山田裕貴

 山田裕貴(34)と平 一紘監督(35)がこのほど、都内で、映画『木の上の軍隊』 外国特派員協会 (FCCJ) 記者会見に臨んだ。

 【動画】英語でスピーチした山田裕貴。会見ノーカット

 本作は、作家・井上ひさし氏が原案、こまつ座で上演された同名舞台を映画化。太平洋戦争下の沖縄県伊江島を舞台に、2人の日本兵が木の上に身を潜め、終戦を知らずに2年もの間生き延びた実話。宮崎から派兵された厳格な少尉を堤真一が演じた。山田裕貴は沖縄出身の新兵役を務めた。

 山田裕貴がこの日、国内外から集まった記者から賛辞を受けたのが平和への願いと、役を演じる姿勢。

 実在する人物を演じるにあたって役とどう向き合っているか?という問いに「役の事を思い生きようとしても、その時代やその事柄を体験したことしか感じ得ないものがあって、物が食べられない、水が飲めないなかで体重を落とすのは当たり前だとして、この瞬間、何を思っているのかをギリギリまで考え続けること」とし、演じたキャラクター「安慶名セイジュン」には「まずは『平和の祈り』への祈りを込めました」

 そのうえで、演じるにあたり「どこまで本物に近づけるか。何ができるかを考え続けることと本物を味わうこと。僕は虫が大嫌いだけど、ハエが飛んでいようが気にならなくなったし、監督にお願いしてウジ虫も食べました。でもウジ虫を食べたことがすごいんじゃなくて、どこまで本物に近づけるか、勝負のようなもの。その時の味わった感覚や、おなかがすいていたら美味しいと感じるんだろうとか。それを身に感じていくのが大事だと思います」と語った。

 それに続いて、平和への思いを熱弁。このスピーチに会場から拍手が巻き起こり、司会を努めた外国人記者から「あなたは素晴らしい仕事をしました。感動しました」と賛辞が送られた。

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