5人組女性アイドルグループのまねきケチャが4日、東京・LINE CUBE SHIBUYAで『LINE CUBE SHIBUYA de まねきケチャ』公演をおこなった。本公演ではアンコールを含む全22曲を披露。メンバー各々から今年の抱負も発表され、グループ5周年の節目となるまねきケチャは新年幕開けの絶好のスタートダッシュを切った。【取材=平吉賢治】

新年ライブで5周年イヤー幕開け

まねきケチャ(撮影=高階裕幸)

 まねきケチャ新年ライブの幕開けは、松下玲緒菜のアカペラ歌唱から始まった。続いて深瀬美桜もアカペラで続き、「あたしの残りぜんぶあげる」のサウンドが鳴り響くと総立ちのオーディエンスは一斉にコールを浴びせる。個別のパートでは各メンバー名を呼ぶ声が頼もしく鳴り響き、まねきケチャを力強く支えた。

 華やかなフォーメーションでたっぷりと笑顔を咲かせ、松下の「行けますか!」という掛け声と共にライブは「冗談じゃないね」へと進む。弾けるような迫力のサウンドのなか、ダンサー6人が加わっての豪華パフォーマンスを披露。まねきケチャは元気いっぱいの振りとスマイルでキュートなエネルギーを拡散させた。

 ホールに乱射されたレーザー光線がベストマッチの「キミに届け」のロックサウンドでは、メンバーはステージ前面に出て拳を上げ、序盤から熱気をどんどん上げていく。楽曲のサビへと向かってオーディエンスはクラップで熱を押し上げ、サビではペンライトを上下に振って会場を色鮮やかに彩った。

 そして「SPLASH」では、まねきケチャとダンサー6人がタオル振りのステージングで場をさらに盛り上げる。篠原葵がマイクを客席に向けて声を集めるシーンもあり、オーディエンスとの距離を縮めていった。そして次曲ではさらに距離は縮まり、まねきケチャは3人、2人と別れて客席通路へ降りてのパフォーマンス。オーディエンスはもちろんグッと近づいたまねきケチャを大歓迎。楽曲終了時にはタオルを客席に投げ入れるというサービスも見せてくれた。

 オーディエンスからの熱い声援を集めた自己紹介を経て、松下を包み込むようなスタイルのフォーメーションからライブは「漫画みたいに恋したい」へ向かう。オーディエンスは聴き入るように肩を揺らしながらライブに浸っていた。そして楽曲ラストではメンバー5人ギュッと集まっての締め。そして「告白のススメ」では中川美優がしっとりと歌い上げる導入から激しいアップテンポへ突入。松下と深瀬が抱き合うシーンも見せつつ、<好きって>というフレーズのリフレインが会場をラブリーな雰囲気に包み込んだ。

 英語、中国語、日本語など、多言語での“愛してる”が歌われる「愛言葉」、そしてメンバーもペンライトを持ってのパフォーマンスを見せた「一刀両断」と、中盤に向けてのライブの熱気はまねきケチャの今年の絶好のスタートダッシュを表していた。

2020年の“超重大告知”アナウンスも

まねきケチャ(撮影=高階裕幸)

 そしてMCでは、新春恒例という“書き初めケチャ”がおこなわれた。これは、司会者をまねき入れ、あらかじめ綴られた各メンバーの今年の抱負を発表するというもの。松下の抱負を表す漢字は「喉」。これは、松下が以前喉の炎症を起こしたこともあっての「気をつけたいな」という心境を表したものだという。

 宮内凛が表す抱負の文字は「笑」。これには「自分達も笑顔でいられるように、そしてファンのみなさんもずっと笑顔にさせられるように。そしてトークでいっぱい笑わせたいですね!」という想いが込められているという。

 「平和」という言葉を綴った中川は、「今年は平和にお酒とつきあっていきたい」と、コメントし会場からの笑いを誘った。そして「大人」という抱負を発表した深瀬が、「今年、成人します!」と言葉にすると、会場からは祝福の大きな拍手が沸いた。篠原葵の抱負は「草のように」。これには司会者も「説明だけしてもらっていいですか?」と、詳細を求めた。この言葉には「自然属性だから、草のように強く生きることが大切なことなんじゃないかと!」という、篠原の抱く深い意味が込められていたのである。

 まねきケチャ各々の今年に込める想いが発表され、ライブは中盤へ突入。「いつかどこかで」では跳ねのリズムに乗って天真爛漫パフォーマンス。そして「あるわけないのその奥に」ではホラーな空気感の演出から始まり、6人のダンサーと共に楽曲の世界観を見事に表現した。

 タイトルコールで歓声が沸いた「妄想桜」では、オーディエンスからの激しいコールを受けながら、強力なダンスビートがライブのダイナミズムを広げた。そしてそのエネルギーは「ありきたりな言葉で」でますます高まり、熱気はピークに達しようとしていた。まねきケチャはエモーショナルに歌い上げ、それに感化されるように客席からの熱量は上昇を続けていた。

 そしてライブは「青息吐息」のドラマティックな展開で盛り上がりながら後半へ進み、「どうでもいいや」で壮大な空気感を作り上げ、「共通項」での4つ打ちビートに乗ってまねきケチャは軽やかに舞いつつ優しい歌声を放った。続けざまに「愛と狂気とカタルシス」へと進むと強烈な赤のストロボフラッシュが客席を照らし、高速BPMのなかを疾走するようにライブは進んだ。

 「相想い」では4人のダンサーが美麗な振りでステージを彩るなか、しっとりとした空気感のバラードがふわりと広がった。柔らかいムードは「君のいない世界に」へと繋がり、同曲の中盤からはロックサウンドと共に再び滾るようなテンションでパフォーマンス。さらに熱量を上げ、「昨日のあたしに負けたくないの」の8ビートにオーディエンスのクラップが乗り、終盤の熱気を急上昇させた。

 そして本編ラスト曲目を前にまねきケチャは「盛り上がって行けますか!」と、エネルギッシュに煽る。オーディエンスのクラップに包まれながら入った「きみわずらい」では、大声量のコールが会場を揺らすかのごとく鳴り響いた。それに応えるようにまねきケチャはステージいっぱいに広がってのフォーメーションで全力パフォーマンスを見せてくれた。そして各メンバーの名前をコールするオーディエンスとまねきケチャは一体となり、華々しい歌声とパフォーマンスを繰り広げ、本編は終了した。メンバー5人が抱きしめ合う形のフィニッシュだった。

 そして熱烈なアンコールに応えたまねきケチャは客席側からの登場というサプライズで再登場し、「モンスターとケチャ」「タイムマシン」と2曲のアンコール曲目を披露した。

 新年絶好の走り出しを見せたまねきケチャは、本編のMCで“超重大告知”をアナウンスした。それは、8月10日にパシフィコ横浜でおこなわれる5周年記念ワンマンライブの開催だ。最後に「今年もよろしくね!」とステージを去ったまねきケチャの2020年の活躍に期待が寄せられる。

セットリスト

『LINE CUBE SHIBUYA de まねきケチャ』
2020年1月4日@東京・LINE CUBE SHIBUYA

01.あたしの残り全部あげる
02.冗談じゃないね
03.キミに届け
04.SPLASH
05.漫画みたいに恋したい
06.告白のススメ
07.愛言葉
08.一刀両断
09.いつかどこかで
10.あるわけないのその奥に
11.妄想桜
12.ありきたりな言葉で
13.青息吐息
14.どうでもいいや
15.共通項
16.愛と狂気とカタルシス
17.相想い
18.君のいない世界に
19.昨日のあたしに負けたくないの
20.きみわずらい

ENCORE

EN1.モンスターとケチャ
EN2.タイムマシン

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