岡田将生と芳根京子

 芳根京子、寺島しのぶ、岡田将生、清水くるみ、風吹ジュン、小林薫、石川慶監督が2日、都内で行われた映画『Arc アーク』(6月25日公開)完成報告会に出席した。本作で主演を務めた芳根は17歳から100歳以上を生き抜く難役に挑んだ。

 ネビュラ賞、ヒューゴー賞、世界幻想文学大賞の3冠を制覇するという史上初の快挙を成し遂げた奇才、ケン・リュウ氏の作品が原作。永遠の命を手にした女性の人生を描く。

 物語の舞台は、そう遠くない未来。放浪生活を送っていたリナは、師となるエマと出会い、彼女の下で「ボディワークス」という仕事に就く。それは最愛の存在を亡くした人々のために、遺体を生きていた姿のまま保存できるように施術(プラスティネーション)する仕事だった。エマの弟・天音はこの技術を発展させ、遂に「不老不死」を完成させる。リナは不老不死の技術を受けた世界初の女性となり、30歳の姿のまま永遠の人生を生きていくことになるが…。

 芳根は主人公のリナを演じ、岡田はエマ(演・寺島しのぶ)の弟で天才科学者の天音を演じた。

 芳根とは過去にも共演経験がある岡田。俳優としての信頼はお互い持っていたものの、クランクインしたその日の撮影がキスシーンだったという。岡田は「久々にお会いして急にキス。緊張しました。俳優としての信頼関係に不安はないけど、役柄としてその時に初めて会ったので(笑)。どうしようかなと思っていたら監督と3人で段取りを何時間もやって。そのなかで関係性が深く理解できるようになって、ああいうシーンになったかなと思います」と振り返った。

 芳根も「天音役が岡田さんになるかもしれないと言われた時、『かもじゃなくて決めて下さい!』とお願いして。それだけ大切な役なので、岡田さんと聞いてホッとしました。岡田さんとのシーンは心がポカポカしました」と笑顔で、絶大な信頼を寄せていたことを明かした。

 その岡田は、難役に挑んだ芳根を「彼女の戦っている姿、とても小さな体でどこからそんなパワーが出ているんだと。それが美して彼女を支えたいなと思い一緒にいました」と振り返ると、芳根に向かい「よく頑張ったね」と優しい口調で投げかけ「一緒にこの映画で生きられたことは幸せな時間でした」と賛辞を送った。

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