小室哲哉、ライバルはつんく♂ 引退がよぎったのは宇多田ヒカル
音楽プロデューサーの小室哲哉が10日、TBS系『マツコの知らない世界』に出演。引退を意識させたアーティストして宇多田ヒカルを挙げ、彼女のデビュー曲「Automatic」に衝撃を受けたことを告白。「これほどやられた感はない」と当時の心境を赤裸々に語った。
自身が活躍した90年代のライバルとしてシャ乱Qの「つんく♂」を挙げた小室。「じっくり聴いてみると歌唱力があったり、メロディが良かったり、歌詞が良かったり」とつんく♂が作り出す楽曲の魅力を紹介。マツコはつんく♂の楽曲に「しょっぱさがある」と話したが、小室は「この感じが出せなかったですね」とリスペクトする心境を率直に打ち明けた。
そして、「小室哲哉に引退を考えさせたアーティスト」とのボードを掲げた小室。「どんどん追い込まれて行ってまして。自分の数字を超えるのが難しくなっていった」と苦悩の中にあった矢先、「ある年のお正月。テレビのCMに異常な数の出稿があったんですよ」と振り返った。
このエピソードを聞いたマツコは「なんとなくわかる。宇多田ヒカルさん」と回答すると、小室はおもむろにボードをめくり、赤字で記された「宇多田ヒカル」の文字が現れた。
小室は「“あったらしいな”って思って」と宇多田のデビュー曲「Automatic」に新鮮な印象を抱いたという。そして、「彼女の『Automatic』のプロモーションビデオとかで、低いんですよね。低いところでずっと歌ってるんですよ。上がって行くのかと思ったら最後まで低い」と驚きを抱いた様子で、「歌いにくいだろうな…ですら新しいなって」と自身の感覚との相違に衝撃を受けたことを明かした。
この小室の言葉にマツコも同調。小室は「ネイティブっていうか、アメリカで生まれた時から英語っていうのも聞いて、これは敵わないなって」と唸り声を挙げ、さらに、「最初のAutomaticって言葉が、何がAutomaticなのかな?って。何回か歌詞を追ってもわからない。何が自動なんだろう」と自身の中で大きな謎が生まれたという。
そして、「作詞の概念を変えられてしまった。とにかく僕にはAutomaticっていうのは出て来なかった。出ないってこと自体、クリエイター側からすると、『出てこないんだ自分は…』ってなるんです」と率直な感想を吐露。「歌詞のハメ方、ラジオの喋り方、何から何まで自由で、いいなあ、うらやましいなあ、こんな好きに喋っていいんだっていうことだったり」と宇多田の斬新さに圧倒されていたことを明かした。
さらに、小室は「これほどやられた感はない。あの狭い…」とも語り、『Automatic』のプロモーションビデオの衝撃が忘れられない様子だった。
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