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俳優・結木滉星が、佐野勇斗と桜田ひよりがW主演を務める日本テレビ系水曜ドラマ『ESCAPE それは誘拐のはずだった』(毎週水曜よる10時~)に出演。誘拐犯・山口健二を演じている。山口は、誘拐事件をきっかけに動き出した物語のクライマックスにおいて、主人公たちの前に「立ち向かう壁」として立ちはだかる存在。結木は、演じる上で、山口の内面から出る“怖さ”を表現することの難しさと向き合い、「青い炎」から「真っ赤な炎」へと変化した激しい感情を込めて役を作り上げたという。役者として一皮剥けたいという強い思いを持って挑戦し、卑劣さや暴力を辞さない山口健二を演じきった結木滉星が、役作りで葛藤したプロセスなど、その知られざる舞台裏と、2025年は30歳を迎え「変」の年だったと語る彼の役者としての哲学に迫った。
普段の生活から人のせいに出来るポイントを探す
――結木さんが演じられた山口健二という役柄は、制作発表記者会見で「自分の私利私欲のために人のことを使い、何かあったらその人のせいにする」「いわゆる嫌な奴」と説明されていました。このような強烈なキャラクターを演じる上で、役作りのプロセスや、特に難しさを感じた点について教えてください。
とにかく普段の生活から人のせいに出来るポイントを自ら探して山口に置き換えて考えるようにしています。自分自身の性格と僕が思う山口の性格の共通点と相違点を書き出して山口という人間を作っていく作業に時間をかけた気がします。山口の内面から出る怖さみたいなものを表現するのが今回凄く難しいなと思っています。
――実際に撮影を経ていく中で、ご自身が想像していたことと違ったこと、山口健二を演じることに対する考え方が変化した部分はありましたか。
毎話台本を貰うたびに結構感情的な人間だなと感じました。自分を凄く正当化していて他者に対しての当たりがとにかく強いなと。一番初めの、まだ作品に入る前のイメージは青い炎だったんですけど、今は真っ赤な炎を山口に対して感じていて、そこは少し印象が変わった部分かもしれません。
――今回、山口健二を演じられて自身のどんな一面を、ファンや視聴者に見せることができたと感じていますか。また、ご自身のキャリアの中でどんな意味を持つ作品になりましたか。
これまでは割と硬派だったり真面目な役のイメージが強かったと思うんですけど今回は真逆のキャラクターを演じさせてもらっているので、これまでのイメージをいい意味で覆せたらなと思っています。これまでの役のイメージとはまた違う役に今後挑戦していきたいと思っていたので、今回山口を演じることで役者としても一皮剥けれたらなと思っています。
――本作を通してお気に入り、印象的なシーンを教えてください。
僕個人としては9話のリンダとハチをおびき寄せて自分の目的のために暴力を振るったり手錠をかけて支配するシーンはやっぱり山口の卑劣さを物語っているシーンなので印象的です。
“佐野愛”は排除しないといけない部分だった
――制作発表会見で、佐野さんへの「顔を毎日見てても飽きないんです!」という熱烈な“佐野愛”を告白されていましたが、佐野さんとのお芝居のやり取りの中で、その関係性が演技に影響を与えたと感じる瞬間はありましたか?
今回の役柄ではむしろ佐野愛は排除しないといけない部分だったので特にないです(笑)。 逆に仲が良い分、そういうふうに見えないように意識しないとなと思っていました。
――結木さんについて「話さなくてもわかる」「不思議な関係」だと佐野さんが語るほど、深い信頼関係を築かれています。現場での佐野さんとのエピソードや、共演を通じて改めて感じた俳優・佐野さんの魅力について教えてください。
現場に勇斗がいるだけで安心感は凄くありますね。撮影が同じ日はプライベートな話だったりお芝居の中でどうすれば仲が悪く見えるのか話し合う事は多かった気がします。今回のリンダという役も勇斗だからこその魅力がいっぱいあって勇斗にしか生み出せないリンダになっていると思います。リンダという役の中で遊べる部分を探してとにかく楽しんで役を生きてるのが魅力的だし尊敬しています。
――桜田ひよりさんなど、共演者の方との印象深かったことは?
桜田さんはああみえて結構食べる事が好きだそうで行きつけの美味しい蕎麦屋さんを教えてくれたり、好きな食べ物ランキングを勇斗と3人で待ってる間話してて、楽しい撮影現場を主演の2人が作ってくれたので感謝しています。
今年を漢字一文字で表すとするなら
――ドラマ『ESCAPE それは誘拐のはずだった』が、まもなく最終回を迎えますが、今後の展開に関して注目してほしいシーンは?
それぞれが逃げてはいけない問題と向き合っていく中で2人が最後どんな決断をするのか、この作品の結末が気になる方は多いと思うので是非注目してほしいと思います。
――2025年を振り返って、どのような1年だったと感じていますか。また、今年を「漢字一文字」で表すとしたらどんな漢字が当てはまりますか。
30歳になって初めての一年で色々と変化の多い年だったかなと感じてます。自分の体のことだったり役としても正統派なイメージの役からそうじゃないものまで色々経験させてもらったなと思ってます。年上の方々とご一緒する機会が多い一年で現場での立ち振る舞い、過ごし方を間近で勉強させてもらいました。なので今年を漢字一文字で表すとするなら「変」ですかね。
――2026年はどんな年にしたいですか。目標や理想を教えてください。また、プライベートも含めチャレンジしたいことがあればお聞かせください。
2025年よりも一つでも多く役を生きていきたいと思ってます。2025年から引き継いで撮影する作品もあるので一つ一つ真摯に向き合って作品づくりをしていきたいです。プライベートではゴルフとサウナ以外に新たに趣味を見つけられたらなと思ってます。機会があればスカイダイビングとかにも挑戦してみたいです。
(おわり)
結木滉星プロフィール
1994年生まれ、大分県出身。
スーパー戦隊シリーズ「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」朝加圭一郎/パトレン1号役で注目を集める。
その他の出演作に、ドラマ「能面検事」、「パーセント」、「風間公親−教場0−」、「ゼイチョー〜『払えない』にはワケがある〜」、「ダブルチート 偽りの警官」など。
新水曜ドラマ「ESCAPE それは誘拐のはずだった」 山口健二役で出演中。
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