加藤木を演じる奥平大兼(WOWOW)

 奥平大兼が山田杏奈とW主演を務める「WOWOWオリジナルドラマ 早朝始発の殺風景」が4日、スタートした。青崎有吾氏原作の“密室型”青春ミステリーで5つの物語からなる。奥平は、ほぼ全編が2人芝居という演技力が試される役どころに挑戦する。

 その始まりを告げる第1話「早朝始発の殺風景」では、お互い話したことも無いクラスメイトの殺風景(山田)と加藤木(奥平)が、なぜか早朝始発の列車で遭遇する。それぞれの思惑は一体どこにあるのか。男女の高校生がガラガラの車内で、小さな謎の探り合いの会話を交わす。

 「早朝始発にわざわざ乗る理由は?」殺風景にそう聞かれた加藤木は「どうしても読みたい漫画の立ち読み」と答えるが疑念を抱かれる。一方の加藤木も、携帯電話に入っていた写真から殺風景の行き先が公園であると推理する。しかしわざわざ始発電車を利用する理由が分からず。

 考えを巡らせるなかで突如、殺風景から「加藤木君、アリバイ作りはうまくいきそう?」。ハッとする加藤木―――なぜ…?。その後、殺風景の目的も明らかになり第2話からはある謎を解明するため2人は協力していく――。

W主演を務める奥平大兼、山田杏奈(WOWOW)

 加藤木演じる奥平は、WOWOWドラマ初主演。「MOTHER マザー」で第44回日本アカデミー賞新人賞をはじめ多くの賞を受賞、今年公開・放送された「マイスモールランド」は「第72回ベルリン国際映画祭/アムネスティ国際映画賞・特別表彰」、「東京ドラマアウォード2022 優秀賞」を受賞した作品にメイン出演し、今後さらなる活躍が期待される若手俳優だ。

 これまでの作品でも役作りはほぼせず、現場や共演者と対峙して感じたものをそのまま表現することを大事にしていると語っている奥田ら。2人会話劇というなかで生まれるまさに“リアルな表情”は今回の見どころでもあり、特に山田演じる殺風景に追い詰められる場面は心が行き来する様が表現され見物だ。

 鋭い眼光で本心を射抜く殺風景と心理戦を展開した加藤木。今後2人がどう絡み、物語が進行されていくのか注目だ。

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