17歳は特別な年齢、吉田凜音 子供と大人の狭間でしか歌えない曲
INTERVIEW

17歳は特別な年齢、吉田凜音 子供と大人の狭間でしか歌えない曲


記者:榑林史章

撮影:

掲載:18年04月25日

読了時間:約10分

 現役女子高生アーティストの吉田凜音(17)が25日、アルバム『SEVENTEEN』をリリースする。アイドルとして活動していた彼女は、2016年に披露した「りんねラップ」が業界内外で好評を集め、ラッププロジェクトを始動。音楽性を広める転機となった。最近では、AbemaTVの恋愛リアリティショー番組『真冬のオオカミくんには騙されない』への出演や、人気アニメ『ポプテピピック』と浜辺美波がコラボした「an」CMのテーマソングを歌うなど活躍の場も広げている。そうしたなかでリリースされる今作は、17歳の吉田が「今しか歌えない曲」を詰め込んだ等身大の作品だ。「子どもでもない、大人でもない」という17歳は彼女にとってどのような時間なのか。また、楽曲に込めた思いと共に話を聞いた。【取材・撮影=榑林史章】

オオカミくんに騙された経験を…

吉田凜音「SEVENTEEN」通常盤

――アルバム『SEVENTEEN』が出ましたが、参加クリエイターがすごいですね。

 はい。最初の頃から携わってくださっているEチケ(E-TICKET PRODUCTIN)さんとか、今回はシライシ紗トリさんも参加してくださって、シライシさんには、とてもキャッチーな曲を作っていただきました。

 最初に、こういう曲がいいというイメージをスタッフに伝えて、そのイメージに合う曲を作ってくれそうな方を選んでいただきました。前回はミニアルバムでしたけど、アルバムは曲数が多いから、いろんな面を見てもらえるし、自分の中でもイメージが広がりましたね。

――最初にこういう曲がいいなと浮かんだのは?

 前回のミニアルバム『STAY FOOL!!』は、ラップの曲がほとんどだったので、今回は歌をもっと取り入れたいと思って。それで、ラップと歌が1曲の中に混ざっていると言うか、サビが歌でAメロとBメロはラップみたいな感じの曲が欲しいなと。実際に今回は、そういう曲が多くなっています。

――2016年の「りんねラップ」で、ラップをしている姿が注目を集めて、前作のミニアルバム『STAY FOOL!!』もラップ中心でした。

 ラップで高く評価していただいているのは、すごくうれしいです。でも「自分はラッパーだ!」みたいな意識は一切なくて。ラップもやるけど、歌もやるしって感じです。もともとは歌から始まっていて、小学1年生から通っていたダンススクールが、歌のレッスンもやっていて。いろんなイベントやフェスを観に行って「歌う人って格好いいな!」と思ったことで、小学2年生からそのスクールで歌も習い始めて。それから、夢が「歌手になること」になりました。

――「格好いいな」と思ったのは、どういう方だったんですか?

 たとえば東京事変さんとか、HIATUSさんとか。木村カエラさんも最前列で観たし、本当にたくさんのいろんなバンドさんやアーティストさんを近くで観ました。そこで思ったのは、私が好きなアーティストさんは、みなさん個性と言うか自分らしさを前面に出しているなということで。私もそういうアーティストになりたいと思いますね。

――今作は恋にまつわる曲が多いのもポイントですよね。

 そうですね。ラブソング系がけっこう多いです。「スキ」というストレートな曲もあって、これこそ「ザ・ラブソング」という感じですし。

 AbemaTVの『真冬のオオカミくんには騙されない』に出たんですけど、それで失恋したばっかなんです(笑)。オオカミくんに、見事に騙されてしまいました。

――そのへんは、どうなんですか(笑)?

 何かもう、1周回ってネタにしてます。むしろいい経験ができたなって。街で番組を観ていた人から「騙された人だ!」って言われましたよ(笑)。

 ただ『オオカミくん』と並行してのレコーディングだったこともあって、いつにも増してラブソングに対して感情がめちゃ入りやすかったです(笑)。“好き”という感情が生々しくある時だったので、「スキ」という曲なんかはすごく入り込みやすかったです。

――ラストには「ビタラブ」という、とても切ないバラードもありますけど。

 ここまでバラードな曲は久しぶりで、けっこう聴かせる感じの曲です。これこそ10代の子に響いてほしいですね。10代に向けて、みんなに刺さるキャッチーな言葉の分かりやすいバラードが歌いたいと、シライシ紗トリさんにお願いしました。タイトルに“Bitter and Lovely ”を略して「ビタラブ」と付けるとか、<フードコート>とか<イルミネーション>とか10代ならみんなが好きな言葉が出てくるので、同世代に受け止めてもらいやすい曲じゃないかなって思います。

――実際にビターなラブも経験してしまって。

 そ、そうですね(笑)。

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