PINK CRES.「勇気付けて笑顔を届ける」今こそ届けたい時代を照らす光
INTERVIEW

PINK CRES.

「勇気付けて笑顔を届ける」今こそ届けたい時代を照らす光


記者:平吉賢治

撮影:冨田味我

掲載:20年10月18日

読了時間:約14分

 ダンス&ボーカルグループのPINK CRES.が7日、ミニアルバム『Soleil』をリリースした。元Berryz工房・Buono!の夏焼雅を中心にオーディションで選ばれた小林ひかる、二瓶有加の3人で2016年4月に結成。「こんな状況の世の中を明るく元気にしていきたい、 私たちの歌で少しでも多くの人々にパワーとエネルギーを送りたい」という想いから『Soleil』と名付けられた今作は、新曲4曲を含む全8曲を収録。本作の話題を中心に、ステイホーム期間の過ごし方やプライベート、PINK CRES.の強み、そして今後の展望など幅広く話を聞いた。【取材=平吉賢治/撮影=冨田味我】

有意義に過ごしたステイホーム期間

――ステイホーム期間中はいかがお過ごしでしたか。

二瓶有加 お料理をする機会がたくさんありました。時間があったので普段あまりやらない、お菓子作りやご飯作りをしてお料理の楽しさを知れた期間でもありました。

――その期間中の料理の最高傑作は?

二瓶有加 鳥胸肉の中にシソを挟んでフライしたものです。揚げ物が大好きで! 意外と難しいんですけどカリッとサクッと美味しくできました。

夏焼 雅 私は、元Berryz工房で一緒だった子達とInstagramライブをやったり、ハロプロの歌しりとりみたいなもので少しずつ歌を配信していったりしました。プライベートだと、カラオケが大好きなので一人カラオケをしようと思って。カラオケボックスに行くのは時期的に難しかったので、友達が「おうちでできるカラオケがある」と教えてくれて。手軽に歌えるマイクでひたすらずっと好きな曲を歌っていました。ライブができない状況だったので、できるようになった時用に自分達の曲を練習してみたりと、けっこう歌って過ごすことが多かったです。

冨田味我

夏焼雅

――カラオケではどんな曲を歌うのでしょうか。

夏焼 雅 菅田将暉さんの曲が凄く好きで。私は声が少し低いので、男性の曲で歌いやすいのが多いんです。あとは加藤ミリヤさんが大好きなのでその曲を練習したり、今流行りの曲だったり、色んな曲を歌います。カラオケ以外には、飼っているトイプードルのワンちゃんと遊んだりして過ごしていました。お散歩が大好きなので公園でボールを投げて取ってきてもらったりして遊びます(笑)。リードを外してもちゃんと戻ってくるので一緒に走って競争したりも。そんな感じで意外と楽しんでいました。

小林ひかる 私は凄くうどんが大好きで、おうちで手打ちうどんを打っていました。1から作ると3時間くらいかかるんです。香川県から粉を取り寄せてそこから自分でこねてやっていました。切る細さによって出来上がりも全然変わってくるんです。だからわりと変えたりして楽しんでいました! 多い時は週3回くらい作っていたので、大量に生産して1日でも3色とかずっとうどんを食べていました。あとは体力が落ちないように走ったり筋トレしたりするのを続けていました。

――有意義な過ごし方をしていたのですね。さて、みなさまはどんな音楽に親しみをおぼえて影響を受けてきましたか。

二瓶有加 私は本当につんく♂さんソングが好きでそれを聴いて育ってきたので、ハロー!プロジェクトさんの曲を聴くのが好きです。幼稚園の時にモーニング娘。さんの「LOVEマシーン」が流行っていたので、初めて買ってもらったCDもミニモニ。さんだったり、中学生くらいになってポータブルプレーヤーを買ってもらった時も、そこに入れる曲のはBerryz工房さんやモーニング娘。さんなどです。常にJ-POPのアイドルソングが凄く好きで。聴く時の年齢によって歌詞の感じ方も変わってくるんです。あとはJ-POPの曲も好きでよく聴いています。

夏焼 雅 影響を受けた音楽として、まず私は『ポンキッキーズ』が凄く大好きなんです。そこにPUFFYさんや安室奈美恵さんが出ていたんです。それで「歌っている人って可愛いし素敵だな」というのが最初の印象で、そこから自分で歌い始めたというか、子供なりに真似をして歌っていました。あと「だんご3兄弟」も。そういう音楽が小さい頃大好きで、それをずっと歌って踊っていたんです。親が撮ってくれた子供の頃のビデオを観ていたら本当にどれも歌って踊っていたんです。だから「自分は歌って踊ったりするのが好きなんだな」って幼稚園くらいの頃に思いました。

 そこからまずは服装などを真似していこうという感じで、PUFFYさんや安室奈美恵さんなどがパーマをかけていた時の髪型に憧れて、幼稚園の時も腰ぐらいまで髪を伸ばしてパーマをかけて真似して、見た目から歌手、アーティストに憧れていました。そこからモーニング娘。さんなどに出会って曲を聴いて、TVなどを観ている中で「自分でも歌いたいな」という気持ちが溢れてきてオーディションを受けました。

――『ポンキッキーズ』(フジテレビ系の子ども向けテレビ番組)が源流にあったとも捉えられますね。

夏焼 雅 子供の時にめちゃくちゃ観ていたので。コニーちゃんが踊ってじゃんけんしたりするダンスが大好きだったり、振り返ってみるとそういうところからきっかけができたのかなと思います。

小林ひかる 私はPINK CRES.に入ってラップを担当することになって、そこから凄く音楽の幅が広がりました。それまでもJ-POPはよく聴いていたんですけど、その中でもラップに興味を持ち始めてchelmicoさんや、ぼくのりりっくのぼうよみさん、iriさんなど、ラップが入っているアーティストさんの曲をよく聴くようになりました。今までも音楽は聴いていたけど、常に音楽を聴く時間が凄く増えて、取り入れたい歌い方を見つけたりしました。

――ラップに興味を持ち始めてHIP HOPにハマることはなかった?

小林ひかる どちらかというと聴き心地よい優しいラップを聴くのが好きなんです。

夏焼 雅 語りかけるようなラップだよね。

小林ひかる そう。最近流行っているような感じもあるし、そういうのが好きです。

独自の“ゾーン”を作り出した中で収録された新曲も

――本作『Soleil』は様々な音楽性が聴ける1枚ですね。タイトル“Soleil”はフランス語で“太陽”という意味があり、このタイトルには深い意味が込められていると思いますがいかがでしょう。

夏焼 雅 ライブがなくなっちゃたりして歌う機会も減ってしまったんですけど、その中で自分達ができることは歌って少しでもたくさんの人を勇気付けたり笑顔を届けたりすることかなと思い、今回のミニアルバムが出せると決まった中で、そういう私達の想いを届けていきたいと思いました。太陽を浴びると元気になるし、人間にとって大事なエネルギーになっているので、このアルバムも「たくさんの人のためになるエネルギーになる1枚になったらいいな」という想いを込めて『Soleil』というタイトルにしました。

――本作のみなさまのおすすめ曲や、歌唱面でこだわった点は?

二瓶有加 私の推し曲は「OH・SHA・RE」です。

――その曲、聴いてずっと頭から離れないんです。

二瓶有加 そうなんです! 私も仮歌をもらった時からずっと離れなくて、早く歌いたいし披露したいと思っていました。「絶対この曲ファンのみんな好きな曲だよ!」と思った曲でもあるんです。レコーディングの時はとにかくテンションをアゲアゲで、歌詞の<OH・OH・SHA・RE OH・SHA・RE LOVE!>というところは本当にテンションを上げて録音して、レコーディングも楽しかったなという思い出もあります。一回聴いたら本当に耳から離れなくなると思いますし、何も考えずに元気に明るくなれる曲だと思うので、パラパラとかユーロビート、トランスの力って凄いなと(笑)。

冨田味我

二瓶有加

――確かにトランスのサウンドも凄く印象的ですよね。夏焼さんのおすすめは?

夏焼 雅 私は1曲目の「マイネームイズアイデンティティ」が大好きです。ジャズっぽくて格好良いというのが第一印象で、ハロプロにいる時にもチャレンジしたことがなかったジャンルだったので、今作のこの曲で「もっと自分の歌を努力しないとヤバいぞ」という焦りを感じました。久しぶりに出させて頂けるアルバムで「ちょっと変化した?」と思ってくれたらいいなとずっと思っていて。歌い方もこの曲に関しては特にこだわりをもって、自分の声の出し方や歌い方を変えてみようかなと思った曲です。自分にとってチャレンジした曲でもあったし、勉強にもなった曲だなと思います。

――大人なテイストの楽曲と共にご自身も進化した1曲なのですね。ちなみに夏焼さんが「大人になったな」と感じる瞬間は?

夏焼 雅 アイスコーヒーが好きになったことです(笑)。私はコーヒーが飲めなかったんですけど、コーヒーを飲みながら読書をしたりする落ち着いた女性が理想で、自分にはない空気感を持っている人が気になっちゃうんです。それは女性でも男性でもそうでして。そういう人に憧れてきたからこそ、ちょっと牛乳は入っているけどアイスコーヒーを飲めることによってちょっと大人になったのかなって。

――ある種、コーヒーが大人の象徴と。

夏焼 雅 いつかブラックコーヒーを普通に注文できるような人になりたいです(笑)。

――なるほど(笑)。小林さんのおすすめ曲は?

小林ひかる 私も「マイネームイズアイデンティティ」です。ジャズテイストの曲が本当に好きだったので、これが歌えるんだと思った時は凄く嬉しかったです。曲が完成して聴いた時に「今までのPINK CRES.とちょっと違う!」と思って、凄くワクワクしたんです。あとは「(Stray cat is) STARING AT ME」です。これはタイトルに沿っている曲で、歌い方が部屋の中で隣の人に歌うような、優しく寄り添う歌というディレクションがあったんです。今までそういう録り方はなかったので、是非イヤホンで聴いて頂きたいと思っています。

――実際にイヤホンから聴いたのですが、確かにドキッとしました。8曲目の新曲「Me, Myself and I」についてはいかがでしょう。

二瓶有加 バラードなんですけど、サビに向けての力がある曲だと思っています。「(Stray cat is) STARING AT ME」とは、うって変わって力強さの中に意味を込めて包み込むように歌うことに気をつけて歌いました。サビの部分の高いところは裏声を使って優しく歌うこともできたんですけど、今回は力強さを感じてほしいと思ったのであえて地声で高い声を出しました。メッセージ性が強い歌詞なので、その主人公になりきって歌うという意味では気持ちを込めて歌った曲です。

――新曲のレコーディングはいかがでしたか。

夏焼 雅 レコーディングをしている時に、ひかるが急に部屋を暗くしてきて。そういう子を初めて見たんです! 歌詞を見たりもするので基本的には明るい部屋で歌うし、その時はカメラも回していたのにカーテンも閉めてめっちゃ暗くしてきたなと思って(笑)。

――撮影できませんね(笑)。

夏焼 雅 ひかるは暗くすることで自分の世界観に入り込みたかったみたいで。最初はびっくりしたんですけど、出来上がった曲を聴いたらいつもよりも声の感情が凄く込められていたので、ひかるはきっとこの曲に対しての想いが凄く強いんだなとか、曲のストーリーの中にいる主人公になりきっているのかなとか、私はそういう風に感じました。珍しい子だなと思いながら(笑)。

小林ひかる 本当は真っ暗にしたかったんですけど。

夏焼 雅 あれでもけっこう暗かったよ(笑)。「ずいぶんムード作ってくるな」と思って。

小林ひかる それは「(Stray cat is) STARING AT ME」の時なんですけど、私が歌う部分は思い悩んでいるような歌詞だったりしたし、コロナ禍で録ったのでその間のつらかった想いや考えていたことを全部リンクして、それでも寄り添いたいという気持ちもあったんです。それで真っ暗な部屋で隣の人に話しかけているような感じで歌いたいなと思たんです。それで真っ暗にしようと思ったら「カメラ入ってるから」って止められて(笑)。

――暗くしたかったのには明確な理由があったのですね。

小林ひかる そうしたら凄く歌いやすかったんです。だから出来たのを聴いたら嬉しかったです。

――芸術家肌に思えます。

夏焼 雅 そんな気がします。10何年やってきてレコーディングで部屋を真っ暗にしようとする子は初めて見ましたし(笑)。でも、それで気持ちを作れて曲に落とし込められるのは凄いなと思いました。急に暗くしようとして、ひかるの世界に入りこんだのでびっくりしましたけど。

二瓶有加 ひかるの“ゾーン”にね(笑)。

時間をかけてでも世界中のファンのみなさんに会いに行く

――PINK CRES.の強みは?

二瓶有加 「声質」です。3人とも声質も得意なこともみんな違うんです。私が苦手な低音は雅ちゃんが凄く綺麗に響かせてくれたり、ひかるはリズムの気持ちいいラップができたり、そのぶん私は高音のパートで強みとして活かしてと。3人とも長所を活かした歌作りや担当があるので、その個性が強みだと思います。本当に綺麗に私ができないことを2人が補ってくれるので、チーム感が凄くあります。

夏焼 雅 強みとしては、ここまで芸歴が違うというのはあまりないと思うんです。私は小学生の頃からこのお仕事に就かせて頂いているので、こういう業界で知っている知識を持っていたり。2人はこのお仕事を初めて4、5年だけど、逆に私にはない他の世界でアルバイトなどをしてきた経験があって。だから私が知らないことを2人はいっぱい知っているんです。お互いの知らないことが一緒になるというのは珍しいし強みだと思います。

 MCをしていても学校生活の中で私にはなかったことを2人が話してくれて親近感を感じてもらえることができたり、逆に私はそういう経験がないからこそちょっと変なことを言っちゃった時など意外な一面を見て頂けるとか。そういう風にお互い教え合うことができるのは強みだし面白いと思います。

小林ひかる PINK CRES.は衣装やファッションがみんな好きなので、ステージのセットリストや衣装も自分達発信で提案することが多くて、そこも強みだと思っています。3人ともプライベートで買い物に行ったり、常に女子会のような感じなんです。だからファンの方々も「そういうのがPINK CRES.だよね」と言ってくださるので、ファンの方々とのイベントもみんなで女子会やパーティーをしているような和気あいあいとしているのがいいなと思っています。

冨田味我

小林ひかる

――PINK CRES.の女子会では何を話しているのでしょうか。

二瓶有加 プライベートなことから仕事のこと…「誰々ちゃんのInstagram見た?」とか、本当に普通の女子会で(笑)。

夏焼 雅 イベントとかをやってトークをしていても、PINK CRES.の楽屋にいるような雰囲気を感じてもらえたらいいかなというか。それでファンの方々が楽しんでくれたら一番いいなと思っています。ファンの方が「PINK CRES.との距離感がいい意味で近くてそれが嬉しい」と言ってくれるので、それはPINK CRES.のいいところでもあるのかなと思います。

――強みでもありますね。最後にPINK CRES.の今後の展望、目標や夢を教えてください。

夏焼 雅 PINK CRES.がデビューしてからわりと早く海外などでライブをやらせて頂いたんです。日本がメインなんですけど、Instagramなどを見ていると海外に私達を見てくれている方々が凄くたくさん色んな国にいて。そういうのを見て、もちろん来てほしいという想いもあるけど、自分達から行きたいなという想いが凄く強いんです。だから状況的に今すぐとは言えませんが、時間をかけてでもファンのみなさんに自分達から会いに行けたらいいなといつも思っています。色んなところでライブがしたいです!

(おわり)

ライブ情報

『Heart to Heart 2020 ~Covers~』

出演:中島卓偉/鈴木愛理/松原健之/Bitter & Sweet/PINK CRES.
※出演者は公演ごとに異なります。詳しくは日程表をご確認ください。

今だからこそ出来ること、気の知れた仲間達と奏でられること、
そして何よりLIVEを待っていてくれる方々と一緒に、心と心を通じ合わせたいと思っています。
自分達の歌を見つめ直す意味で今回は日本の歌、名曲のカバーでお送りします。

ステージに立つ一人一人がこのツアーで歌える喜びを噛み締めています。
是非会いに来てください。皆さんを必ず笑顔にして帰すことを約束します。
中島卓偉

チケット料金:6,000円(税込)

※着席指定席(全席指定)
※6歳以上チケット必要、6歳未満入場不可
※10/11愛知公演・10/31埼玉公演以外の公演は、各公演、入場時にドリンク代が別途必要となります。

※本公演は新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインに沿って実施いたします。

※マスク着用での入場および鑑賞をお願いいたします。
※着席での鑑賞となります。立っての鑑賞は出来ません。
※座席は複数枚お申込み頂いた場合でも前後左右に間隔を空けてお座り頂きます。
※公演中のご声援、呼びかけ等はご遠慮ください。
※開催当日、会場内での感染予防対策にご協力をお願いいたします。
※お客様の安全と保全を目的とした(コロナウイルス感染が確認された場合の追跡)、来場者の情報収集スマートフォンアプリのシステム導入を予定しております。
※サイリウム等、応援グッズの使用については、他のお客様の視界の妨げにならないよう、胸元までの高さでご使用をお願いいたします。
※極端に長いサイリウム、輝度の強いサイリウム、誘導灯、扇形や円形のサイリウムのご使用は固くお断りいたします。
※写真撮影は禁止となります。
※アルコール類の持込、及び飲酒しての入場は固くお断りいたします。
※会場の構造上、車椅子やお体の不自由なお客様をご案内できる場所は、ステージが見えにくい、または一部見えない場合がございます。予めご了承下さい。
※他のお客様のご迷惑となるような、お客様自身の派手なパフォーマンスなどの行為は絶対にお止め下さい。
※主催者都合による公演中止以外でのチケットの払戻しはできません。
※企業や地方自治体等からの県外移動自粛要請やイベント参加への自粛要請が出た場合でも払戻しは行っておりませんので、ご承諾頂いた上でお申し込みください

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