シンガーソングライターの加藤ミリヤが11日、ZEPP TOKYOで全国ツアー『「CELEBRATION」tour 2018』の東京公演をおこなった。同ツアーは3日の大阪ZEPP NAMBA公演から8月12日の青森・六ヶ所村文化交流プラザスワニー大ホール公演まで、全国15カ所16公演をおこなうもの。同公演では、20日にリリースされる新作『Femme Fatale』収録曲も数多く披露。今ツアーについて、ミリヤが「私たちがこの世に生まれたことをお祝いするツアーにしたかった」と話したように幸福感の溢れるステージで観客を魅了した。(※当レポートにはステージ上の演出やセットリストなどの内容が含まれます。お読みになる方はご注意ください)【取材=松尾模糊】

白無垢姿で登場

加藤ミリヤ(撮影=cherry chill will)

 結婚式で定番となっているメンデルスゾーンの結婚行進曲が会場に流れ、5人のダンサーと白無垢姿の加藤ミリヤが登場。観客の歓声が上がる中、「I HATE YOU」でこの日のステージは幕を開けた。

 「AIAIAI」披露後に着物を脱ぎ、白と黒のチェックのタイツ姿となったミリヤ。「楽しんでますかー?」と観客に呼びかけ、ラップの印象的な「UNIQUE」や『Femme Fatale』の先行配信リード曲「あたしの細胞」など4曲をメドレーでパフォーマンス。会場のボルテージも一気に上がった。

 そして、グリーンライトがステージを照らす中、加藤ミリヤとしては珍しい、オートチューンを効かせたボーカルが響くミディアムナンバー「顔も見たくない feat. JP THE WAVY」を披露。続けて、「FAMILY」、「Kiss」、「Aitai」とミディアムバラードを3曲メドレーで歌唱。観客は切ない恋心を歌い上げるミリヤの歌声に静かに耳を傾けていた。

 壮大に展開するサビが印象的な「BURN」では、ギターとキーボードのソロの掛け合いが楽曲の世界観をさらに盛り上げた。

この世に生まれたことをお祝い

加藤ミリヤ(撮影=cherry chill will)

 ライブ中盤では、5人のダンサーとバンドメンバーによる余興もおこなわれステージを盛り立てた。余興の最後には銀色のドレス姿に着替えたミリヤが加わり、ミュージカルのような全員での合唱で会場を沸かせた。

 そして、ヨハン・パッヘルベル作曲のクラシックの名曲「カノン」をモチーフにしたバラード「Love is…」を歌唱。続けて、エレピのリフレインするフレーズが印象的なアルバム『Femme Fatale』からの新曲「私の名はイノセンス」をしっとりと歌い上げた。

 「Happy Celebration」では、観客のシンガロングも起こり会場の一体感を演出。そのまま「新約ディアロンリーガール feat. ECD」へとなだれ込み、ダンサブルなポップナンバー「ROMANCE」で本編を終了。

 ミリヤが去った後も、会場には“ミリヤコール”が響き渡った。その声に応え、再びミリヤが登場。歓声に迎えられる中、ギターカッティングが印象的な「I miss you」を披露。

 ミリヤは、今回のツアーのコンセプトについて「『CELEBRATION』、お祝いをしようというツアーになっています。私たちがこの世に生まれたことをお祝いする、そんなツアーです。みんながいて、私たちがここにいて、この時間も場所も全てそこから始まっています。とにかく“おめでとう”だなと(笑)」。

 さらに「生きていると辛いこともあるけど、生きてればいいこともあると思えるような時にしたくてこの場所を用意しました」と語った。

 6月22日に30歳の誕生日を迎えるミリヤ。東京・新木場STUDIO COASTでバースデーライブ『MILIYAH BIRTHDAY BASH LIVE 2018』を開催する。「私は30歳になる瞬間に何をしたいか、と思った時に“みんなと居たいな”と思ったんです。私は歌手だから、自分の歌で伝えたい想いとかを表現したいと思っています。誕生日を祝いに来てください」と呼びかけた。

 最後は「今夜はブギー・バック」をパフォーマンス。観客もシンガロングで会場に歌声を轟かせ、大団円の中、この日のステージを締めくくった。

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