齊藤なぎさ「落ち込む姿は見せたくない」弱かった少女が貫くアイドル像
INTERVIEW

齊藤なぎさ「落ち込む姿は見せたくない」弱かった少女が貫くアイドル像


記者:木村武雄

撮影:齊藤なぎさ

掲載:19年10月25日

読了時間:約7分

 =LOVEの齊藤なぎさ(16)が、オムニバス映画『夏の夜空と秋の夕日と冬の朝と春の風』(10月25日公開)の一篇『ナツヨゾラ』(向井宗敏監督)で映画初出演にして初主演を務めた。四季をテーマに紡ぐオムニバス映画で、市原隼人や飯豊まりえ、鈴木伸之それぞれ主演を務めた短編映画4作で構成される。齊藤はこのうち、中学生の淡い恋模様を描いた『ナツヨゾラ』で主人公の田中ゆみ役を演じた。齊藤は小中学生の時につらい経験をし、その時に元気になれたアイドルに憧れ、2年前に=LOVEのオーディションを受けた。もともと「メンタルが弱かった」という彼女が、アイドルとして歩んだ2年で変わったものがあるという。それは何か。【取材・撮影=木村武雄】

落ち込んでいる姿は見せたくない

 指原莉乃と代々木アニメーション学院が共同プロデュースする、=LOVEのメンバーの一人として2017年にデビューした。指原からは大きな期待をかけられ、「人類で最も可愛い子」として日本テレビ系バラエティ番組『しゃべくり007』に出演すると、放送後にはSNSなどに「可愛い」などのコメントが溢れ、話題になった。齊藤は「テレビの影響力はすごいなと思いました。あれ以来、外で歩いていると気づいて下さる方が多くなりました」と反響に自身でも驚いているよう。

 もともとアイドルを目指していた。小学校3年生、中学校1年生の時にいじめを受け、つらい経験をした。その時にテレビに映っていたAKB48の姿を見て元気をもらった。曲の歌詞に励まされ「私も元気を与えられるアイドルになりたい」と思い、=LOVEのオーディションを受けた。アイドルになって2年。自身に変化は?

 「もともと心が折れやすい性格でした。でも、この2年でめったなことでは折れなくなりました。メンタルは豆腐みたいで、何かあったらすぐに落ち込む、それも1日中という感じでしたが、=LOVEに入ってからは、もちろん落ち込むことはいっぱいあるけど、人前ではその姿を見せないようにしようとしています。自分の心のなかで留めると言いますか、打たれ強くなったと思います」

 キラキラと輝いているアイドルを見て元気になれたという原体験を実践しようと自身に課している。「落ち込んでいる姿は見せたくない。表舞台に立っているときはいつも笑顔でいたい。そうすることで少しでもみんなに元気を与えられたら…」。そして、指原莉乃の存在も大きく影響しているという。

 そんな彼女は2018年上演の舞台『あにてれ×=LOVE ステージプロジェクト「けものフレンズ」』で女優デビューを果たした。同年には『ガールフレンド(仮)』にも出演を果たすなど、芝居の分野へ活動の幅を広げている。舞台での経験も彼女を強くさせた。「2つの作品を通して心が強くなったと思います」とも語った。

 現在高校生の齊藤だが、中学生時代は演劇部にも所属していた。アイドルと同じく女優への憧れもあった彼女にとって舞台の経験は、心を強くさせただけでなく夢を膨らませた。

 「最終目標は『幸せになる』ことですが、女優にも憧れていた部分はありました。舞台の経験によってアイドルだけでなく、新しい道を見つけられるのかなという期待が高まっています」

 そうしたなかで迎えた本作。舞台と映画では演じ方も異なる。彼女にとってどのようなものになったのか。

齊藤なぎさ

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