なぜかMVでカラスがフレームイン!?
――募集した青春エピソードというのはどのように反映されているのでしょうか?
エピソードから言葉自体は使っていなくて、全体のストーリーの部分を参考にさせて頂いたという感じです。僕は葛藤の部分、歯がゆい方をチョイスさせていただいて、僕自身も思っていたことを共感して歌詞にしようと思いました。高校生の時って車を運転出来ないじゃないですか? でも男だったら格好良い車に乗りたいなとか。そういうエピソードとかもあって、僕もそう考えたことがあったので共感した部分を書いていったという感じです。
――中園さんが書いた<月火水木金なんて>という部分は、一週間が早いというところだと思いますが、年齢的にまだそんなに早く感じないのではないですか?
でも最近は滅茶苦茶感じるようになって。「来週ライブだな」と思っていたら本当にあっという間に。ライブに対する楽しみという感情もあるんですけど、色々考えちゃってあっという間に過ぎていって。
――タイトルの「真冬のダイアリー」はどのようにつけられたんですか。
「真冬のダイアリー」という言葉はHIROKIが書いた歌詞にあって、それがメロディにすごくハマっていて。タイトルはもうこれでいこうとなりました。ただ、2番でちょっと全然違う歌詞の持って行き方をしたら面白いんじゃないかということで、2番は違う形にしてという感じですね。
――そして、最後は広がる感じのコーラスにしてと。
あれはギターのTSUCHIYAと一緒に歌っているんです。
――そうだったんですね。個人的に、歌の音像が変わったという印象がありました。前作2作はダブルが強い感じというかウェットな感じがしたんですけど、「真冬のダイアリー」はそれが多少ありつつ、カップリングの「I’m a looser」はもっとドライな感じになっているなと。
確かに前回とは声質などちょっと違うかもしれないです。2ndシングル「It's all in the game」はロック色が強かったので、声にも厚みが欲しくてああいう感じになりました。今回はもうちょっと疾走感のある爽やかな感じを出したかったので、僕も真っすぐ歌うという感じでいきました。
――「真冬のダイアリー」はタイトルをみて“冬”なのでバラードかなと思ったんですが。
バラードにしようかという案もありました。今回は青春エピソードをたくさん見させて頂いて、切ないのもあったんですけど、結構ハッピーエンドだったり、バラードに乗せる歌詞というのが青春エピソードからあまり思いつかなくて。じゃあQyotoらしいアップテンポな感じで行こうとなりました。
――ラテンっぽいリズムでドラムが大変そうですよね。
確かにけっこう大変そうです(笑)。いつもと叩き方が違う感じで、このリズムは疾走感があって気持ちいいので、注目ポイントです。
――「真冬のダイアリー」のMVの中園さんのシーンは北海道の小樽で撮影されたみたいですね。
はい。僕自身、小樽には行ったことがなかったし、すごく良い場所ばかりで。仕事で行っているんですけど、観光している気分になってしまって(笑)。
――それくらい良かったんですね。まだ寒い時期ではなかった?
撮影は10月だったのでまだ全然大丈夫でした。薄めのコートを着ていたんですけど、それでいける感じで。海風も心地良かったです。
――何か変わった撮影中のエピソードはありましたか。
なぜかカラスが全カットに入ってくるんです! 「カラスがいるから撮り直し」みたいなのが多かったです。一旦追っ払って「じゃあ撮ろうか」となってもまたやって来るみたいな(笑)。たまたまかもしれないんですけど、どこに行ってもカラスがついて来るんです。糞を落とされかけましたから(笑)。完成したMVにもワンカットだけカラスが入っているシーンがあるので探してみて下さい。
――きっと中園さんのことが気に入ったんですね(笑)。それとはまた別のテイクではメンバーと部屋で演奏しているシーンもあります。
はい。冬をイメージした白いセットで撮影しました。今回はカラフルな紙吹雪が舞っている中で歌わせて頂いたんですけど、撮影の度に大量の紙吹雪が床に落ちるんです。一回撮ったら「じゃあ掃除します」と毎回掃除して「もう一回撮影します」とやってくれているのを見てもう…。
――私もそういうのを見たことあるんですけど、スタッフさん毎回大変そうですよね。
僕らのために本当にありがたいなと思いました。