5人組ボーイズグループのCUBERS(キューバーズ)が11月11日に、4thシングル「ピンキーリング」をリリース。今作は王道アイドルソングど真ん中といったポップでキャッチーな1曲で、ピュアでまっすぐな恋心をCUBERSが爽やかに歌い上げるナンバー。カップリングには作詞・作曲をDa-iCEの工藤大輝が手掛けた「強くあれ」、CUBERSらしさがあふれた「インターフェース・ウィンターベル」を収録した。インタビューでは「フォロワー倍になるまで帰れません!!」という目標で1カ月間5人で共同生活を行なった「CRAZY CUBERS」についてや、今作「ピンキーリング」の聴きどころ、これからのCUBERSについて話を聞いた。【取材・撮影=村上順一】
「CRAZY CUBERS」を振り返る
―― 「CRAZY CUBERS」企画として1カ月間共同生活を行い、毎日様々なことにチャレンジされていましたが、その1カ月間で印象的だったことは?
綾介 マラソンです。全員で42.195キロを走るので、一人にしたら8キロぐらいだったんですけど、それでもツラかったです。次の日階段も登れないくらいになってしまって、みんな身体がバキバキでした。
TAKA とはいっても優と9太郎は4キロくらいしか走ってないんですよ。
優 あの時は事故で脇腹をやってしまいまして…。もう、前日からダメだったんです(笑)。
春斗 めっちゃピンピンしてたけど(笑)。
優 罰ゲームの100キロマラソンは1人20キロぐらい走るんですけど、回復すれば楽勝です!
――言いましたね(笑)。TAKAさんはこの1カ月間いかがでした?
TAKA 最初は共同生活は大変かなとおもったんですけど、一緒に住んでみてメンバーの協調性が見えたし、あっという間に終わってしまったという感じなんです。その中で特に楽しかったのが、夜寝る前にみんなとゲームしたり話したりしている時間が楽しかったです。寝ないで深夜3時くらいまで遊んだりして。みんなには見えていない部分でも楽しいことは沢山ありました。
――修学旅行みたいですね。優さんは?
優 個人的なことなんですけど、共同生活の中で料理を頑張ってみたんです。自分で料理やってみようと決めて共同生活に臨みました。それで、作り過ぎたときはみんなにも食べてもらってたんですけど、それが楽しかったですし、この企画のおかげですごく料理をするようになりました。
――その中で得意料理は?
優 これはみんなには食べてもらってないんですけど、シチリア風メカジキのソテーです。
――なんか凄そうな料理ですね!
春斗 僕はマグロステーキのカポナータ添えという謎の名前の料理を食べさせてもらったんですけど、すごく美味しかった!
末吉9太郎 カポナータって何(笑)。
優 カポナータはラタトゥイユみたいなものだよ。
綾介 いや、それを教えてもらっても何一つ伝わってこないんだけど(笑)。
――何となく凝った料理だというのは伝わってきました。これから料理を特技として入れても良いですよね。さて、9太郎さんは?
末吉9太郎 僕はこの1カ月、おやつ代が浮いて最高でした。ゲームをする時とかみんながお菓子を持ってきてくれるんです。そこで味をしめてしまって、僕、お菓子をもう買わなくていいじゃんって(笑)。
TAKA それぞれ自分のために買っていったお菓子なんですけど、9太郎が勝手に食べるんですよ。
春斗 共同生活の後半には、お菓子のリクエストまでしてきて...。
末吉9太郎 (笑)。みんなに盛り上がるお菓子買ってきてって。
優 春斗くんが買ってきたお菓子に「こんなの誰が買ってきたの?」とかクレーム入れてたよね。
末吉9太郎 春斗くんはセンスが微妙なんですよ。持ってきたのがお得なミックスパックみたいなものなんですけど、それで僕のテンションが下がっちゃって。優にもリクエストしたんですけど、すごくいいチョイスしていたので、お菓子のセンスは春斗くんの今後の課題かなと思っています。
春斗 どこの目線から話してるんだよ(笑)。
――そんな春斗さんはどうでした?
春斗 企画で印象的だったのがNiziUさんの“縄跳びダンス”を踊って撮影しようというものがありました。カップルがたくさんいる横浜の赤レンガ倉庫でやったんですけど、僕らがスカートでお腹を出して歩くというのはすごくキツかったです。でも、新しい感覚がありました。
――女装に目覚めたり?
春斗 それはなかったです(笑)。
末吉9太郎 女装する企画がもう一個あったんですけど春斗くん、めちゃくちゃこだわるんですよ。本当は女装が好きなくせにそっけないふりしてるんです。もう好きなものは好きと言ってもいい年齢だと思うんですけど、素直じゃないので、そこも春斗くんの課題かなと。
春斗 いや、だから誰だよ(笑)。でも、カップルがたくさんいる中を歩くのは結構メンタルやられました。
TAKA たぶんそれは春斗くんがガチで女装家としてそこに立っているから、僕らとは感覚が違うんですよ(笑)。割と他の4人は平気だったと思うので。
9太郎柱に激突
――さて、4枚目のシングル「ピンキーリング」がリリースされますが、完成してみていかがですか。
綾介 王道ソングになっていて、メロディも歌詞もとても素敵で、キュンキュンする曲になっています。もともとこの曲はコンペで150曲くらいある中からスタッフさんが10曲くらいに厳選して、そこから僕らが仮歌を入れた中の1曲なんです。選りすぐりの総選挙1位といった感じの曲で、すごく自信を持ってみなさんに届けられます。既にMVも公開されているんですけど、振り付けもすごく可愛いので是非観てもらいたいです。
TAKA すごくキャッチーで耳に残ります。頭の歌詞の<恋の一瞬かさねて
僕らよ永遠になれ Give me more きみの愛を 守りたい>、ここでこの曲の言いたいことが集約されています。前向きだけではなくて少し自信のなさが出ているところもすごく愛おしくなるような、リアルさも詰まっているんです。
――優さんは今回センターですけど、どんな意気込みで臨んでいますか。
優 パフォーマンスはもちろんなんですが、それに加えてライブで喋ったりとか、トークする回数が増えました。ライブに関わらずこういった取材でも喋ることが多くなったので、身体がすごいびっくりしています(笑)。なので話題に対して、どう受け渡したらいいのかとか、すごく考えるようになりました。あと、センターということで引っ張っていかなきゃというのもあって、今までみんながやっていたところを、今度は僕がやらなきゃいけないなと思って。今回、Aメロを歌わせてもらったり、ユニゾンで歌うところとか、いままでより歌う箇所も増えました。
――9太郎さんはこの「ピンキーリング」を聴いてどのように感じました?。
末吉9太郎 <映画よりも劇的に You 魔法よりも確かに I>という歌詞を読んだ時に、いいなと思いました。映画ってすごくわかりやすく良いことや悪いことが起きるじゃないですか。現実はそんなことはなくて、意外と平坦だったりするけど、そんな映画よりも劇的で、魔法よりも確かなことを2人で起こして行こうよ、というのがすごくグッときました。
――そんな9太郎さんはどんな映画が好きですか。
末吉9太郎 僕は劇的な映画よりも割と平坦な映画が好きなんです。ピンポイントで好きなシーンの映画もあったり。例えば『パレード』という邦画があるんですけど、後半どんどん謎が解き明かされていくんですけど、そこに至るまでの前半の平凡なシーンが好きで、その部分だけ10回以上観ています。
――変わった見方をしてますね。春斗さんは今作はどのように歌いましたか。
春斗 すごくキラキラな曲だなと思いました。僕らはこれまでファンクを軸に歌っていたので、ここまでキラキラで王道ラブソングは初めてなんじゃないかなと。今回レコーディングのディレクションに、作曲してくださった青葉(祐五)さんが来てくださって、テーマが大学生くらいの初々しいカップルだと聞いたので、それをイメージして歌いました。僕らもピュアな感じがでたんじゃないかなと思います。
――MVの撮影はいかがでした?エピソードなどあれば教えて下さい。
優 撮影エピソードは歌詞の<ダイヤになれない ほんとはジルコニア>の振り付けの正解は進行方向を見なければいけないんですけど、春斗くんはずっとカメラ目線で…。それで全部確認してもカメラ目線のテイクしかないみたいで(笑)。スタッフさんは「こっち見ないで!」とずっと思っていたみたいなんですけど。
綾介 その日は大雨が降って、雨宿りして雨が止んだら撮影を開始してというのを繰り返していてそれは大変でした。あと、9太郎が柱に激突していたのが面白くて(笑)。
末吉9太郎 そうそう。移動中に気づいたら目の前に柱があって。本編では使われてはいないんですけど、その瞬間は映像にも残っていて。
綾介 プレイバックで見てみんなで爆笑してましたから。
末吉9太郎 そんなハプニングすらも可愛くしてしまう僕はやっぱりアイドルだなと思いました(笑)。
楽観的マイメインボーカル
――カップリングの「強くあれ」はオシャレですね。
春斗 Da-iCEの工藤さんに作詞作曲していただいて、仮歌も工藤さんが歌ってくださっていたんですけど、それがめちゃくちゃカッコいいんです。細かく聴くと、しゃくりや技術がすごくて、難しい曲でした。歌詞はただ背中を押すだけではなく、自分の弱さも認めつつ背中を押すみたいな感じになっていて、すごく良いなと思いました。
――ちなみに春斗さんは自分の弱さというのはどこにあると感じていますか。
春斗 弱さとは違うかも知れないんですけど、僕は緊張するタイプで、いつも落ちサビが来るところはすごく緊張していて。
TAKA その緊張というところで、春斗くん含めみんな自己紹介を変えたんですけど、その初お披露目となった富士急のライブで、メチャクチャなことを言っていて(笑)。
春斗 「キラキラサンサン太陽みたいにみんなを照らしたい楽観的マイペースのメインボーカルほのぼの春斗です」、というのが正解なんですけど、「楽観的マイメインボーカル」と言ってしまって...。直前まで何度も練習していたんですけど、つくづく本当に緊張しいだなと思いました。
綾介 春斗くんは手に忘れないようにメモしてるよね?
春斗 その時もメモしていたんですけど、緊張しすぎて見ていなくて。
――それは私からすると意外だったかも。
綾介 本番前も結構うなだれているところをよく見かけます。僕も緊張しいでメンタルのバイオリズムが激しいので、そこは自分の弱さかなと感じています。格闘技を最近始めたので、精神的にも強くなれたらと思っていて。「強くあれ」というのは僕ら自身にもすごく当てはまるなと感じていて、工藤さんは僕らに向けて書いてくれた部分もあるんじゃないかなと思います。
――工藤さんとお話しされたことは?
末吉9太郎 僕はラジオで2回ほどお会いさせていただいた事があって、バレンタインの時にチョコを渡したこともあるんです。もしかしたら、そのホワイトデーのお返しがこの曲なんじゃないかな、と勝手に僕は思ってるんですけど。
――優さんは強くなりたいところはありますか。
優 強くなりたい部分、弱い部分は沢山あります。僕は割と達観しているところがあって、根本的なところは変わらないんじゃないかなと思っていて...。もちろん全てではないんですけど。なので、その弱さを受け入れた上でどう行動していくのか、というのが大事だと思っています。
――9太郎さんは?
末吉9太郎 僕の場合は気が年々強くなっていて、逆に弱さがなくなってきているかもしれないです。この前スタッフさんが話していたんですけど、メジャーデビューを発表した時に春斗くんが感動して歌えなくなってしまった時、その中で「9太郎は自分の見られ方しか気にしてなかった」と言われて。確かに僕は「可愛く見られたい」というのしかなくて必死だったなと(笑)。
――課題は周りを見ることですね(笑)。TAKAさんは弱いところ、強くなりたいところはありますか。
TAKA 自分主体で考えてしまうところや、気持ちが強くなりすぎてしまうところがあるので、それをもう少し弱くしたい、客観視できるようになりたいというのがあります。逆に強さを抑えたいというのがあります。
めちゃくちゃ指が震える
――さて、もう1曲、ハシグチカナデリヤさん作曲の「インターフェース・ウィンターベル」はCUBERSらしさ満載で。
TAKA 今回の収録曲の中で1番ノリはCUBERSっぽさがあって、歌詞とメロの遊び、リズムというのは聴いていてすごく心地よい良い1曲だと思います。歌詞の<小説より奇なる僕のムービー>は独特なワンフレーズで印象的だなと思いました。
末吉9太郎 歌詞で自分と重ねたくなることがすごく多くて、<まだ見知らぬworldで新ターゲット 狙い撃ちしちゃうよ>というのが印象的で。なぜ印象的だったかというと、最近僕は全然知らないところに行って新ターゲットに「それな」をすることが多いからなんです。
――新ターゲット?
末吉9太郎 『アッコにおまかせ!(TBSテレビ)』に出演させていただいているんですけど、アッコ(和田アキ子)さんとかに「それな」をすることだったり。その時はめちゃくちゃ指が震えるんです。なので、それを重ねながら歌っていて。
――実は緊張されていたんですね(笑)。綾介さんはこの曲にどんなイメージがありますか。
綾介 今作でこれまでのCUBERSに一番近いと感じていて、この曲は安心感があるイメージなんです。あと、落ち込んだ時、明日から頑張らなきゃという時、気分転換をしなければいけない時に聴いてもらうと、よりこの曲がグッとくるんじゃないかなと思います。
――レコーディングはどんな感じで進んでいったのでしょうか。
優 いつもはどこを誰が歌うのか決まってから曲を聴かせてもらうんですけど、この曲は歌割りが決まっていなくて全員が一回全部歌っているんです。その中から一番ハマっている人を選んでいただいたんです。それもあって今までとは違うやり方で録った曲なんです。新しい試みで新鮮でした。そういったところにも注目してもらえると面白いと思います。
――最後に今それぞれの目標を教えてください。
綾介 11月からクリスマスに掛けて1年ぶりの東名阪ツアー『CUBERS JUMPING BOX TOUR 』が始まります。ワンマンでは本当に久しぶりの有観客なので、しっかりとパフォーマンスして、観に来てくれるお客さんに届けたいと思っています。
TAKA 僕も同じくツアーが決まったので、そこに向けて準備をしっかりしていきたいと思っています。ひと回りもふた回りもレベルアップした状態で東名阪ツアーに臨みたいと思っています。
優 まずは罰ゲームの100キロマラソンを走り切ることです。全員でしっかりゴールしたいです。そして何より東名阪ツアーですね!
末吉9太郎 歌詞にもあるように<映画よりも劇的に You 魔法よりも確かに I>に「ピンキーリング」を皆さんにしっかり届けて行きたいです!
春斗 いつか今まで通りたくさんお客さんを入れて不安がないライブが出来るようになったらと願っています。まずは東名阪ツアーを大成功させることを目標に頑張って行きたいです!
(おわり)
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