黒川想矢、吉沢亮、李相日監督

 東京・多摩市及び近郊の市民からなる実行委員が表彰する『第17回TAMA映画賞』授賞式がこのほど、同市内のパルテノン多摩で行われ、『国宝』が最優秀作品賞を受賞した。

 出席した李相日監督は、トロフィーを手に「歌舞伎という400年続いてきた伝統芸能を、映画で汚さぬよう、一方でその魅力を伝えるということを、キャストを含めスタッフ、参加してくれた皆さんで、映画人の知恵を絞りに絞って作品に挑みました」とし、主演の吉沢亮らの名を挙げ「彼らの献身がなければあのような形にならなかったと思います」とたたえた。

 そのうえで「この作品が何かこう美しい物語、美しい映画というものとして皆さんの心のなかに刻まれることを我々は願っていましたので、たくさんの人の心に届いたということに皆喜んでいますし、こういう形で表彰されることは本当に嬉しく思っています」と喜びを伝えた。

 今後の活動については「今すっからかんなんですよね…。歌舞伎の女形の物語を撮りたいと思い始めて10年。注ぎ続けてきたものが全て形になって、しかも思わぬ反響を頂いて、この場にも立たせて頂いて、すっからかんなんです。全てのものがわっと出でたような。なので、まずは水を満たすために休養したいと思います。そして、いっぱいになったものをまた皆さんに届けられたらと思います」

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