BURNOUT SYNDROMES「高校eスポーツ選手権」応援歌を書き下ろし、デモ制作に500時間
丸山社長、廣瀬拓哉、熊谷和海、石川大裕、尾崎社長
ロックバンドのBURNOUT SYNDROMESが8日、都内でおこなわれた、『第1回全国高校 eスポーツ選手権』概要説明会に出席した。大会の応援ソング「ナミタチヌ」を書き下ろしたBURNOUT SYNDROMES。ボーカル&ギターの熊谷和海は、デモ音源の制作に500時間を要したことなど楽曲に込めた想いを語った。
「eスポーツ」は、コンピュータゲームやビデオゲームなどを使い、複数人数で対戦するオンラインのスポーツ競技。今回の選手権では『リーグ・オブ・レジェンド』と『ロケットリーグ』それぞれで、全国の高校eスポーツ部の頂点を目指す。
12月23日から26日にオンラインでの予選大会でおこなわれ、決勝大会は2019年3月23日・24日の2日間、幕張メッセで開催される。優勝チームには『2泊3日の韓国eスポーツ体験旅行』が贈られる。
今大会を主催する毎日新聞社の丸山昌宏社長は「歴史や伝統を受け継ぎながらも新しい文化を発信し応援していくのも私達の使命だと考えている。『eスポーツ』を新たな文化として発展させたい」と述べた。
共催するサードウェーブの尾崎健介社長も「真剣に勝敗を分ける競技というのは、努力やチームワーク、フェアに戦える場を提供するフェアネスも必要。『eスポーツ』はゲームではなく競技であることを認識してほしい」と思いを語った。
大会の応援ソング「ナミタチヌ」を書き下ろしたのはBURNOUT SYNDROMES。コンポーザーの熊谷和海(Vo、Gt)は楽曲を制作するにあたっては、大学生のeスポーツプレイヤーに取材をおこなったという。
そのなかで印象的だったのは、「高校生の時から勝負出来るステージを用意してもらえるのは、僕らからしたらとても羨ましいです」という言葉。
自分たちは中学生の時からバンドを組んで、ステージに立っていたということもあり、この取材で勝負をすることの貴重さを思い出させてくれた、と自身に重ねた。
歌詞や曲名についても言及。熊谷は「ゲームという電子の海から大会という陽の当たるステージを目指して、そこで勝負をしたいんだというストーリーを描きたかった。息を殺して波風立たぬように生きていくのではなく、そこで培った技術や情熱を武器に、風を立て、波を立て、みんなで大騒ぎしながら戦っていこうぜ」と、込めた思いを明かした。
今回の楽曲は、シンセサイザーを使用したエレクトロ・サウンドが印象的だ。これについて熊谷は、「ゲームやアニメに使われるサウンドというのはヌケの良いエレクトロサウンドが多く、それにみんなは慣れ親しんでいるということもあって、EDMが耳馴染みが良いというのは、何となく制作前からイメージしていました」と説明。
バンドとしても挑戦だったというシンセサイザーを使ったデモ音源の制作には、約500時間要したという。その理由を「ゲームをやる方は1つのタイトルに2000時間をかけるという話も聞く」とし、「それに太刀打ちできる熱量を込められたんじゃないかなと思います」と自負した。
そうして作られた応援ソング。毎日新聞社の丸山社長は「サっと入り込むワクワクする音楽で、素晴らしいなと思いました」と述べ、サードウェーブの尾崎社長も「選手たちがステージに上がっていく風景が思い浮かびました。本大会に最適なテーマソングになっていて感動しました」と絶賛した。
バンドメンバーも、石川大裕(Ba、Cho)は「僕らもバンドマンとして一歩踏み出すことは怖いことで、そんな背中を押してもらえる曲だなと思いました」、廣瀬拓哉(Dr、Cho)は「(聴いた時)僕はもう泣いてしまいました。一歩踏み出せる応援ソングが出来たのではないかなと思います」と自信をのぞかせた。
またこの日は、同曲のなかでも印象的に響くコーラスパートを歌唱する参加者を、本大会出場高校から募集することも発表された。
募集理由を熊谷は「この曲を完成させるにあたって、足りないものがあると思いました。それは若さで、高校生の皆さんの若いパワーをこの曲に注入して頂いて、この曲の完成としたい」と明かした。【村上順一】