©佐野広実/講談社 ©2025 WOWOW

 桜井ユキと寺島しのぶが、多部未華子主演「連続ドラマW シャドウワーク」(WOWOW011月23日放送・配信スタート)に出演が決定した。併せて特報映像が公開された。

 【動画】「連続ドラマW シャドウワーク」特報映像

 本作は、「誰かがこの町で」が連続ドラマWにて映像化した江戸川乱歩賞作家・佐野広実による2022年刊行の同名小説が原作。夫からのドメスティック・バイオレンスの被害に苦しむ妻たちが、絶望の果てで生きるためにたどり着いた“究極のシスターフッド”を描くミステリーだ。夫からの壮絶なDVの末、DV被害者の女性たちが集う江ノ島のシェアハウスにたどり着く主人公・紀子(のりこ)役を、WOWOW連続ドラマ初主演の多部未華子が演じる。監督は『俺ではない炎上』の公開も控える気鋭監督・山田篤宏。脚本は「連続ドラマW いりびと-異邦人-」(2021年)などを手掛けた関久代が担当する。

 「江ノ島のとある家で人生を取り戻していく女性たち」と「館山で発見された女性の不審死を捜査する刑事」という、一見すると交錯することのない2つの視点で展開していく本作。2視点それぞれにおける重要人物として、桜井ユキ・寺島しのぶという実力派俳優陣の出演が決定した。

 近年話題作に次々と出演、主演ドラマも相次ぎ今最も旬な俳優のひとりでもある桜井が、「連続ドラマW ゴールデンカムイ―北海道刺青囚人争奪編―」(2025年)以来のWOWOWドラマ出演で演じるのは、本作の“もう一人の主人公”とも言える重要人物・北川薫(きたがわ・かおる)役。館山南署の警部補である薫は、正義感が強く優秀だが、ある理由から捜査一課から左遷された経緯を持つ。ある女性の不審死の捜査を担当することになった薫は、自殺として処理されることになったその女性がDV被害にあっていたのではないかと思い至り、死因究明に向けて執念の捜査に乗り出すことに。

 主人公・紀子がたどり着くDV被害者の女性たちが集うシェアハウスを取り仕切る昭江(あきえ)役を演じるのは、2025年は映画「国宝」への出演も話題の寺島しのぶ。WOWOWドラマへの出演は、2019年の「連続ドラマW 湊かなえ ポイズンドーター・ホーリーマザー」での主演以来、約6年ぶりとなる。寺島が演じる昭江は、DVシェルターの機能を果たしているシェアハウスを運営しながら住人たちがその後の生活に向けて自立できるよう、彼女たちが働くためのパン店も営むという役どころ。観察
眼に長け何事にも動じない昭江は、夫から命がけで逃れ、その存在に脅かされる女性たちにとっての精神的支柱のような存在だ。

 そして、超特報映像を公開。劇中の紀子・薫・昭江の姿が初解禁となった。DV夫から逃れ、一軒の家にたどりついた物語冒頭シーンの紀子と、ある女性の変死体と対面して涙を浮かべる薫。全く別の場所にいる2人は、この後どのように交わっていくのか。そして「生きるため」とつぶやく昭江が司っている、この家の“ルール”とは?

 「世界で最も報告されることの少ない犯罪」と呼ばれることもある根深い社会問題であるドメスティック・バイオレンス。声をあげることができない被害者としてなんとか逃れ、自らの力で生きようとする女性たちの姿を描く、多部未華子主演「連続ドラマW
シャドウワーク」は、2025年11月23日より、放送・配信スタート。

【北川薫役 桜井ユキ コメント】

原作を読ませていただき「物事の善悪とは何か」ということを深く考えさせられました。

演じさせていただく薫は、刑事という職に就きながらも、ある痛みを抱えています。薫だけではなく、多部さん演じる紀子、そしてシェアハウスで暮らす女性たちは想像もつかない壮絶な日常を過ごしてきた女性です。「この人はきっとこうだろう」という私たちの日常でも思い当たる、他者への無責任なジャッジがこの物語にもあります。

彼女たちがのちに取る選択を、容易く否定も肯定もできませんが、せめて最後まで寄り添っていきたいという想いで臨ませていただきました。

もがきながらも、新しい道を自らの手で切り開いていく女性たちを、ぜひ見守ってください。

【昭江役 寺島しのぶ コメント】

台本を読ませていただいた時、“問題作”であり“意欲作”であると感じました。
昭江は自分と同じような人たちを救いたいという思いで“秘密の行い”をしています。それは“善”ではありませんが、完全なる“悪”でもない。彼女たちが抱えている傷は、月日が経っても一生消えないということを、忘れないように演じたいです。

多部さんをはじめ、それぞれが適材適所のキャスティングで、撮影現場はこんな内容の話を撮っているのを忘れるほど楽しいです。これからハードなシーンの撮影も待っていますが、私たちなら大丈夫な気がしています。「こういう世界が本当にあるかもしれない」というリアリティを、このメンバーで実現したいです。

この物語がどんな人に届くか、正直分かりませんし、「こう見てください」とも全く言えません。ただ、彼女たちの行いが“正義”だと映らないといいなとは思います。あとは、私たちは演じるだけなので、監督がどう切り取ってどんな作品になるのか、私も楽しみです。

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