心を立体的に映し出す
――歌詞は、アニメ『実験品家族 -クリーチャーズ・ファミリー・デイズ-』ともリンクしているんですよね。
そうなんです。アニメは、それまで隔離されて育った子供たちが現実世界でどうやって生きていくか、そのうえで起きるいろんな問題を克服していくことをテーマにした物語です。その中へ「成長」「未来」「希望」「絆」「家族」というキーワードが出てくれば、それらの言葉も曲の歌詞に重なっています。アニメの中に描かれる「成長」の部分ととくに強くリンクしている歌だなと感じました。この歌詞は、物語が進むごとにどんどん内容と重なっていくと思います。なのでぜひ、アニメも観ていただきたいです。
アニメ自体がすごく面白いストーリーで。両親のいない兄弟たちが、新たな環境の中で生きてかなきゃいけないということを描いていて、そこで生きていくためにも成長しなきゃいけないことは沢山あります。家族同士の絆をどうやって深めるかという課題もあります。その兄弟たちが成長していくうえで流す心の涙も見どころになるアニメです。そんな家族の成長物語と「Early Days」の歌詞をリンクさせながら聴いてもらえたら、より歌を楽しめると思います。
――アニメとリンクした内容ですが、それと同時に、僕らが日々考えている気持ちとも強く重なる印象も覚えました。
言われたように、「Early Days」ってアニメの世界にもリンクしていますが、一般の方々の生活にもリンクする面がとても多いなと思います。たとえば「なんで出来ないの」と挫けて泣いた経験ってみなさんもあると思いますし、涙を流すくらい悲しかったけど、それでも立ち直って前に進むという気持ちを持って頑張っている方々も多いと思っています。そういう人たちの気持ちと沢山リンクしていくのが、この「Early Days」なんですよね。
――ネガティブな要素もいろいろ書いてあるからこそ、「そうだな」と強く共鳴もしますからね。
そうですね。そこは歌詞が立体的だからこそと言いますか、心の一面だけじゃなく、いろんな角度からその心を描いているからだと思います。夜中に一人唇を震わせて泣いてた方が、この歌を聴いて立ち直れる勇気を少しでも持ってもらえたら。そういう歌になって欲しいなとわたしは思います。
――歌詞の最後に記した<青さの名前>のように、まさに青春を感じさせる楽曲だなとも感じました。
<青さの名前>の歌詞には2つの意味を感じています。一つは、言われたように、「若者の青春」という姿。まだまだ経験も浅いし、未完成な姿だからこそ、いろいろ成長もしていけるという意味での「青さ」。それに加えて「空の青さ」も重ね合わせました。
――空の青さですか。
はい。希望を持って未来を想像するときに、人はそこへ青い空か果てし無く続く様を重ねあわせることも多いじゃないですか。青空を観ながら自分の未来も想像する人の姿も、「青さの名前」の歌詞と重ね合わせました。






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