【第68回NHK紅白歌合戦、31日、NHKホール】平井堅は今年、ロングヒットとなった楽曲「ノンフィクション」を熱唱した。この楽曲は、亡き友人に対し、どうしても受け入れられなかった想いがこめられているという。

 そして、リオ・パラリンピックの閉会式に出演し、注目を浴びた義足のダンサー大前光市との熱演のコラボレーションが展開された。

 平井堅は花束を手に持ち、節々で目を瞑り、時に前屈みになり、想いを噛みしめるように歌唱していた。<僕はあなたに あなたに ただ会いたいだけ>というフレーズを歌い切り、最後は堂々と仁王立ちをして前を見据えていた。

 舞台を所狭しと舞踏する大前光市の舞いは、平井堅の想いをビジュアル化していた。心の奥深くで滾る心情を代弁しているかの圧倒感で紅白のステージをディープな世界へといざなった。人間の本質を突いた深い部分、紅白という大舞台でそれを見せつけられるようなパフォーマンスだった。

 30日におこなわれた紅白リハーサル2日目でも本番さながらのパフォーマンスで世界観をみせていた2人。まさにノンフィクションな世界をみせていたが、本番ではさらにディープなステージを広げていた。【平吉賢治】

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