クラブレゲエをもっと身近に、RISKY DICE 笑いで人心をつかむ
INTERVIEW

クラブレゲエをもっと身近に、RISKY DICE 笑いで人心をつかむ


記者:榑林史章

撮影:

掲載:18年09月11日

読了時間:約13分

レゲエをメジャーに

Miyamo(撮影=榑林史章)

──RISKY DICEという名前は、どういう意味で付けたのですか?

 ダイスを転がすことを、レコードや1曲1曲をかける行為と掛けているのと…。正直レゲエだけで食べて行けているのは、ほんのひと握りの人間で、僕らがこうやって定期的にアルバムを出させていただける環境にいさせてもらえるのも、すごく恵まれているなって思うんです。つまりレゲエのサウンドを職業にすることは、相当腹をくくらないといけない。そういうすごくリスキーなことに賭けてサイコロを振るという、覚悟を決めた感じが表現できたらと思って付けました。

──レゲエに、リスクを負うだけの魅力を感じているわけですね。もしMIYAMOさんよりも若い世代の人が、RISKY DICEのようなレゲエをやりたいと言ってきたら、何て言いますか? やったほうがいい? それとも、やめたほうがいい?

 まず「やれよ」って言うかな。ただやり方については、「もっと時代に合ったやり方を考えたほうがいいよ」と。もともと時代の流れに合わせたり、いいところ取りをするのが、ジャマイカのダンスホールレゲエのやり方の一つでもあって。ジャマイカ人はアメリカでヒットした曲をすぐ取り入れてきて、今ジャマイカでヒットしているレゲエには、ヒップホップの要素が強かったりするし。ジャマイカ人は、そういう“良いとこ取り”をする人たちですからね。確かに先輩たちから受け継がれてきた伝統は大切にしたいけど、そういうレゲエのいいところだけ引っこ抜いてきて、その上で好きにやればいいんじゃないかと思います。

──今活動をされていて、将来的な夢や目標はありますか?

 一番は僕らのフィルターを通して、僕らが好きなレゲエの音楽をより多くの人に聴いてもらうことです。やっぱり日本は、レゲエを聴いている人口がまだ少ないので、その人口を増やす手助けが少しでもできたらいいなと思っています。…と言うのが、表向きのマジメな目標です。

──裏の目標もあるんですか?

 はい。これはレゲエとはまったく関係なく、医療系のドラマに役者として出てみたいです。アルバムでやってる茶番を聴いて、ドラマ関係者の誰かに引っかかってくれたらいいなと思っていて。まずは、救急車で運ばれてくる患者の役からでいいので…(笑)。

 レゲエって、ストリートとかアンダーグラウンドの音楽だというイメージが付いていて、やる側にも固い考え方があるところが、オーバーグラウンドの人に広がっていきづらい要因の一つでもあると思っていて。海外ではレゲエやヒップホップのアーティストが映画やドラマに出ていて、その上であれだけ大きなマーケットになっています。日本でもヒップホップのラッパーの方で、テレビや映画に出ている人はけっこういるし。だからレゲエのアーティストももっと柔軟な考えを持って、もっと幅広い動きをしてもいいんじゃないかって思うんです。

──その手始めとして、ドラマに?

 はい。ドクターヘリで運ばれて、ガッキー(新垣結衣)に挿管して欲しいです(笑)。

(おわり)

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