<写真>4年ぶりにMステに出演するMay J.(2013年5月31日)

4年ぶりにMステに出演するMay J.

 4年ぶりのテレビ朝日「ミュージックステーション」出演も決まり、6月19日にはカバーアルバムも発売するMay J.。昨年から「関ジャニの仕分け∞」のカラオケ採点対決企画に出演し10連勝中、2月に発売したベストアルバムもロングヒットを続けるMay J.だが、彼女の素顔を知る視聴者は意外と少ない。

 2006年、18歳でソニーミュージックからR&BシンガーとしてデビューしたMay J.は、2009年にリズムゾーンへレーベル移籍した直後に配信リリースしたSugar Soul「Garden」のカバーが200万ダウンロードを超える大ヒットとなり、アルバム「FAMILY」もオリコン初登場4位を記録。この頃に「ミュージックステーション」にも初出演を果たし、次世代を牽引する新歌姫ともてはやされたが、その後ヒット曲に恵まれず、人気は凋落、苦境の中で活動を続けていた。

 この時のことを本人はこう振り返る。

 「『Garden』リリース後、なかなか自分の歌声を思うようにたくさんの人へ届けることができなくて“私はもうダメなのかなぁ…”と落ち込む時もたくさんありましたが、“常に一所懸命気持ちを込めて歌い続けていればきっと、いつかはちゃんと届くはず!”と信じて歌い続けていました」。

 スポットライトを浴びることがなくなって4年、彼女は全国のショッピングモールやクラブ、ライブハウスなど、どんな小さなステージにも歌いに行ったという。

 年間100本を超えるライブで喉を鍛え、日々試行錯誤を続けるステージでパフォーマンス力を身につけていった。5thアルバム「SECRET DIARY」から自身で全曲の作詞を手掛けるようになると、テクニックに加え“言葉へ情感をこめる”というボーカル表現にも磨きがかかった。近作ではアルバムのセルフプロデュースも自ら手掛けるなど、その実力を着実に蓄えてきてた。

 そんなMay J.に昨年、再び大きな転機が訪れる。「関ジャニの仕分け∞」のカラオケ採点対決への出演だ。多くのスタッフがカラオケでの歌唱企画に懸念を覚える中、May J.だけは前向きだったという。

 「プロの歌手として負けられないというプレッシャーはありましたが、ライブでも、テレビでも、それがカラオケでも、歌わせて戴けるならどこででも一所懸命に歌いたいと思っていました。マイクを握る以上は、プロの歌手として聴いてくれた方に最高の歌を届けたい。カラオケでの歌唱に賛否両論はありましたが、私は真剣に歌うことしか考えていませんでした」。

 そんな彼女のたゆまない努力と強いプロ意識の結果だろう、現在まで負け無しの10連勝。毎回、オンエア後には視聴者から沢山の声が寄せられるが、特に「カバーアルバムを出して欲しい」というリクエストは日に日に増えていったという。

 「リスナーが望んでくれたものを自分の声で精一杯歌い表現したいと思いカバーアルバムのリリースを決めました。カラオケ企画でテクニックに注目が集まる今だからこそ、カバーアルバムでは歌詞にどれだけ感情をこめられるかをテーマに歌と向き合いました」。

 そう彼女が語るカバーアルバムの制作は「楽曲に宿る魂や歌詞の世界観と向き合うことにひたすら時間をかけた」という。

 スタジオに入る前に楽曲の誕生した背景や歌詞の情景を明確に心に描けるまで聴きこみ、そこで感じ取ったものを歌声でどう表現するかをスタジオで時間をかけ固めていく。歌の表情が固まったら、テクニックや論理的な思考が頭から完全に抜けるまで時間を置き、最後は感情が溢れ出る歌が歌えるまで、曲を最初から最後までひたすら通しで歌い続ける。

 最後のレコーディング曲「I DREAMED A DREAM」では、曲に感情移入し過ぎたMay J.が涙を流す場面もあったという。

 そうして1曲、1曲と向き合いながら制作したカバーアルバム「Summer Ballad Covers」を引っさげての4年ぶりの「ミュージックステーション」出演。歌唱曲「ハナミズキ」は、YouTubeで間もなく100万回再生を超えようとしている話題のカバー曲なだけに、生放送のステージでMay J.がどのような歌を披露するのか注目したい。

 6月19日にリリースされるカバーアルバム「Summer Ballad Covers」はYouTubeで全曲試聴が可能。May J.の歌声が気になるリスナーは、9月から全席指定、着座の会場でゆっくり彼女の歌声を堪能できる生バンドでの全国ツアーも開催されるそうなので是非チェックして戴きたい。

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