辻美優、“相棒”花房里枝のむせ具合に「ウチの花房がすみません!」
elfin'の辻美優と花房里枝、男劇団 青山表参道Xの新井裕介、目黒啓太監督が21日、都内でおこなわれた、映画『セカイイチオイシイ水~マロンパティの涙~』公開初日舞台挨拶に登壇。主演を務めた辻をはじめ、作品への思いを明かした。
映画は、日本とフィリピンのボランティアたちによる、フィリピンのパンダン水道建設工事にまつわる実話を描く。本作が映画初主演にして初主演を果たした辻は、劇中でボランティアに参加する女子大生の明日香を演じた。
辻は、本作で自分のなかで変わったことはあるかと聞かれ、「日本では蛇口をひねればおいしい水が出てくるのが当たり前だと思って過ごしていたけど、実際にフィリピンに行ったら水道が遠かったり無かったりするという現状を目の当たりにして、自分の当たり前が変わった」と明かした。
また、「フィリピンに限らず、世界中では100万人以上の子供が亡くなっている現状を知って、本当に衝撃を受け、この映画を通じてたくさんの方々に、まだ世界にはそういう現状があるということをたくさん知ってほしい」と述べた。
辻が演じた明日香の友人・西川瞳役を演じた花房は「明日香のことをフィリピンに誘っておいて行かなかった西川瞳役を演じさせて頂きました」と、自己紹介し会場の笑いを誘いつつ、「西川瞳のさりげない一言をきっかけに、ストーリーが動き出すきっかけだったり、清水明日香役がフィリピンのボランティアに行って、そこで成長していくきっかけを結果として与えることができて、瞳としてとても嬉しく思っています」と、笑顔を見せた。
そして、「この作品を通じて、きっかけというのはすぐ近くにあることを感じてもらったら嬉しいなと思います」と、メッセージを伝えた。
途中、花房がむせながら喋る場面もあったが、辻が「ウチの花房がすみません!」と、にこやかにフォローする場面もあり、仲の良さを見せ会場を和ませた。
現地でボンティアを従事している田中努役を務めた新井は、ボロボロのジープで登場という場面に対し、「本当にボロボロだったんです。撮影中に一回止まって動かなくなってしまった」というハプニングがあったことを明かした。
本作が長編デビュー作となった目黒監督は「水の大切さなど、僕達が普段生活していて何げなく過ごしていることを、いきなり言われても受け入れがたいという気持ちもありました。だから明日香のキャラクターはそういうことに対して意識が高くないというか、そういうところから入った方がいいのかなと思って、それで何か入り口みたいなものになったらいいなと思っています」と語った。
辻は目黒監督の言葉に続き「自分も撮影が進んでいくにつれて体感して知れたということが、私自身も成長できたと思います」とうなずいた。
新井は「辻と花房の2人がカワイイ衣装を着てこういう場があるので、“セカイイチオイシイ水”にかけて“セカイイチカワイイポーズ”を見せてもらえたら」と、今作のタイトルにちなんだポーズを促し、会場を賑わせた。それを受けて辻は、“elfin'のポーズ”をレクチャーし、新井、目黒監督も含み4人で満面の笑みでポーズを決めて撮影に臨んだ。
最後に辻は、「地球上には知らないことがたくさんあって、人にとって大切で身近でなければいけない水が、身近にない状況がまだまだあるんだということを知りましたし、みなさんにもっともっと知ってほしいなと思います。この映画を通じて水の大切さと命の大切さというものを感じて頂いて心に響いていたら私にとっても幸せだし嬉しいなと思っております」と、今作に込めた想いを伝えた。【取材・撮影=平吉賢治】
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