芝居が音楽活動にも生かされている――、小笠原海が語る『東京喰種』の本質
INTERVIEW

芝居が音楽活動にも生かされている――、小笠原海が語る『東京喰種』の本質


記者:木村武雄

撮影:小笠原海

掲載:19年07月16日

読了時間:約10分

 小笠原海(超特急)が、19日公開の映画『東京喰種 トーキョーグール【S】』に出演する。石田スイ氏原作の人気漫画の実写化。東京を舞台に、人の姿をしながら人を捕食する喰種(グール)をテーマにした作品。本作では喰種になった金木研(窪田正孝)と、宿敵・月山習(松田翔太)との戦いを描く。原作の大ファンという小笠原は17年公開の前作『東京喰種 トーキョーグール』で演じたカネキの親友・永近英良役を続投。「自然体で演じることができました」という彼はこの作品とどう向き合ったのか。「芝居の経験が音楽活動にも生かされている」とも語る小笠原に本作の魅力、超特急の最新曲の魅力を語ってもらった。【取材・撮影=木村陽仁】

原作の大ファンだからこそ表現できる「ヒデ」

――前作からの続編となる本作にヒデ(永近英良)役で続投が決まった時の心境は?

 僕は原作のファンでもあるので、まずは実写映画の第2弾が決まったことが嬉しくて。しかも、その第2弾に引き続き同じ役で出られることはすごく幸せなことだなと思っています。

――前作が公開された以降の反響はどうでしたか?

 『東京喰種 トーキョーグール』を見て超特急を知ってくださった方も多くて。反響が大きくてすごくありがたかったですね。それと、いろんなところで「『東京喰種』、見たよ」とも言ってくれて、もちろんメンバーも見てくれて嬉しかったです。

――原作のキャラとマッチしてましたね。

 本当ですか! すごく嬉しいです!

――原作があるものを演じるのは難しくなかったですか? 大ファンならなお一層、プレッシャーに感じたりとかは?

 たぶん、窪田君とか翔太さんや(山本)舞香ちゃん(ヒロイン・霧嶋董香役)のように、自分をすごく追い込まないといけない役の方たちは大変だったと思うけど、僕はわりと作品のなかでも明るいキャラというか。『東京喰種』を、黒か白かという色調で表すと、ヒデはわりと原色に近い鮮やかな色。自由度も高いですし、ヒデらしい感じで明るく臨ませていただけたので、役作りについてすごく悩んだというのはなかったですね。

 逆に、原作の大ファンだからこそ、演じられるところがあると思うんですよ。例えば「こういうヒデが見たいな」とか、「ヒデはこういう人物だよね」「やるならこうだよね」とか。自分のなかでそうしたものがあったから、それを監督やプロデューサーとすり合わせて完成させていった感じでもあるんです。なので、作品に向き合えることができましたし、すごく考えながら演じることができたので、すごく良い機会になりました。

――撮影現場の雰囲気はどうでしたか?

 いや、楽しかったですね(笑)。現場も、撮影自体もすごく楽しかったです。アドリブもガンガンやらせてもらって(笑)。勝手にいろいろとしゃべったり(笑)。合間の時間にスタッフさんも、キャストの皆さんともずっとしゃべっていて。

――意外ですね。その色調で例えたら『東京喰種』は黒に近いから殺伐とした感じだと思ったのですが。

 もう、めちゃくちゃ楽しかったです。窪田君と翔太さんと3人で待っているときは、2人の芝居の話を聞いたり、車やバイクが好きだとおっしゃっていたので、その話を聞いたり。それと翔太さんは洋服が好きで、僕も服が好きなのでずっとその話をしたり。有意義な時間を楽しく過ごしていました。

――芝居の話があったということですが、役者論についても?

 前作の時に、窪田君と2人でいるシーンが多かったので、話しましたね。話そうと思って話したというよりかは、「こういう演技が好きで」ということを教えてもらったりとか。

――先ほど原作とマッチしていると話しましたが、演技が自然体で、どうやって磨いていますか?

 僕なんかはまだまだですけど、前作の時に監督からお手紙を頂いて、それですごく気持ち、気合が入って演技にも生かされたというのはあります。ただ、演じようとするとわざとらしくなるので、今回はアドリブもポンポン出てきたので自然な形で臨めたと思います。そういう意味も含めて楽しくやれていました。

――アドリブが出るということはその役になりきっていることもありますし、それにプラス、キャストの方との信頼関係も出来上がっていたという証拠ですね。

小笠原海

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