俳優の眞島秀和が16日放送のNHK『あさイチ』に出演。俳優を辞めたいと考えた若い頃を振り返り、映画『スウィングガールズ』に方言指導で参加したことが前向きにさせるキッカケになったことを語った。

 この日の放送にゲスト出演した眞島は、大河ドラマ『麒麟がくる』に出演するなど、確かな演技力で存在感を発揮。ただ、若い頃は俳優を何度も辞めようと考えたことがあったという。

 24歳の時に事務所に入ったという眞島。オーディションなどを受けていくが、思うように仕事が増えていくわけではなかった。

 眞島は「やっと入れた現場で、どうしたら関係というか続いて行くのか。例えば、そこにいるプロデューサーの方とどう関係を築いたら次の仕事につながっていくんだろうか」などと考えるようになり、「嫌になっちゃって、向いてないのかな…」と俳優を辞めることも意識することがあったようだ。

 これを聞いた博多大吉は「それを踏み留まらせたのは?」と尋ねると、眞島は「『スウィングガールズ』っていう映画があったんですけども、その現場に方言指導というスタッフも兼ねて入れていただいたんです」と返した。

 映画『スウィングガールズ』は2004年公開。矢口史靖監督が監督・脚本を務めた作品で、東北の片田舎を舞台に女子高生の青春を描いたもの。セリフも山形の方言が使用され、山形県米沢市出身の眞島は方言指導も務めた。

 眞島は「映画の立ち上げの段階から撮影もすべて立ち会うことになりますし、最後まで一つの映画が出来上がっていく過程を見届けることができるわけですよ」と深く映画と関わることになったといい、「その現場が本当に楽しくて、『あっ、こういう楽しさを味わうために、俺は役者を目指したんだ』」と気づかされたという。

 仕事を増やすために悩んでいた眞島だったが、その楽しさを体験したことで、「辞めたら中途半端だし、もうちょっと続けてみよう。その積み重ねですかね」と『スウィングガールズ』をきっかけに、そこから一つ一つ楽しさを積んでいったことを語った。

 そして、眞島は2007年にNHKで放送されたスペシャルドラマ『海峡』で、女優の長谷川京子が務めた主人公の相手役に抜擢された。

 オーディションでつかんだ初めての大きな役。「ドラマのポイントだったり、何シーンかだったりすることが多かったけど、人生の長い時間を初めて生きた作品といいますか」とし、「このドラマを観たという方からもお仕事をもらったりしました」とも述べ、俳優である自身にとって大きな転機になったことを語っていた。

 また、番組では眞島が好きなものの一つとして「チベスナ」を取り上げた。これは「チベットスナギツネ」と紹介した眞島は、数年前から“チベスナ”をデザインしたファンレターが届くようになったという

 眞島は「冷めた目をしてるんですけど、それが“似てる”って言われるようになってきて、ドラマの共演者からも“似てるよね”って言われるようになってきて、愛着が湧くようになってきた」と語った。

 番組では実際のチベットスナギツネの映像を用意。同局の「NHKスペシャル プラネットアース『草原 命せめぎあう大地」(2006年)の映像で、ウサギを狙うチベットスナギツネの様子を捉えている。

 その顔が映し出されると、呼応するように眞島も冷ややかな表情に。番組ではそれぞれの“チベスナ顔”を横並びで映し出し、華丸大吉からは「似てる!」の声が飛び出した。

 同局の近江友里恵アナウンサーは「世界中でもチベット高原だけに住む珍しい動物」とチベットスナギツネについて紹介。「喜怒哀楽がわからない、乾ききった、悟りを拓いたような表情のことをチベスナ顔」と呼ぶことを解説し、爆笑した眞島は「役柄的にチベスナ顔をする役柄は多いかも」とノリ良く応じた。

 この放送はネット上で大きな反響を呼び、「確かに似てる」「チベスナの映像を前のめりに見つめる眞島さんがぎゃんかわでした」などと話題を広げていた。

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