NMB48の山本彩(24)が19日、東京・NHKホールでソロ全国ツアー『山本彩LIVE TOUR 2017~identity~』の東京公演をおこなった。10月4日に発売した2ndアルバム『identity』を引っ提げ、10月20日の広島・広島文化学園HBGホール公演を皮切りに11月22日の大阪・オリックス劇場公演まで全国7カ所を回った。この日は『identity』収録曲や、DREAMS COME TRUEの「何度でも」のカバーなど全20曲を情感豊かに歌い上げた。山本は会場となったNHKホールでの過去の仕事を振り返り「ここは特別な場所になっています。皆さんに連れてきてもらったと思っています。これからは、私が皆さんを色んな所に連れて行きたい」と更なる飛躍を誓った。【取材=松尾模糊】

選挙に出ない間に書き溜めた曲

山本彩

 会場が暗転し、観客に配られた光るリストバンドが青い光を放つ。そのリストバンドが巻かれた手がSEのリズムに合わせて手拍子を会場に響かせる中、ステージに降りていた赤い幕が上がり、白いドレス姿の山本彩とバンドメンバーが登場。山本が白いエレキギターをかき鳴らして「JOKER」でこの日のステージが始まる。

 山本はギターを持ち替え、「東京飛ばしていくよー!」と煽り「レインボーローズ」を披露。ステージの前方まで進み出て、勢いよくギターをかき鳴らす姿は、普段彼女がグループで見せるそのイメージとは違う魅力を放っていた。

 山本は「よく来させて頂く場所ですが、また全然違った雰囲気で緊張しています。と同時にめちゃくちゃ楽しみにもして来ました!」とNHKホールでソロとしてライブすることについてコメント。そして、ポップチューン「どうしてどうして」を披露。伸びのある歌声を届けた。「彼女になりたい」では、〈ウォーウォーウォーウォーウォー〉とシンガロングが起き会場の一体感を高めた。

 『identity』について、山本は「7曲作詞・作曲をさせて頂きまして、総選挙に出ない間黙々と作っていました(笑)。なので『Rainbow』同様、私の成分がギュッと詰まった作品になっていると思います」と言い、「CDが出来てそれで完成ではなくて、その曲をライブでやって、みんなで共有して初めて完成すると思っています」と作品とライブに対する想いを語った。

 そして「蛍」では、山本がギターソロを披露。短いフレーズながらも、インパクトある演奏を見せた。続く「雪恋」ではアコースティックギターに持ち替えて、バイオリンとキーボードから始まるミディアムバラードを切々と歌い上げた。

特別な場所

会場の様子

 ライブ中盤では赤いチェック柄のシャツと黒いフリルのスカートに着替えて登場。観客から「可愛い!」と声が上がる中、「喝采」を披露。モニターに足を掛け、アコギをかき鳴らして激しいパフォーマンスを見せた。観客から合いの手も入り、会場のボルテージも一気に上がる。

 ここでバンドメンバーを紹介し、「ひといきつきながら」をアコースティックセットで披露。温かなサウンドに寄り添う優しい歌声を届けた。終盤には「スマイル」、「Let's go crazy」とアッパーチューンを立て続きに披露。タオルを観客が振り回しながらジャンプするなど大きな盛り上がりを見せた。

 DREAMS COME TRUEのカバー曲「何度でも」では、山本が「日頃のストレスを込めて叫んでください!」と呼びかけ、会場に観客の叫び声がこだました。さらに“彩コール”が巻き起こり、「(この感覚は)言葉じゃ伝えられないので、みんなステージに来て欲しい」とその感動を伝えた。

 そして、山本は「何で自分は音楽をやっているのか、考えた時に自分が辛い時には音楽に助けられてきたからだと思いました。今度は自分の歌で誰かの力になりたいと思いました」と語り、その想いを込めた「サードマン」で本編を終了した。

山本彩

 再び起こった“彩コール”に応え、山本は黒いツアーTシャツを着て登場。「このNHKホールは今回のツアーで一番大きい会場なんですね。色んなお仕事で来させて頂いて…。昨年は紅白で皆さんのおかげで1位になることができました」と、AKB48として出演した昨年の『NHK紅白歌合戦』の番組企画で実施された「夢の紅白選抜」の順位発表で1位となったことを振り返る。山本は「ここは特別な場所になっているんですよ。皆さんに連れてきてもらったと思っています。これからは、私が皆さんを色んな所に連れて行きたい」と更なる飛躍を誓った。

 最後に披露した「メロディ」では、山本がステージを降り、1階席の観客の中に飛び入り歌唱。この日の公演は大団円を迎えた。山本は、バンドメンバーとステージ上で一列になり「ありがとうございましたー!」と感謝を述べて深々と頭を下げた。

セットリスト

01.JOKER
02.レインボーローズ
03.どうしてどうして
04.Wings
05.彼女になりたい
06.蛍
07.雪恋
08.陸の魚
09.喝采
10.疑問符
11.ひといきつきながら
12.ゆびきり
13.ヒトコト
14.スマイル
15.Let's go crazy
16.何度でも(DREAMS COME TRUE)
17.サードマン
Encore
18.夢の声
19.春はもうすぐ
20.メロディ

この記事の写真

ありません

記事タグ 


コメントを書く(ユーザー登録不要)