佐藤健

 佐藤健、武井咲、青木崇高、土屋太鳳、大友啓史監督、アクションを手掛けた谷垣健治氏が23日、都内で開催された『ワーナー・ブラザース映画ファンフェスティバル・グランドフィナーレ』に登壇。映画『るろうに剣心』主要キャストがサプライズ登場し、会場に歓喜の声が響きわたった。

 100年にわたり日本での劇場配給業務を続けてきたワーナー・ブラザース・ジャパンが、2025年12月31日をもってその幕を閉じる。この歴史的な節目に際し、長年のファンへの感謝を込めた「ワーナー・ブラザース映画ファンフェスティバル」が12月15日から開催され、その最終日となる23日、東京・丸の内ピカデリーで感動のグランドフィナーレを迎えた。

 最後の上映作品として選ばれたのは、同社を象徴するメガヒットシリーズ『るろうに剣心』。上映前の舞台挨拶には、大友啓史監督、谷垣健治アクション監督に加え、佐藤健、武井咲、青木崇高、土屋太鳳の主要キャストがサプライズで登壇し、会場は歓声に包まれた。

 2011年のクランクインからシリーズの歴史を振り返り、主演の佐藤健は「この作品は僕の誇りであり、自慢であり、宝物です」と語った。佐藤は、当初見せられたアクション監督・谷垣氏によるデモ映像のクオリティに衝撃を受け、「これなら剣心を実現できるかもしれない」と確信したことがすべての始まりだったと当時を述懐した。

 大友監督は、テレビ局を辞めて背水の陣で挑んだ本作が、多くのスタッフやキャストのキャリアの起点となったことに触れ、「みんなが1つひとつノウハウを発見しながらやっていった」と、日本映画のアクションを変えた挑戦の日々を振り返った。また、谷垣アクション監督は「役者に頑張ってもらうことが実写化の正解だった」と述べ、CGやモーションキャプチャーに頼りすぎず、俳優の身体性を極限まで引き出した制作秘話を明かした。

 ヒロイン・神谷薫を演じた武井咲は、17歳からシリーズに携わり、現場を「どれだけ成長したかを試される場所」と感じていたと告白した。一方、客席から第1作目を観ていたという土屋太鳳(巻町操役)は、当時の衝撃を語り、「絶対に中に入りたいと願っていた」と、オーディションを勝ち抜いて夢を叶えた熱い思いを吐露した。

 イベントの締めくくりに佐藤は、配給業務を終了するワーナー・ブラザースに対し、「こんな作品と出会わせてくれたきっかけをくれた。本当にありがとうございます」と深く感謝の意を表した。そして、「形は変わるかもしれないが、終わりではない。また一緒に面白いことをやりましょう」と、未来への希望を込めた言葉で、100年の旅路のフィナーレを華やかに締めくくった。

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