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アソビシステムが手掛けるアイドルプロジェクト「KAWAII LAB.」より2022年4月にデビューしたアイドルグループFRUITS ZIPPERが、劇場版長編第3弾となる『映画おしりたんてい スター・アンド・ムーン』(3月20日より公開中)の主題歌を担当。また声優にも初挑戦した。主題歌「KawaiiってMagic」は、仲間を信じる気持ちや夢への想いが映画のストーリーとリンクし、本作を彩る。2022年に公開された劇場版長編作品『映画おしりたんてい シリアーティ』を皮切りに、2024年の『映画おしりたんてい さらば愛しき相棒(おしり)よ』、そして今回公開される第3弾では、初めて原作となる『おしりたんてい たいけつ! かいとうアカデミー スターサイド』 『おしりたんてい たいけつ! かいとうアカデミー ムーンサイド』の読物2冊刊行と同時展開する。インタビューでは、声優に初挑戦のエピソードや、主題歌の注目ポイント、夢を諦めない、叶えるための心構えについて話を聞いた。(取材・撮影=村上順一)
おしりたんていの姿が愛おしかった
――「おしりたんてい」にどんな印象がありましたか。
鎮西寿々歌 私の母が『おしりたんてい』をよく観ていました。特に小さい子が観るような子ども向けの作品かと思いきや、おしりたんていが少し大人な感覚を持っているキャラクターなので、深いメッセージ性もあり、幅広い世代の人が楽しめる作品という印象があります。
――最新作のストーリーはいかがでしたか。
月足天音 普段はおしりたんていとかいとうU がタッグを組むことはないと思うのですが、今回2人で共闘して、「かいとうアカデミー」に立ち向かいます。異なる立場の2人が共闘し、ラストスパートに向かう展開がとても心に響きました。観た人全員が幸せになれるようなエンディングだったんじゃないかなと思っていて、私はとてもほっこりした気持ちになりました。
――登場するキャラクターの印象はいかがでしたか。
鎮西寿々歌 おしりってやっぱり可愛い! と思いました。小さい子どもはおしりが大好きだと思いますし、おしりという概念自体がとても可愛いです。また、助手のブラウンの声もすごく可愛くて個人的に推しています!
――本作で他にもかわいいと思ったところはありましたか。
松本かれん おしりたんていがアイドルコンテストで着用している衣裳がもっとキラキラでふわふわなものを想像していたのですが、おじさんのような衣装で登場したのを見て、逆にその姿に愛おしくなりました。私たちのフリフリの衣装を着させてあげたかったです(笑)。
――今回声優に初挑戦されました。実際にアフレコを体験してみていかがでしたか。
早瀬ノエル とても難しかったです。どういう感じで臨めば良いか考えたり、試行錯誤してみましたが、アフレコ収録は想定より早く終わったので少し心配していたのですが、完成した本編映像を観させていただいて、みんなそれぞれいい感じでとても嬉しかったです。
――どんなところが難しかったですか。
早瀬ノエル 月足と一緒に息を合わせて喋るところや、「ぷはぁ」といった言葉のない台詞も収録したのですが、そこがまた難しかったです。確認用のモニターに映ったキャラクターの口の動きに合わせつつ、月足と息を合わせなければいけないので、そこは何回か録り直したのですが、最終的にいい感じに可愛くできたと思います。
月足天音 アフレコはとても難しかったのですが、初めての声優のお仕事はとても楽しかったので、またやりたいです!
レコーディングで泣いてしまった
――主題歌の「KawaiiってMagic」はどんな曲になりましたか。
真中まな 今までのFRUITS ZIPPERの曲の中で1番ストレートに、お子さんから大人の方まで世代問わずに、歌詞のメッセージが伝わる曲だと思いました。映画を観た後にまっすぐ心に入ってきて、仲間を信じる気持ちや夢を追いかける想いがとてもいいなと思いました。楽曲としても愛してもらいたいですし、『映画おしりたんてい』の主題歌としても愛してもらえたら、とても嬉しいです。
――「KawaiiってMagic」の振り付けで、真似してもらいたいポイントとかあれば教えてください。
真中まな <大丈夫>、<涙Bye-bye>など歌詞とリンクした振付がポイントで、特にサビは全部真似してほしいです。私は昔から中田ヤスタカさんの曲が大好きで、憧れの方と今回ご一緒できて、レコーディングで緊張してなかなか思うように歌えず泣いてしまったのですが、そのとき、まつかれ(松本かれん)がグミを持ってきてくれて、「涙Bye-byeだよ」って振り付けをしながら慰めてくれました。サビを聴くといまも元気をもらえます。<涙Bye-bye>は悲しいときにみなさんにも使ってほしいです。
――本作を見て学んだこと、発見や気づきはありましたか。
早瀬ノエル ちょっとそりが合わず仲良くできないなと思っても、共通の目的や目標があればそこから繋がって、一緒に大きな何かを成し遂げることが可能になるんだと思いました。FRUITS ZIPPERのメンバーは、生まれや育ち、ここまでやってきたことも違うのですが、毎回大きな目標を持っていて、そこに向かって一緒に頑張っています。改めてFRUITS ZIPPERの何か成し遂げるための団結力というのは、とても強いなと思いました。
――生まれや育ちというところで、早瀬さんはドイツのルーツもありますが、日々を過ごす中で、それを感じることはありますか。
早瀬ノエル はい。すごくドイツ人ぽいって言われます(笑)。正直に思ったことを素直に言ってしまうところがそうみたいで、直さなければいけないなと思っています。
■自分が今やりたいことを素直にやることが夢を叶える近道
――本作では、おしりたんていとかいとうUの禁断のタッグが見どころの一つですが、メンバーの中でこのタッグは面白いといった組み合わせはありますか。
月足天音 FRUITS ZIPPERにはいろんな組み合わせ、メンバー同士のカップリングみたいなのがあるんですけど、(松本)かれんと(仲川)瑠夏が新幹線の隣同士になるとすごく騒がしいです(笑)。ラジオで一緒になったら2人はずっと爆笑しています。
――新幹線ではどんな話で盛り上がっているんですか。
松本かれん 何を話していたのか覚えていないのですが、みんなから「騒がしかったよ」、みたいなことを言われたのは覚えています(笑)。
仲川瑠夏 大阪から戻ってくるとき、久しぶりに隣になったのですが、疲れていたので寝ようと思っていたのに、気づいたら東京に着いていたということがありました。
月足天音 初めてのラジオ番組で2人が一緒になった時も、なにで盛り上がっているのかわからないのですが、ずっと爆笑していて、話が進まなかったこともあったので、禁断のタッグだと思います(笑)。
仲川瑠夏 そういったモードに入っちゃうんです(笑)。
松本かれん もう1組あげるとすれば、月足と瑠夏はコンビの名前が「混ぜるな危険」なので、その名の通りここも禁断のタッグです!
――夢は絶対に諦めないというセリフが映画の中で印象的に登場しています。夢を諦めそうになった時、救われた言葉はありましたか。
鎮西寿々歌 私は一般的に遅いと思われる年齢からアイドルを始めました。当時アイドルになりたいという夢は本当に仲がいい人にしか言っていなくて…。それは「無理」とか否定的な言葉を言われると思っていたから、言えなかったんです。ただ、自分の好きなことをやったらうまくいくという謎の自信だけはあって(笑)。相談した人が「周りのこととか気にせずに、自分が思ったことをやった方がいいよ」と肯定してくれて、その言葉が私の背中を押してくれました。
周りと比べる必要はなくて、自分が今やりたいことを素直にやることが、夢を叶える近道だと思っています。FRUITS ZIPPERはいろいろ夢を叶えてきているグループなのですが、みんながそのビジョンをイメージしているので、叶うと信じています。夢は叶わないものだと言う人もいますが、「夢は叶えるためにある」と事務所の社長はよく言っていて、強い気持ちがあれば夢は叶えられると思っています。
――今回声優に初挑戦しましたが、これから挑戦したいことはありますか。
櫻井優衣 グループとしては“NEW KAWAII”のNEWという部分で、新しいことを常にやっていけたらいいなといつも思っています。私たち 7 人が揃って個性を出していくことによって、いろいろな表現ができると思っています。まだ誰もやったことがないことに挑戦していきたい、それは私たちならできると思っているので、どんどん新しい挑戦をしていきたいです。
(おわり)
■作品情報
原作:トロル「おしりたんてい たいけつ! かいとうアカデミー スターサイド編/ムーンサイド編」 (ポプラ社)
監督:芝田浩樹
脚本:米村正二
音楽:高木 洋
声の出演:三瓶由布子 齋藤彩夏 櫻井孝宏 杉村憲司 池田鉄洋 小西克幸 中村まこと 渡辺いっけい 志村知幸 大久保瑠美 吉田有里 渡辺久美子 高橋伸也 間宮康弘 柿原徹也 小林大紀 子安武人 小山力也 大塚芳忠
主題歌:FRUITS ZIPPER「Kawaii って Magic」(KAWAII LAB.)
キャラクターデザイン・総作画監督:真庭秀明
製作担当:駒水優之介
編集:吉田公紀
録音:澤村裕樹
音響効果:中原隆太
美術デザイン:増田竜太郎
美術監督:東 美紀
色彩設計:森 綾 撮影監督:千葉秀樹
制作:東映アニメーション 製作:2025「映画おしりたんてい」製作委員会
配給:東映
©トロル・ポプラ社/2025「映画おしりたんてい」製作委員会
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