ミュージシャンの吉井和哉が、カバーアルバムシリーズ第2弾作『ヨジー・カズボーン〜裏切リノ街〜』を12月9日に発売する。吉井は昨年11月に、幼少期に影響を受けた日本の昭和歌謡・ポップス楽曲をカバーしたキャリア初のカバーアルバム「ヨシー・ファンクJr.~此レガ原点!!~」をリリースしている。

 今作は、第1弾のテーマであった「幼少期」から時は流れ、「青年時代」になった吉井和哉が影響を受けた様々なジャンルの楽曲をカバーした。

 前作と同様、アルバムをオープニングとエンディングで包み込み、その曲をアルバムタイトルに紐付けるスタイルを取っているが、その曲が世界的なヘヴィメタルのアイコンであるオジー・オズボーンの代表曲「ミスター・クロウリー」であるという意表を突く展開にまずは驚かされる。

 アルバムタイトルも、吉井和哉らしい遊び心で「ヨジー・カズボーン~裏切リノ街~」と命名。ヨシー・ファンクJr.からヨジー・カズボーンへ、というキャッチーな連続性はリスナーの心を掴むだろう。

 カバー曲の中で驚かされるのは、ティーンネイジャーの頃、アーグ・ポリスという静岡のジャパニーズメタルバンドでベースを担当していたという吉井和哉のハードロック・ヘヴィメタル的側面を打ち出した楽曲達。

 予想を裏切るサブラベルズやACTION!という当時のコアなジャパニーズメタルバンドのカバー、そして日本のハードロックの草分けであるレイジーのヒット曲「赤頭巾ちゃん御用心」のカバーという、これまではっきりと出してこなかった吉井和哉のハードロック・ヘヴィメタル的ルーツが初めて明かされることになる。

 同時に、この作品には70年代~80年代の日本の歌謡曲・ポップスの名曲の数々も収められることになる。森田公一とトップギャランの「青春時代」、サーカス「Mr.サマータイム」、久保田早紀「異邦人」、ゴダイゴ「ガンダーラ」、松山千春「長い夜」など、あの頃の時代を生きた日本人なら誰もが知る名曲の数々を、吉井和哉がどのように歌い上げるのかが注目される。

 そして、前回に引き続き登場するのは、日本の歌謡界の女王、美空ひばり。あらためて深いリスペクトを表明するかのように、「リンゴ追分」のカバーを行っている。

 こうした10曲で構成されたカバーアルバム第2弾『ヨジー・カズボーン〜裏切リノ街〜』は、ジャンルにとらわれず、前回よりもさらに自由な発想で取り組んだ注目作だ。

 また、今回も、CDと同時にアナログが発売される。さらにアナログにはアルバム全曲の音源がダウンロードできる「ミュージックコネクティングカード」も封入される。ジャケットやアーティストイメージなどは後日発表される予定。

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