『鋼の錬金術師』完成報告会見に出席した左から曽利文彦監督、松雪泰子、本田翼、ディーン・フジオカ

『鋼の錬金術師』完成報告会見に出席した左から曽利文彦監督、松雪泰子、本田翼、ディーン・フジオカ

 Hey!Say!JUMPの山田涼介(24)が3日、都内で映画『鋼の錬金術師』(12月1日公開)完成報告会見に出席した。会見には女優の本田翼、ディーン・フジオカ、松雪泰子、曽利文彦監督が出席し撮影現場でのエピソードや作品について語った。体の一部を錬金術で自由に変化させることが出来る主人公を演じた山田。もし本当に使えるなら「足を伸ばしたい」と密かな願望を明かした。

 『鋼の錬金術師』は、漫画家の荒川弘氏による同名原作を実写化したもの。錬金術が存在する架空の世界を舞台としたファンタジー。エドワードとエドワードの弟、アルフォンスとのエルリック兄弟二人が死んだ母親を蘇らせようと錬金術を使うが失敗。エドワードは左脚を、アルフォンスは全身を失ってしまう。エドワードは自身の右腕を代償に弟の魂を取り戻し、鎧に定着させる。エドワードはアルフォンスの身体を取り戻すために、アルフォンスとともに「賢者の石」を求めて旅に出かける。主人公エドワードを山田が演じる。2002年の映画『ピンポン』で知られる曽利文彦監督がメガホンを取った。

 山田は「今日の為に染めてきました。少しでも想いが伝わればと思って」と金髪がトレードマークである主人公を意識した髪型で登場。

 完成した映画を観て、山田は「作品が持っている力に吸い込まれました。撮影は3カ月だったのですが、監督はその後もずっと1年間作業をおこなっていたわけで。その愛を感じました。初めて『ハリー・ポッター』の映画を観たような、日本でこんな映画撮れるんだ!? という驚きがありました」と絶賛。

 これを聞いた、曽利監督は「監督冥利に尽きます。嬉しい」と満面の笑みを見せた。

 ディーンは「兄弟の自己犠牲というか、セルフレスなもの、そういう想いが伝わってきて心に残りました」とコメント。

 松雪泰子は「山田くんの瞳が美しくて、そこに信念があって魂が宿っていて、2人の兄弟の通じ合っている想いが具現化されていて感動しました」と作品について語った。

 また、荒川氏から「原作への寄り添い方とずらし方が絶妙で、原作ファンの皆さんにも、『ああ、こう来たか、こう来たか!』と全編飽きることなく楽しんで頂けると思います」とメッセージが送られた。

ディーン・フジオカ

 山田は「先生とお話する機会もあったのですが、シャイな方で『ウス、ウス』みたいな感じであまり感想を直接聞く機会はなかったので」と荒川氏の感想を喜んだ。

 原作の大ファンだという本田は「原作ファンとして、とてもプレッシャーで。荒川先生も不安はあったと思うんですよ。でも、こういう感想を頂けて、やって良かったなと思いました」と感想を受け、語った。

 曽利監督は「この作品の神様みたいな方なので、試写終わったときにほとんどガッツポーズに近い感じで喜んでくれたので、本当に色んなことが報われたと思いました」と改めて喜びを噛み締めた。

 ディーンと初めて共演した、山田は「横に並ぶのがきついんですよね(笑)。さっきも翼ちゃんと会ったら『また背縮んだ?』って言われて…ディーンさんとご一緒できたのは、本当に刺激になりましたね。俳優としても、アーティストとしても色んな刺激を受けました」と今回の共演は大きな経験となった様子。

 ディーンも「山田くんの顔って、ずーと見ていたい顔ですよね」とその魅力に言及。松雪も「瞳に吸い込まれちゃうみたい」と改めて褒めると、山田は「吸い込まれそうになっていたのは僕ですよ(笑)」と照れながら返す。

 劇中では、エドワードが右腕を自由自在に変化させながら闘う戦闘シーンも見どころ。もし体の一部を自由自在に変化させることができたら、どうしたいかという質問に対して山田は「足を伸ばしたいですね。大変なんですよ、ズボンの裾をカットしないといけないので。今なら15分くらいですけど、昔は1時間とかかかって」とその願望を明かした。【取材・撮影=松尾模糊】

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