左から『無限の住人』の三池監督、戸田恵梨香、福士蒼汰、杉咲花、市原隼人(撮影・松尾模糊)

 木村拓哉(44)が15日に都内でおこなわれた、自身が主演を務める映画『無限の住人』(三池崇史監督)の完成報告会見に出席した。会見には三池監督をはじめ、出演者の女優・杉咲花(19)や福士蒼汰(23)らが登壇。木村は「本当にいいチームだった」と監督、共演者、撮影スタッフとの撮影を振り返った。また、共演した俳優・市原隼人(30)とLINEを交換したがいっこうに既読にならず訝しんでいたところ、携帯を壊した市原が機種変更をしたことが判明。この日、交換を改めてしたと報告した。

 『無限の住人』は、4月29日に公開される、漫画家の沙村広明氏による同名原作の実写映画。呪いを掛けられ不死身の身体になった、木村演じる万次(まんじ)が、杉咲演じる凛という少女から、両親の敵討ちの用心棒を依頼され、その仇である福士演じる天津影久(あのつ・かげひさ)と、その配下たちとの闘いに巻き込まれていく時代劇。

 木村は「今日はお集まり頂き、ありがとうございます。こうして三池組の一員として皆さんの前に登壇することが出来て嬉しく思っています。もう少しで皆さんに作品を手渡せると思いますので、ぜひ受け取ってください。宜しくお願いします」と挨拶。

 さらに「喋る言語は日本語で、時代劇で撮影現場は京都ですし、“ザ・ジャパニーズ”なんですけど、海外の撮影のような感じでした。監督はじめ、スタッフの皆さんのワンカット、ワンカットに対する姿勢だとか。出来上がりを観ても感動したんですが、現場でも沢山感動の場面がありました」と世界でも高く評価される、三池監督の撮影現場の雰囲気について語った。

木村への憧れを明かした市原隼人

 市原は、今作の悪役である尸良(しら)という残虐なキャラクターを演じるにあたって、毎日、生きたまま獲物を捕食するハイエナの映像などを観て「これが自分の全てなんだ」と思いながら役作りをおこなったことを話した。会場からはその独創的な発想に驚きの声が上がった。

 また、共演した木村について「“木村拓哉”は、自分よりも周りを大切にする人間なんだと思いました」とその印象を述べ、木村がマッサージ器具を現場に持ち込んで、撮影後に首が回らなくなったカメラマンなどにマッサージしていたことを振り返り、「こんな座長になりたい」と木村への憧れを明かした。

 木村は市原とLINEを交換し、市原のテレビドラマやCMでの活躍を目にする度にLINEを送っていたが、いっこうに既読にならないことに不安を感じていたことを明かした。今日の会見で市原と顔を合わし確認したところ、携帯を壊し機種変更していたという。 木村は「先ほど、無事にLINEをまた交換いたしました」と笑顔で報告。市原も「すみませんでした」と苦笑いで返した。

 また、木村は過酷な撮影現場で三池監督が足を折ったことを明かした。三池監督は「骨折になんか負けられないと思った」と、骨折後も残りのシーンを撮り、病院で診察後、翌日朝から撮影現場に臨んだと映画にかける超人的なエピソードを語った。続けて木村は、三池監督がザ・ローリング・ストーンズのステッカーをたくさん貼った松葉杖をついていたことも付け加えた。

 今作で初めて敵役を演じたという、福士は「作品の中では悪なんですが、僕自身は悪だと思わず、天津の正義を貫くように演じました。殺陣では斧のような特殊な武器での芝居だったので、練習なども大変でした。でも、木村さんは多くの特殊な武器を使われていたので凄いな、と思いました」と木村の器用さに感心した様子。

 杉咲は「出番の無いところでも、木村さんがカメラの後ろで演技をしてくれたので自分の演技に気負いなく挑めた」と撮影時に木村が演技に集中できるよう動いていたことを明かした。

 また、今作で敵役の乙橘槇絵(おとたちばな・まきえ)を演じた、女優・戸田恵梨香は「本格的なアクションは初めてで、女剣士としてどこまで出来るんだろうかと不安でした。出来上がりを観て、流石だなと三池監督に救われました。全キャスト格好良いです」と初めての本格アクションの仕上がりにも満足した様子を見せた。

 木村は最後に「本当にいいチームだったと思う。しっかりお手洗いに行って頂いて、エンドロールに流れるスタッフみんなの名前を観て頂けたら嬉しいです。宜しくお願い致します」と呼びかけた。(取材・松尾模糊)

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