miwaの“今”の魅力を凝縮、代々木第一で渋谷夢物語を完結
念願の代々木第一体育館で熱唱したmiwaは「夢物語が一つ完結してすごく嬉しい」
<ライブレポート>
“のびやかな歌声とみずみずしい楽曲”、そして“愛くるしい表情”で圧倒的な支持を集めているシンガーソングライターのmiwa(23)が去る3月8日・9日に、東京・国立代々木競技場第一体育館で『miwa spring concert 2014 “渋谷物語~完~”』を開催した。
タイトルの『渋谷物語』とはmiwaのデビューからの軌跡。2010年3月、デビュー・ライブとなったeggmanを出発点に2011年にSHIBUYA-AX、2012年に渋谷公会堂と会場の規模を広げ、2013年12月31日にはNHK紅白歌合戦に初出場を果たしNHKホールの舞台に立った。
今回の代々木第一体育館はその完結編となる。
「eggmanに出ているときから代々木第一体育館は意識していました。思い描いていた夢物語が一つ完結して、すごく嬉しかったです」。
ライブが始まる前から感慨はひとしおだった。
「イベントやテレビ番組では広いステージにも立ったことはあったのですが、自分のお客さんだけで全部埋まっているというのは信じられないという気持ちもありました。リハーサルの時に、客席のいろんな場所に座って、こうやってお客さんが見てくれるんだなと思って感激に浸っていました」。
その記念すべき喜びのステージは、シングル曲や代表曲で彩られ、miwaのアーティストとしての輝きを鮮烈に印象づけるものとなった。
幕開けからしてドラマチックだ。
晴れのステージを待ちわびるファンのコールが高まるなか、これまで渋谷で行われたライブ映像が映し出される。暗転した会場に足音が響くと、スポットライトが点きセンターステージにmiwaが登場。
スタートは弾き語りによる、デビュー曲『don’t cry anymore』だ。澄んだのびやかな声と凛とした存在感で、自らの世界に観客を一気に引き込むと、次は一転、弾けるような笑顔を見せながらアップナンバーで会場を瞬時に盛り上げ、受験生応援ソング「キットカナウ」ではポジティブなオーラで聴く者を鼓舞していく。
中盤ではキーボード、パーカッションとアコースティックセットを披露。「ホイッスル〜君と過ごした日々〜」や切ない恋愛ソングを丁寧に歌い上げ、観客の胸に届けていく。
後半戦ではさらにスケール感がアップ。メインから花道、センターステージを移動しながら大きなクラップを促し、熱い一体感をつくりだしていく。ポップな『ミラクル』ではタオル回しを観客と楽しみ、『Faith』ではライトハンド奏法を交え力強い歌声と演奏で疾走し、『ヒカリへ』ではキラキラとしたメッセージを高らかに歌い上げていく。
「新曲の『Faith』はライブではここで初めて披露したのですが、ライトハンドも結構入っているので緊張しました。『ミラクル』では、お客さんも振りを覚えてくれて、一緒に踊れるというのもライブならではのだいご味ですね」と振り返る。
小柄なmiwaがギターをかき鳴らし、シャウトするパフォーマンスはパワフルかつ魅力的。アーティストとしての実力を存分に見せつけながら、等身大の表情で観る者を魅了していく姿に、多くの観客がさらなる可能性を感じたことだろう。
「全部こだわったので、最初から最後まで通して全部楽しんでいただきたいです。デビューしてから今までの私の集大成が詰まったライブになったと思うので、初めて見る人も私のデビューからの軌跡をたどってもらえると思いますし、デビューから知ってくれている人もまた改めて私の軌跡を感じてもらえると思います」。
「これで“渋谷物語”は完成したが、miwa物語はまだまだ続く―」と語ったmiwa。彼女の節目のステージだけに、あふれんばかりの輝きと魅力を体感できるプログラムとなったこの公演を、5月4日午後8時からWOWOWライブで放送される。
<放送予定楽曲リスト>
don’t cry anymore、
リトルガール、オトシモノ、441、Delight、It’s you!、ミラクル、Faith、ヒカリへ、ほか
※予定は変更になる場合がある