ASKAが1月9日、東京国際フォーラム ホールAで全国ツアー『billboard classics ASKA premium ensemble concert -higher ground-』の東京公演を行った。ツアーは2019年12月10日の京都コンサートホール 大ホールを皮切りに、2020年3月20日の熊本城ホールまで追加公演含め全国14公演を行うというもの。1月6日の大阪公演はASKAの急性咽頭炎及び発熱のため急遽延期となり、本公演の開催も危ぶまれたが、2日間の静養で回復。「ハラハラさせてどうもすみません」と訪れた観客を安心させた。【取材=村上順一】

ASKA

 オーケストラと共演した『THE PRIDE』から1年。新しい舞台には、ASKAが 掲げる『higher ground』のツアータイトルのもと、ポップス・ロック&クラシック界の精鋭たちと共演。本ツアーでは、盟友・澤近泰輔が固めるバンド&コーラスを重層な弦楽アンサンブルが彩るなか、代表曲「はじまりはいつも雨」や「higher ground」、最新曲「歌になりたい」までアンコール含め20数曲を披露した。

 ASKAの楽曲がBGMとして流れるなか、開演時刻になり、ステージにビルボードクラシックスストリングスとバンドメンバーがスタンバイ。その幽玄なサウンドに導かれるようにASKAがステージに登場し、声の心配を吹き飛ばすかのように、オープニングから3曲を立て続けに届け、力強い歌声で観客を安心させた。

 この日最初のMCでは「ハラハラさせて、どうもすみません。あの日(1月6日)だけ急に熱が上がってしまって...」と6日の公演が延期になってしまったことについて言及。

 「周りは東京公演は危ないと思っていたみたいなんですけど、僕は回復すると思っていました」と周りの心配とは裏腹に自身では治ると思っていたと語り、さらに続けて「今回は豪華な編成で贅沢に回らせてもらっています。最高の時間にしたい」と意気込みを述べた。

 ライブは約2時間40分と大ボリュームで、ASKAの存在感のあるエモーショナルな歌をホールに響かせた。「はじまりはいつも雨」など、披露されたどの曲もストリングスとバンドの融合で、新たな一面を覗かせていた。

 ユーモアを交えたMCや観客からの質問に答えるなど、サービス精神に溢れたステージを見せ、ASKAは最後に「ありがとう! またやりましょう!!」と笑顔を見せ、「billboard classics ASKA premium ensemble concert -higher ground-」の国際フォーラム公演は大団円を迎えた。

 本公演では熊本復興支援のための公開リハーサル(チケット全額を寄付)と募金を実施、特別公演(熊本城ホー ル)が開催される3月20日にはニューアルバム『Breath of Bless』のリリースも予定されている。

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