ヒコロヒー「MAJ2026」は羊文学に注目「ガールズバンドの枠超えた新しい存在」
『MUSIC AWARDS JAPAN 2026』記者発表会
櫻井海音、ヒコロヒー、柴那典氏、松島功氏が5日、都内で開催された『MUSIC AWARDS JAPAN 2026』記者発表会に登場し、トークセッションを行った。
「MUSIC AWARDS JAPAN 2026」(以下、MAJ2026)実行委員会は5日、都内で記者発表会を開催し、2026年の開催概要や主要部門の中間集計を発表した。お笑い芸人のヒコロヒーは、NHK BSで放送された「MUSIC AWARDS JAPAN 2025 直前スペシャル レッドカーペットライブ」に出演。その縁もあり記者発表会にゲストとして登壇。各賞の中間候補に並んだアーティストに言及し、日本の音楽シーンが多様な価値観を基に発展している現状を分析した。
中間発表(※来年3月に発表されるエントリー楽曲およびアーティストの中間発表)では、今年の音楽シーンを象徴する多数のアーティストや楽曲が並んだ。
ヒコロヒーは、最優秀アーティスト賞のラインナップについて、椎名林檎、宇多田ヒカルなど「すごいラインナップ」と感嘆しつつ、自身がよく聴いたアーティストとして緑黄色社会や、最優秀アルバム賞候補にも挙がっていたJENNIE(BLACKPINK)のアルバム『Ruby』を挙げた。
特に最優秀楽曲賞の中間候補についてヒコロヒーは、個人的に羊文学の楽曲「声」が「すごく好き」だと強調した。ヒコロヒーは、羊文学を従来の「ガールズバンド」という枠に収まらない、女性がバンドや音楽をやるという点での「新しい存在」だと評価。このようなアワードのリストに載ることで、より多くの人に楽曲が広がることを期待していると述べた。
また、『MAJ2026』で新設される「最優秀ミュージックビデオ監督賞」について、ヒコロヒーは個人的に「めちゃくちゃ楽しみ」だと喜びを示した。ヒコロヒーは、面白い映像を見た際に「誰が作ってんねん」と調べ、その監督の別のMVに飛ぶといった、カルチャーの面白い変遷を辿れる機会を与えてくれるとして、このクリエイターへの評価を強化する新部門に強い期待を寄せた。
音楽シーン全体を振り返るトークセッションにおいて、ヒコロヒーは日本のカルチャーのグローバル化についてコメントした。
日本の音楽が海外に広く浸透している現象について、彼女は「結果論の話かな」とし、日本のクリエイター側が「グローバル化」を強く意識しているというよりも、作り手が好きなものを突き詰めた結果、たまたま世界に広がっていると分析した。特に、山下達郎などの楽曲が海外で歓迎されている例を挙げ、「単純に裾野が広がっていくっていうのは素敵な時代に入ってきているな」と、音楽の質が国境を超えて評価される現状を前向きに捉えた。
「MUSIC AWARDS JAPAN 2026」は、2025年5月に初開催された『MUSIC AWARDS JAPAN 2025』を経て、「今」の音楽シーンと、それを支えるクリエイターへの光を強める方向に大きく進化を遂げる。2025年の第1回大会では、日本の主要音楽団体が初めて共同で開催する「国際音楽賞」として、ロームシアター京都をメイン会場として行われた。これに対し、『MAJ2026』では、メイン会場を京都から東京「TOYOTA ARENA TOKYO」へと移す。
主催者側は、これを「伝統から未来へ」「日本の音楽がアジアそして世界へと繋がる新たな挑戦」の年と位置づけている。MAJの基本コンセプト「世界と繋がり、音楽の未来を灯す」、そして「透明性」「グローバル」「賞賛」「創造」の4つの約束は変わらず継続されるが、東京開催となる2026年は、6月8日から13日の1週間を「開催ウィーク」とし、街全体を巻き込んだフェスティバルとして展開される。
『MAJ2026』の最も大きな変更点のひとつが、楽曲・アルバム部門の対象リリース期間の設定。『MAJ2025』の対象はリリース時期に関わらず、設定期間中にチャートインした楽曲やアルバムが対象。『MAJ2026』の対象は、2025年1月1日から12月31日までに初めて配信または発売された作品を対象とし、「今年1年間でリリースされた楽曲」に焦点を当てる。これにより、アワード自体が「今何が盛り上がっているのか」にスポットライトを当てたものとなる。
この変更に伴い、長期間愛される楽曲を称えるための「バックカタログ部門」が新設された。同部門には、1年以上長く愛されチャートインしている楽曲を称える「最優秀ロングヒット楽曲賞」と、ランク外から再び注目を集めた楽曲を称える「最優秀リバイバル楽曲賞」が設けられる。

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