初日公演をおこなったHY(Handmade Music)

 沖縄在住5人組バンドのHYが3月26日に、東京・新木場STUDIO COASTでワンマンライブツアー『HY カメールツアー!! 2017』の初日公演をおこなった。3月1日リリースの通算12枚目フルアルバム『CHANCE』を引っ提げ、19都市20会場を展開。最終日は6月17日に迎える。この日の本編では、HYには欠かせない「AM11:00」や、新譜から「HAPPY」、「BLUE」、「三月の陽炎」を披露。また、仲宗根泉(Key&Vo)本人が出演し話題を呼んだスポーツジムのCM曲「DEBUと言われて」をお披露目し、会場を湧かせた。

“カメール”は沖縄の方言で“捕まえる”という意味

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 この日はあいにくの雨で寒空。だが、傘を挿しながらも多くの観客が会場に集結し、HYの初日公演を今か今かと楽しみにしているようだった。

 照明が暗転すると、光り輝く照明に導かれるようにHYのメンバーがステージに登場。「東京の皆さん、会いたかったよー! 楽しむ準備は出来てる!?」と新里英之(Vo.Gt)の挨拶を皮切りに、アッパーチューンを披露していく。フロアでは、楽曲にノリながら手拍子をするものや両手を掲げるもので溢れて、スタートからテンションは上がっていた。

 MCでは新里が「みなさん元気だったんだね!! HYに会いたかったみたいだね! 会いたいパワー全開でこっちに来ているから、そういう言葉になっちゃいますけど。HYも初日、みんなに会えるの心から楽しみにしていました。ありがとうございます。この会いたい気持ち、自分らを代表して言ってるんですけど本当はメンバーも言いたいんです」と語ると、メンバーひとり一人から「会いたかったー!!」と叫んでいく。

 新里は続けて「いつもツアーのタイトルは沖縄の方言にしてるんですけど、今回この“カメール”の意味わかりますか?  “カメール”は沖縄の方言で、捕まえるという意味があるんです。僕達は今年、12枚目のアルバム『CHANCE』をリリースしました。チャンスを“つカメ―ル”、チャンスを掴まえるという意味で、今回のツアータイトルに決めました」とツアータイトルの意味を語った。

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 その後、煌きあふれるナンバーを連発していき、彼らの代表曲でもある「AM11:00」を披露。このナンバーが始まった瞬間、フロアからは「おお!!」という歓声が湧き、喜びの声で湧き上がっていた。定番曲で会場の温度が上昇したあと、心を落ち着かせるように「三月の陽炎」を繋いだ。三線の音が美しい繊細なバラードで、この泣かせ曲に感動している人も多くいたことだろう。

 そしてこの日は、仲宗根本人が出演し話題を呼んだ、スポーツジムの「ライザップ」のCMに起用されている「DEBUと言われて」を披露。自身の応援歌として制作されたというこのナンバーは、今悩みを抱えている人々へと届く渾身の1曲だった。

 聴かせ曲を放っていったあとは、名嘉俊(Dr)が沖縄で昔、好きだった人との偶然の再会を描いた曲「BLUE」へ。青い色の照明が、沖縄の壮大な海と空の景色を連想させるようで、清々しい気持ちに包まれていく。

 その後、<happy>という言葉が詰まっているナンバー「HAPPY」へと向かい、会場全体に幸福感をもたらした。終盤では、HYお馴染みの極上バラードや、ポップチューンのナンバーをセレクト、こうして初日公演の一夜は幕を閉じた。

 ツアータイトル通り、ファンの心を鷲掴みにしてしまうほど、彼らのパフォーマンスは凄まじいものだった。(取材=橋本美波)

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