大阪で結成された3Vo+1DJのボーカルグループTHE BEAT GARDENが26日、東京・新木場 STUDIO COASTでワンマンライブ『THE BEAT GARDEN ONE MAN LIVE 「THE NEST 2020」IN TOKYO〜新木場 STUDIO COAST〜』を行った。ライブは昨年12月4日にリリースした「Snow White Girl」やメジャーデビューシングル「Never End」などアンコール含め前21曲を披露。ダンサブルでアッパーな曲から、涙腺がゆるむバラード、そして、ユーモア溢れるナンバーなどバラエティに富んだセットリストで訪れたファンを楽しませた。そのライブの模様を以下にレポートする。【取材=村上順一】

これからも4人で歌い続けたい

U(撮影=Yuto Fukada)

 開演時刻になり、高揚感を煽るエピックなロックサウンドのSEが流れU、REI、MASATO、SATORUの4人がステージに登場。オープニングを飾ったのは「Alive」。ミラーボールが光を乱反射させ、フロアからもリズミックに手を掲げ盛り上がる姿。ステージを自由に動き回りパフォーマンスするメンバー。そして、クラップで一体感を感じさせた「Don't think, feel.」、立て続けにレーザーライトのド派手な演出がエキサイティングな空間を作り上げた「GAME」と序盤からアクセル全開のステージで盛り上げた。

 MCでUは「皆さんの熱気がヤバい!今日テンションが上っております。2020年の幕開け一緒に楽しんでください」と投げかけ、タイトルコールで歓声が上がったインディーズ時代のナンバー「SHAKE IT OUT」を披露。Bメロでの目まぐるしくスイッチするボーカル、間奏でのREIのキレのあるダンスと見どころ満載。続いて切ないメロディにアップなテンポ感で聴かせる「Fly Me High」、そしてSATORUのDJプレイがアクセントとなり、みんなでタオルを振って楽しんだ「JUNGLE GAME」と懐かしい曲のオンパレード。

REI(撮影=Yuto Fukada)

 Uは「鬼楽しい!」と声をあげる。ここで自己紹介。MASATOはこのライブを「めっちゃ楽しみにしてました」と話し、REIは降りる人を優先し、良かれと思い電車を降りたら、まさかの人混みで自分が乗れなくなってしまった、というエピソードから「今年は優しさの中に強さを持っていきたい」と2020年の豊富を述べた。続いてのSATORUは自分の名前をオーディエンスからコールしてもらい嬉しそう。最後にUは「親知らずが治ったから思いっきり歌えます!」と報告し、それぞれのスタイルでMCを盛り上げた。

 ライブは中盤戦へ。軽快なリズムに乗って、会場全体でで「ヘイ!」とコールし盛り上がった「Everyday」、続いてはセンターステージで、グルーヴィにクールなパフォーマンスとセクシーな歌声で魅了した「サイドディッシュ」と幅広い音楽性を提示。

MASATO(撮影=Yuto Fukada)

 ここからはバラードセクションへ。「大切な人を思い浮かべて聴いて下さい」と話し「君がいるから」、続いてエモーショナルな歌声がオーディエンスの涙を誘った「そんな日々が続いていくこと」と、彼らの表現力の高さを感じさせた。そして、最新シングルから「Snow White Girl」でこの冬を彩り、「花火」で季節は夏へと向かい、歌を通して様々な情景を見せてくれる。フロアではビートに合わせ、手を振り子のように振る美しい光景が広がっていた。

 MCでは、2015年12月に正式メンバーとなったSATORUが、正式加入するまでの葛藤を語った。

SATORU(撮影=Yuto Fukada)

「僕は将来の夢とか何もなかった。3人の夢が大きすぎて加入するかどうか悩みました。でも、今は3人と同じステージに立てていることに感謝しています。3人と歩いていきたいと強く思って、一緒にやりたいと伝えました。まだまだ何も出来なくて大変な思いをさせていると思うんですけど、伸びしろしかない…SATORUです」と話し、それを受けてUは「今、一緒に音を奏でるとなると、ぶつかったりもすると思うんですけど、これからも4人でこれからも歌い続けたい」と想いを語った。その想いが込められた楽曲「エピソード」は、ガムシャラだった、ぶつかり合った日もあったこと、彼らの軌跡を綴ったナンバーを、しっとりと丁寧に届けた。

今日のことは忘れない

ライブの模様(撮影=Yuto Fukada)

 ライブは未来への決意を歌った「SOMEDAY」で後半戦へ突入。Uは「こうやって一緒に歌えることを本当に楽しみにしています」と、みんなの声を聞きたいと「本当の声で」を披露。音楽、歌を通して繋がる絆を感じさせてくれた瞬間。会場全体に響き渡ったシンガロングが、それを証明しているようだった。

 一人ひとりの人生があって、そのなかで必死に生きているんだという温かさを表現した「ぬくもり」からチャンネルを切り替え、ライブはラストスパートへ。真っ赤に染まるステージ、始まったのはアグレシッブなナンバー「Satisfaction」でオーディエンスを煽情。エレクトリック・ダンス・ロックの真髄をぶつけ、フロアもそれに応えるような盛り上がり見せる。そして、「本気を見せてくれ!」と本編ラストは「Sky Drive」で昇天するほどのエネルギッシュな空間を作り上げた。歌い終えたUは清々しいやり切った表情で3人と握手し、ステージを後にした。

 盛大なアンコールの声。メンバーの登場を待ち詫びる中「ヒューマン」でアンコールはスタート。Uはラグビー日本代表のキャプテンを務めたリーチマイケル、REIはモナリザ、MASATOは圧巻の巨大な着ぐるみでトリケラトプス(※トリ“マサト”プスと本人は紹介)、SATORUは「ヒューマン」の歌詞とリンクした目玉焼きの写真をあしらったコスチュームと、それぞれがメンバーにも内緒にしていたという仮装で登場し、会場を沸かせ、笑顔の絶えないハッピーな空間。

 Uは「夢見ていたワンマンライブ来てくれてありがとう。ソールドアウトできなかったことが悔しい。でも、今日のことは忘れない。もっと大きなステージに立てたときに、今日来てくれたみんながいてくれることを願ってるし、これからもずっといて下さい」と感謝と思いを話した。そして、Beemer(ファンの呼称)が居たから出来た1曲「みんなへ」を届けた。歌詞に込められた想いに涙を流すファンの姿も見られ、4人も情感を込め歌いあげた。

ライブの模様(撮影=Yuto Fukada)

 最後はメジャーデビュー曲「Never End」で最高の一体感を作り上げ、Uは「僕らはBeemerのことが誰よりも大好きで、(4人)仲良くずっと歩んで行きたいと思います。これからも一緒に歩んでください!」と、マイクを通さず生声で伝え、ワンマンライブの幕は閉じた。

 4人とBeemerで作り上げたステージは、どの瞬間もキラキラと輝き、全てが強い絆で結ばれている。最後に届けた「Never End」のパフォーマンスからは、まだまだ終わりじゃないといった強い意志を感じさせてくれた。彼らの夢である日本武道館、東京ドームと邁進していくTHE BEAT GARDENの未来に期待感が高まった一夜だった。

セットリスト

01.Alive
02.Don't think, feel.
03.GAME
04.SHAKE IT OUT
05.Fly Me High
06.JUNGLE GAME
07.Everyday
08.サイドディッシュ
09.君がいるから
10.そんな日々が続いていくこと
11.Snow White Girl
12.花火
13.エピソード
14.SOMEDAY
15.本当の声で
16.ぬくもり
17.Satisfaction
18.Sky Drive

Encore

En1.ヒューマン
En2.みんなへ
En3.Never End

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