『We Are X』がサンダンス映画祭ノミネートされたX JAPAN

『We Are X』がサンダンス映画祭ノミネートされたX JAPAN

『We Are X』がサンダンス映画祭ノミネートされたX JAPAN

 X JAPANのドキュメンタリー映画『We Are X』が、米・サンダンス映画祭のワールドシネマドキュメンタリー部門受賞候補作品の一つとして、16年1月23日に上映されることが決定した。同映画は、この映画祭で世界初公開となる。映画は、バンドの核心であるYOSHIKIを内面に至るまで深く掘り下げた内容となっている。

 『We Are X』は、日本に旋風を巻き起こしたバンド、X JAPANと、その30年間にわたる彼らが遂げた前代未聞とも言うべき進化を取り上げたドキュメンタリー映画。日本のミュージシャンに焦点を当てた映画が、ワールドシネマドキュメンタリー部門で受賞を競うのは来年31回目を迎えるサンダンス史上初めてとなる。プレミアは16年1月23日月午後2時30分(現地時間)に行われる。

 この映画の監督は、スティーブン・キジャック氏(主な作品にロックバンド、ローリングストーンズの Stones In Exile [邦題:ストーンズ・イン・エクザイル~「メインストリートのならず者」の真実]、 スコット・ウォーカー -30 Century Man-、Backstreet Boys: Show ‘Em What You’re Made Of などがある)、プロデューサー・ジョン・パトセック氏率いる英国のドキュメンタリー映画製作会社Passion Pictures(パッション・ピクチャーズ)が製作を担当。

 Passion Picturesは2000年にOne Day in September (邦題:ブラック・セプテンバー/五輪テロの真実)、2012年にSearching For Sugar Man (邦題: シュガーマン 奇跡に愛された男)でアカデミー賞を受賞した。同社が過去に製作した前出のSearching For Sugar Man (邦題:シュガーマン 奇跡に愛された男)含むThe Tillman Story、Listen To Me Marlonなどもサンダンス映画祭でのデビューを果たしている。

 ジョン・バトセック氏は、「YOSHIKIは卓越した才能を持った実に多才なアーティストです。彼自身の、そして彼が率いるバンドX JAPANのストーリーは信じがたいほどに劇的で、その物語を世の中に伝える役目を任されたことは素晴らしい経験でした。また、このたび栄誉あるサンダンス映画祭がこの作品を選んで世界初公開の場を提供して下さったことに心から感謝しています」とコメント。

 キジャック氏が監督したこの映画では主役であるX JAPANが、メタル要素を加えたアンセムの様に強いサビが印象的な楽曲に当時前代未聞であった「グラム・ファッション」を融合することにより、如何に日本のロック文化が持っていた文化の壁を破って行ったかという軌跡を追う。社会現象とまで呼ばれたこのスタイルは「ビジュアル系」と呼ばれ、日本のロックシーンに多大なる影響を与えただけでなく、新しいジャンルをも築き上げた。

 キジャック氏は33年のキャリアを持つこのバンドを1年以上に渡る月日をかけ追跡。X JAPANは歴代バンドメンバー2人が死亡、ヴォーカルが洗脳されたことが解散へとつながり、約10年間空白の時を過ごしたという苦悩に満ちた過去も生き抜いてきた。さらにこの作品はX JAPANの原動力であり、ドラマー、ソングライターとして、バンドの核心であるYOSHIKIという人物を内面に至るまで深く掘り下げている。

 X JAPANはアルバム・シングルセールス総計3000万枚を誇るグローバルなトレンド・セッターとしての地位を確立。現在20年ぶりの日本ツアーを含む世界ツアーをスタートさせたばかり。16年3月には20年ぶりのスタジオアルバムをリリースする。

 ▽スティーブン・キジャック氏コメント

 X JAPANというバンドの存在はYOSHIKIに初めて会う機会を得、このプロジェクトについて話し合う機会を持つまで全く知りませんでした。彼は、私の知らないところで並行的に存在していた音楽の別世界の扉を開いてくれただけでなく、安易には語れない想像を絶する連続ドラマのようなストーリーを見せてくれました。このバンドについて今まで知らなかった自分が信じられないという気持ちでした。

 私に今任されたミッションは、バンドを崇拝する世界中のX JAPANファンもまだ知らない真実を交えながら、如何に初めて自分がこのバンドに出会った時と同じ感動を、ビジュアルショックと共にまだ知らない人たちに伝えるかということです。このストーリーと、彼らが築いたレガシーを世に残す役目をいただけたことを、とても光栄に思います。

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