訃報
野坂昭如さん死去、歌手としても活躍 代表曲「黒の舟唄」
作家で歌手の野坂昭如(のさか・あきゆき)さんが9日、心不全のため都内の病院で亡くなった。85歳だった。
サングラスの“歌う”作家としての異名をもち、小沢昭一さん、永六輔さんと「中年御三家」を結成。1974年には日本武道館でコンサートを行うなど歌手活動も精力的に行った。
代表曲の一つ「黒の舟唄」は、コロムビア時代の1971年2月10日に発売した「マリリン・モンロー・ノー・リターン」のB面に収録され、70年代の歌謡界に大きな波紋を投げかけた異色の作品だった。
作曲は、2曲ともCM界の大御所である桜井順さんで、作詞の能吉利人さんは“イエスキリスト”をもじった桜井順さんのペンネームとなる。
なお「黒の舟唄」は、2010年10月1日に発売された、日本コロムビア創立100周年記念盤『決定盤 流行歌・大傑作選(4) 歌謡曲黄金時代』に収録されている。