TRFのSAM(56)が23日、都内で、自身初の自叙伝『年齢に負けない動ける体のつくり方』(クロスメディア・パブリッシング発行、発売中)出版記念イベントを開催。報道陣の取材にも応じた。

 56歳になった現在もダンサーとして第一線で活躍するSAMが「年齢に負けない動ける体」をキープするためのオリジナルメソッドを本書で初公開する。

 これまで、TRFを通して高齢者や女性を中心したエクササイズ本を出してきたが、今回は男性が対象。「僕も含めて齢を取ってくると体の衰えを実感して。世の中のお父さんたちは普段は運動から離れてしまっていると聞くので、そういう方々に体を動かしてもらって気持ちも体もリフレッシュして頂きたいという気持ちだった」と書籍化の動機を語った。

 本書では、「体幹」「瞬発力」「脂肪燃焼」「脳の活性化」と4つのパートに分けて、合計12種類のエクササイズを紹介。SAMオリジナルのダンサー式ストレッチを1日3分実践するだけで体が軽くなり「動ける体」を養うことができるそうだ。

 「ダンスを40年間やってきたなかで体を鍛えるトレーニングは色々とやってきました。その中でも一番手軽にできて効果的で、それぞれの部位に効くというのを紹介しています。簡単な運動ですが、濃縮しています。最低3分やれば変わってきます。エレベーターや電車を待っている間にできる、ながら運動ですね」

 トレーニングはなかなか続かないところもあるが「自分が続けるときに心がけていることが、ノルマを作らない。腕立て伏せ30回やろうと思うと、それが苦痛になる。1回でもいいからやろうとすると続く。少ない回数を意識することが続けやすくなることだと思います」とアドバイスした。

 そんなSAMだが、40年ダンスを続けるとは当時は思ってもいなかったという。「体がどこまで動くかというのは、10代20代の頃は未知だった。その当時の僕らから見た50歳は『おじさんだな』という印象。よく仲間と言っていたのは50歳になっても踊っていようね、ということ。それをいま過ぎているのが不思議な感じ」とし、「体が動く限りはダンスは続けたい」とも語った。

 書籍後半では、SAMの学生時代からダンサーになった経緯、小室哲哉氏との出会い、TRFのブレーク、現在までの歩みなど自身の半生を語っている。

 SAMが所属するTRFは結成25周年。日本におけるダンス&ボーカルグループの草分け的な存在でもある。「続けてこられたことは、自分でも体が元気でいられるし、健康にも恵まれているのでものすごくラッキー。でも周りの環境や協力してくださる方もたくさんいるのでそういう方々の力があってのもの」と謙虚。

 苦楽をともにしてきたメンバーとの仲は「紆余曲折ありましたけど、今は年齢も近いので人生を生き抜いてきた良い仲間」とした。書籍には、最初のヒットした「嬉しくなかった」とも書かれている。「僕たちが最初に1位を取ったのが『survival dAnce』という曲で、事務所は大騒ぎだったけど、僕とダンサーのCHIHARUとETSUは何も嬉しくなくて。僕たちは何もしていないし、小室さんのおかげ。『小室さん、おめでとうございます』みたいな感じ」だったという。

 その意識が変わったの95年ごろ。「当時、グループのなかにダンサーがメンバーにいるというのがいなくて、周りが認識できていない状態。仕事に行っても『バックダンサーの方はこちらです』と違う部屋に通された。それも徐々に変わっていくんですが、変わったなと実感したのはファーストコンサートの時。ものすごい反応が返ってきて、俄然やる気が出ていた感じですね」と振り返った。

 また、当時、プロデューサーの小室氏とは頻繁に打ち合わせをおかなっていたそうだ。「当時は毎回、小室さんと打合わせしていました。小室さん発信で。ライブに関しても3回目のライブまではお題をくれて。それに沿って。ただダンスについては一切言われたことはなかったです。『任せるよ』と」

TRF・SAM

開脚を披露したTRF・SAM

 また、TRFとしての今後は「TRFは良くも悪くも目標を立てないグループ。この先も望まる場所があればそこでライブをしたい」と意気込みを語った。

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