新しさと変わらないルーツ
――2曲目の「My girl」はクニモンド瀧口さん(流線形)がアレンジを務められていますね。
こちらも細かい注文をせずにお願いしたんです。もともと歌詞のイメージは自分の中で出来ていて、それは等身大なものだったんですけど、届いたサウンドは何十倍も大人っぽいものでした。
サウンドが「こうなるんだ!」と思ったのは発見でしたね。予想していた答えとは違いましたけど、凄く格好良いと思えました。そこで、もしかしたらアンバランスかもしれないけど、イメージしていた歌詞を合わせてみたくて。それで合わせてみたら、声が歌詞と音を繋げてくれたみたいな印象で、凄くしっくりきたんです。「これで行こう」と歌入れが終わった瞬間に決めていました。
だから、どう皆さんが感じてくれるのか、という事が凄く気になるんです。聴いてくださる方の年齢によってもイメージが違うでしょうし、男女間でも違うと思いますから。これは挑戦という意味で、先ほどの新しいタームという意味にも繋がりますね。
――3曲目「やさしさに包まれたなら」はカバーですね。この選曲についてはいかがですか?
まず変わらない事実として、私がこういう音楽をルーツにしているという事です。そして、曲は昨年おこなった初めてのワンマンライブ『Leola 1st Oneman Live "Hello! My name is Leola."』のなかでカバーした曲なんですよ。Leolaという名前になる、はるか前から純粋に歌う事が好きで、「歌手になりたい」という夢を抱いていた私が歌っていた曲を今演奏する事でピュアな気持ちを忘れたくなかったんです。
そして、楽曲の持つ魔法にかけてくれる様な世界観を今歌う事で、誰かに魔法をかけられたら良いなという願いも込めています。なので、基盤になる部分もありつつ、そこから旅しているというところを見て頂けるシングルになったかなと。
アレンジはライブのものをそのまま音源化した様な感じですね。ただパーカッションを入れたり、カントリー感を上げる為にマンドリンを入れたりして、グレードアップさせています。
――基盤といえば、Leoraさんは“ビーチミュージック”というコンセプトを以前から打ち出されていますね。
元々、田舎育ちなんですよ。ハワイ生まれではないです(笑)。逆に山育ちなので、水辺と言えば川。自然が大好きだったので、上京した時に、「なんて疲れる街なんだ」と思った事もありました。そんな時に自然に触れたいと思って、海によく行く様になったんです。だからビーチのカルチャーに触れる様になったのは、大人になってから。海への憧れもあったと思います。
ただ海の持つパワーや、寂しい時に優しく触れてくれたり、はしゃぎたい時に一緒に笑ってくれたり、いつも変わらずそこにあるビーチという物が自分にとってピースフルな場所なんです。そこに似合う音楽を歌いたいと思ったのが『ビーチミュージック』でした。
「こういう音楽だ」と断定せずに、視野を広く「海に似合う」というのがキーワードですね。それが1stアルバムまで取り組んできた事です。ここから先も根底にビーチというものはあるし、今でも休みの日にはビーチに行きます。でもセカンドタームは「自然が好き」というところで幅を広げていこうかなと思っています
――今回のシングルにそれが反映されているということですね。
特に「My girl」は歌詞に沢山「海」を使っていますし、ビーチ感は入っています。あとは「Puzzle」は、きっと海が好きな人が聴けば海のイメージだと思うし、山が好きな人が聴けばきっと山のイメージがあるんじゃないですかね。不思議ですけど。それが大きく「ネイチャー」なんじゃないですかね。











