バイオリニストの岡部磨知が22日、東京・タワーレコード渋谷店 B1F CUTUP STUDIOで、フルアルバム『プリズミラクル』発売記念イベントを開催。同アルバムの収録曲『『むげん』へ』など5曲を披露、ファンを魅了した。イベント前には報道陣による囲み取材に応じ、作品についてや今後の活動への意気込みを語った。今作はこれまでの活動の集大成という岡部は「より多くの人々に聴いて頂けるように精進していきたい」と決意を語った。

 岡部は、3歳からバイオリンを始め、桐朋女子高等学校音楽科を経て、同大学卒業、研究科修了。その後、Dragon Ashやhitomi、AAAなど様々なアーティストのライブやレコーディングにソリスト、アレンジャーとして参加、枠にとらわれることなく活動を展開している。自身としても2014年11月に『Neo Nostalgia』でメジャーデビューしている。

 この日は、白を基調にラメの入ったドレス姿で登場。衣装について「アルバムのタイトルが『プリズミラクル』なので、プリズムとミラクルで“キラキラ”した感じで」とそのコンセプトを明かす。

 『プリズミラクル』は、岡部自身が全曲を作曲したオリジナルアルバム。岡部は「やりたいこと全てを詰め込んで、関わってくれた人は大変だったと思います。その代わり一切妥協のない作品に仕上がったと思います。点数では言い表せないですが、これまでの集大成になったと思います」とアルバムの出来に自信を見せる。

 さらに「全部オリジナル曲ということにこだわって、この曲はオーケストラアレンジ大変かなと思っても、とにかくやってみました。ビジュアルプロデューサーにもお願いしたかった、菅野結以さんに関わって頂いて。セレクトにも私自身が関わりました。作品の細部に渡りこだわりました」とファッション誌『LARME』のレギュラーモデルも務める人気モデルの菅野結以を、アルバムのビジュアルプロデューサーに迎えるなど作品へのこだわりを語った。

岡部磨知

 3年ぶりとなるアルバムだが、実際に作業に取り掛かったのは昨年の秋ごろ。岡部は「去年の9月くらいから実際に曲を書き下ろして、今年1月くらいからレコーディングを始めたのでけっこう急ピッチで作業を進めました」と制作を振り返る。

 その制作で岡部は「ミックスが一番大変だったかもしれないですね。今はデータのやり取りで制作を進めるのですが、パソコンやスマホなど色んな環境で聴けるのでどの状態が一番いいのか考えて…エンジニアさんが大変だったかもしれない」と一番苦労したところはミックス作業だったという。

 また、岡部は「テーマは、それぞれの曲に主人公がいてみんなが輝いている存在であるようにと考えて作りました。テンションを上げるような作品なので、通学や通勤中の一日の始まりに聴いた方がいいかもしれません」と呼びかけた。

 今後の目標については「このアルバムがより多くの人々に聴いて頂けるように精進していきたいと思います。皆さんのリアクションを見て今後またどんな作品をつくっていこうか考えたいです」と決意を新たにした。

 『「むげん」へ』は壮大な物語の始まりを予感させるような、展開もめまぐるしい高揚感を煽る楽曲。岡部はエレピの伴奏とともにステージの中央で情感豊かにバイオリンを弾いた。最後は「オーケストラの魔法」でこの日のステージを締めくくった。【取材・撮影=松尾模糊】

この記事の写真

記事タグ 


コメントを書く(ユーザー登録不要)