任命証書を手にする平井堅と鈴木英敬三重県知事

任命証書を手にする平井堅と鈴木英敬三重県知事

 シンガーソングライターの平井堅(44)が、今年5月に三重県で行われる先進国首脳会議「伊勢志摩サミット2016」の公認サポーターに任命され、伊勢志摩サミットの応援ソングを手掛けることが決まった。19日には都内で任命式が行われ、平井は「荷が重いけど光栄」と語った。

 三重県名張市出身の平井は高校3年まで同地で過ごし、自身の作品でも、故郷の「桔梗が丘」という地名を楽曲タイトルに使い、今年1月からは地元ラジオ局、FM三重発信の全国ネットラジオ番組をスタートさせるなど、郷土愛は強い。

 この日、任命式に出席した鈴木英敬三重県知事は、自身も平井堅のファンと明かした上で、今回の起用理由にこうした「地域貢献」を一つに挙げ、「三重県民は自分達の地元出身のスターだと思っている。三重県民がサミットを自分事だと捉えてもらうためにも」と語った。

 また、「抜群の知名度と世界でも活動されている。国内外に向けて発信していく役割を担って欲しいと思い、お願いをした。日本、そして伊勢志摩が世界から注目を集める良い機会。伊勢志摩サミットを盛り上げるため、そして記憶に残る応援ソングを作って、皆を歌で惹きつけて欲しい」と期待を込めた。

 鈴木県知事から任命証書を受け取った平井は、「サミットは遠い催しというイメージがあって、世界平和というと(話が大きくて)僕の手には届かない。僕は半径数メートルの物事から考えて行動していく性格で、上面ではなく心から作っていくタイプなので一生懸命に頑張ってきたい」と意気込みを語った。

 平井によれば、知事から最初に打診があったのは昨年のツアーの凱旋ライブの時だといい、当時は半信半疑だったようだ。正式に依頼を受けて「荷が重いけど光栄。三重がふるさとで良かった」とも喜んだ。その応援ソングは現在、まだ構想段階で「迷っているところです」と本音も。それでも「大丈夫です。頑張って作ります」と自信を見せた。

 一方、「私の作る歌は暗くて歌いづらいといわれるけど」と自虐も。これには司会の徳光和夫フリーアナも「否定はしませんが」とすると、笑みをこぼして「才能がどこまで追いつくか分かりませんが一生懸命に作っていきたい」と述べた。

 平井は高校3年までを三重で過ごしたあとは横浜に転居している。「(三重に)住んでいる時は早く出たいと思っていたが、離れてから20年。月日が経てば経つほど、故郷の存在が増していく。郷愁の念が強くなって。故郷の歌が最近増えていて」とも。

 更に「三重県民の気持ちは分かっている。大阪と名古屋に挟まれ、なかなか見い出せない。三重県は存在感は薄いかもしれないけど、良い所もあるので注目されるのは嬉しい。同じ県民として。誇りを思って曲を頑張って作りたい」と語った。

 伊勢志摩サミットは今年5月26日から27日かけて三重県で開催される。平井は今後、歌手として出身地を世界に向けてアピールするために、伊勢志摩サミットをサポート。就任期間は平成28年2月19日から12月31日まで。(取材・木村陽仁)

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