主人公・黒瀬令児役に決まった荒木飛羽(C)峰浪りょう・集英社/「少年のアビス」製作委員会・MBS

 人気コミック『少年のアビス』がMBSドラマ特区枠で実写ドラマ化され、主人公・黒瀬令児役に荒木飛羽に決まった。荒木にとって連続ドラマ主演は初。「全力で黒瀬令児という人生を生きて、皆さんに作品を楽しんで頂けるように頑張ります」と意気込む。ドラマは9月1日から順次放送スタートする。

 生まれ育った環境に縛られ絶望の淵にいた高校生の主人公が、ある出会いをきっかけに、生きることは何か…希望を追い求める、“心中”から始まるスーサイドラブストーリー。閉塞感が漂う田舎町という小さな世界のなかで、行き場がない少年と、その家族、幼馴染、教師…強烈な個性を放つ登場人物たちの、心の闇や絶望を赤裸々に描く。

 黒瀬令児は何もない田舎町で、引きこもりの兄、認知症の祖母、その2人の相手に疲れ切った母親と家族4人で暮らしていた。祖母の介護と仕事で忙しい母・夕子に早く楽をさせるため、高校卒業後は大学に進学せずに就職を考えていた令児は、この町から出ることを心の底では願いつつも、半ばあきらめていた。「家族」、「将来の夢」、「幼馴染」…そのどれもが、令児をこの町に縛り付けていた。これからも、何もない町、変わるはずのない日々の中で何も変わらず平凡に生きていく、そんな毎日に嫌気がさした高校2年生のある日、令児は運命を変える「彼女」と出会う。それは、田舎町に居るはずのない、憧れのアイドル・青江ナギだった。自分をこの町から解放してくれると直感した、ナギが差し出した救いの手は、“心中”だった―。何もかも投げ出したい、そんな感情を抱いたときに、頼れる先は…。絶望の先に「光」を見つけることができるのか。

 人生に意味を見出せない、高校2年生の黒瀬令児(くろせ・れいじ)役には、2014年に8歳で俳優デビューして以降、ドラマ『あなたの番です』や映画『るろうに剣心最終章 The Final/The Beginning』など、わずか16歳ながら数多くの作品に出演し存在感を示している、最注目の若手俳優・荒木飛羽(あらき・とわ)が決定。

 実写ドラマ化に際して、「初主演ということと、令児を演じさせていただくことに、緊張と楽しみという感情があります。もともとすごく大好きな作品で、ドラマ化されることがあるなら、「自分がやってみたい!」と思っていました。」と、力強いメッセージを寄せている。令児と同じ現役の高校2年生という等身大の姿で、思春期の繊細な心情を表現する。

 監督を務めるのは、映像作家、アートディレクター、CGデザイナーとして活動し、[ALEXANDROS]やOfficial 髭男dism、優里などのMVを多く手掛ける、新進気鋭の映像監督・かとうみさと。「『少年のアビス』実写化の監督を出来たら今世に未練はないと周りに言い続け、実現させていただけたことが今でも夢のようです!」と本作への熱い想いを語る彼女は、今回が連続ドラマ初のメイン監督となる。

 脚本は、ベルリン国際映画祭スペシャルメンション賞を受賞した映画『風の電話』や、2023年公開映画『エゴイスト』、ドラマ『神木隆之介の撮休』といった脚本や小説・エッセイなど多方面において活動を広げている、狗飼恭子(いぬかい・きょうこ)とのタッグで描いていく。

 閉鎖的な空間で生きる少年が、17歳で悟ってしまった、絶望。「生きていることに“希望”はあるのか―。」コロナ禍で周囲との関わりが薄れつつある現代、誰しもが直面しうる“究極の問い”に、この秋気づかされる。

実写ドラマ化決定に際し、峰浪りょう氏から寄せられたお祝いイラスト(C)峰浪りょう・集英社/「少年のアビス」製作委員会・MBS

荒木飛羽:コメント

 初主演ということと、令児を演じさせていただくことに、緊張と楽しみという感情があります。

 もともとすごく大好きな作品で、ドラマ化されることがあるなら、「自分がやってみたい!」と思っていました。

 だからこそ、全力で黒瀬令児という人生を生きて、皆さんに作品を楽しんで頂けるように頑張ります。

原作・峰浪りょう:コメント

『少年のアビス』がまさかのドラマ化…!!

 嬉しい気持ちと本当にいいの…?という

 ドキドキザワザワした気持ちで未だに混乱しております。

 主演の荒木さんに初めてお会いした時

 「令児が三次元にいる!!!」と思わず驚嘆いたしました。

 年齢も令児と同年代の荒木さんだからこそリアルな

 『少年のアビス』を見られると思います。

 荒木さんも監督のかとうみさとさんもありがたいことに

 アビスのファンを公言していただきそんな方々に

 紡がれてできるドラマが今からとても楽しみです。

監督・かとうみさと:コメント

 峰浪りょう先生の昔からのファンとして、『少年のアビス』実写化の監督を出来たら今世に未練はないと周りに言い続け、実現させていただけたことが今でも夢のようです!

 アビスがドラマという枠組みに飛び出すことでこの作品に共感し、救われる人たちがもっと増えたら良いなと思います。(主演の荒木飛羽くんの存在するだけで儚く人を惹きつけるオーラは令児そのものです!)

 自分の誰にも見せられない気持ちに寄り添ってくれた「少年のアビス」を、心を込めて作っていきます。

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