した。また、「仕事とは思えないくらい楽しませて頂いた」と、麻丘が伝えると井上は「本当にワンチームになっているよね」と同意し、共演者との温かい関係を表した。

 松井も「本当に笑いが絶えなかった」と、チーム一丸となっていることを述べ、石原裕次郎さんと川中とのデュエット曲「逢えるじゃないかまたあした」を歌うことについては「川中さんと一緒に歌うのは緊張した」とコメント。それに対し川中は「この歌は素敵な人としか歌わないと決めている」と笑顔を見せた。

 どんな人にこの舞台を観て頂きたいかと聞かれた川中は「疲れている人。元気な人もそう。私たちのお仕事ってみなさんに元気になってもらうために私達がいると思う」と答え、「損はなかったというような舞台にしています。元気になります!」と、笑顔でアピール。

 「長丁場になるが健康に気をつけていることは?」という質問に対して川中は「睡眠です」と即答。井上が「食べて寝る」と答えると麻丘から「90歳とは思えない」とボケられるなど、終始笑いの絶えない会見だった。最後に川中は「是非みなさん元気をもらいに来てください!」と、満面の笑みで締めくくった。明治座公演『川中美幸特別公演』は4日から25日までおこなわれる。

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