INTERVIEW

佐野勇斗

ドラマ『テッパチ!』に期待感 好青年役で新たな一面「もう一段階上に行きたい!」


記者:木村武雄

写真:木村武雄

掲載:22年07月13日

読了時間:約7分

 佐野勇斗が、現在放送中のフジテレビ水10ドラマ『テッパチ!』(毎週水曜よる10時)で、主人公・国生宙(演・町田啓太)の自衛官候補生の仲間・馬場良成を演じている。『真犯人フラグ』(日本テレビ)では悪人と善人の顔を持つ役を見事に演じ分け話題になった佐野は今回、爽やかな好青年役に挑む。自衛官候補生役ということもあって体重10キロ以上増量してビルドアップをはかるなど“心身”ともにこれまでにない一面が期待できそうだ。【取材・撮影=木村武雄】

実際の駐屯地で撮影

――防衛省全面協力のもとで撮影されているとのことですが、現場での撮影は?

 実際に自衛官が日々衣食住している駐屯地内で撮影しています。ヘリコプターが飛んでいたり、戦車などの戦闘車両が行き来しているので、僕らにとっては非日常の空間でテンションが上がります。戦闘服に身を包んだ僕らを見て自衛官の方も「本物みたいだね」と言ってくれて、様になっているのかなって嬉しかったです。撮影した画を見ても臨場感があってきっとたくさんの方が「面白い」と言って下さる作品に仕上がっていると思います。

――訓練は受けられたんですか?学生時代は空手やサッカーをなさっていて。

 1日だけ一緒に受けさせて頂きました。部活で厳しい練習をしてきたので懐かしさがありました。匍匐(ほふく)前進もこの土の匂い懐かしいなって思いながらやっていました(笑)。自衛官の方が「1日でここまでできるのは才能がある」と褒めてくれて。厳しい所はすごく厳しいんですけど優しく接してくださって。この作品に興味を持って下さる方も多いのが嬉しいです。

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筋力アップ飯

――役作りで10キロ以上増量されたと。

 もともとスポーツをしていたので筋肉はある方ですが、肩回りや腕がちょっと華奢(きゃしゃ)なので上半身を中心に筋肉をつけようと。食べる量を増やさないと筋肉はすぐにつかないので1日5食にして筋トレを頑張りました。

――筋力アップでよく鶏のささみ肉やもも肉を食べる人はいますが、佐野さんは?

 あるメニューを食べてました。五穀米と鶏のもも肉、野菜を組み合わせたものなんですね。

――「真犯人フラグ」の時は体重を落としたとか。

 精神的に追い込まれる役でしたので僕が自主的に断食みたいなことをやっていました。この短期間で減量と増量を2つを経験しましたが増量の方が大変です。消化のために内臓が常に動いている状態ですね。

――それだけハードなんですね。

 でもその中でもみんな鍛えようとしているので刺激になっています。何を飲めば効率的に筋肉が鍛えられるかとかをみんなで話したり、陸上自衛隊の武道場にあるバーベルで筋トレしたり。町田さんが姿勢とかを教えて下さって。

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結木滉星に焦り

――先輩役として出演される事務所の先輩・結木滉星さんも普段から体づくりに気をかけていますが何か話しましたか?

 滉星くんはまだクランクインしていないので話していないんですけど、メッセージのやりとりはしています。滉星くんはすごく仲良くさせてもらっていて、お互い体の写真を送り合ったりとかして(笑)。僕の体に焦ったらしくて「ジム紹介して」って。今同じジムに通っています(笑)。

――関係者から聞いたら、結木さんも5食は食べていると。

 今も相当食べているらしいです。僕らは自衛官候補生ですが、滉星くんは自衛官の役なので僕らよりも体を大きくしないといけないんです。僕らが頑張り過ぎているから「相当プレッシャーだ」って言ってました(笑)

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町田啓太にシンパシー

――今回バディを組むのが町田さんですがいかがですか?

 町田さんとは8歳ぐらい離れていますが僕らに寄り添ってくれるというか、いろんなアドバイスもしてくれますし、他愛もない話もするので普段からバディ感は出ていると思います。仲間は僕を入れて8人いますがすごく仲が良くて撮影中も色々と話し合ったり、町田さんが「もっとこうしよう」という意見を出してそれを受けて実践して。台本以上のものが出来上がっていると感じるのでいいチームだと思います。

――町田さんは剣道をされていて二段の有段者、野球部にも入っていた過去があって。佐野さんは空手をしていてサッカー部。そして、町田さんは劇団EXILEで、佐野さんはM!LK。どこか境遇が似ているような気もしますがそれを感じた瞬間は?

 町田さんはすごく真面目で細かい所まで気配りされて礼儀正しい。先生から注意されるようなことは絶対にしなかったという所はすごく似ていて性格が似ているのかなって思います。初めからシンパシーを感じていました。2人のシーンが多いので常に喋っていますし僕のグループ活動も応援して下さっています。町田さんもダンスをやられていたので曲も聴いて下さっていて。本当に他愛もない話ですけどたくさん喋っています。

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トランペット1発で

――演じる馬場はどういう人物ですか?

 色々なものを抱えている“やけっぱち”なメンバーが多い中で、馬場は自衛隊音楽隊に入ってトランペットを吹きたいという大きな目標があります。それが一つの軸になっています。それと自衛官候補生のみんなをまとめる存在でしっかりしたキャラクターです。

――学生時代は吹奏楽部でトランペットを担当したという役どころでトランペットを吹くという役作りは?

 クランクイン前に一度だけ先生が来てくださってマウスピースを使った練習をしました。他の方よりちょっとセンスがあったみたいで(笑)1発で吹くことができたので「もう十分です」って。僕としてはトランペットを装着して1曲吹けたらいいなと思ったのでトランペットを購入しました。1カ月くらい練習してるんですけど1曲吹けるようになるまでに時間がかかるというかすごく苦戦しています。

――息の吹き方が大変ということですか?

 唇の形だけで音程をつける楽器で口の筋肉のミリ単位で音が変わってくるんです。今も練習をしているんですけどなかなか曲を吹くまでには至らないですね。

――でも音を一発で出せたのはすごいですね。

 まずそこまでいくのに何カ月もかかるなかで一発でできてしまって(笑)。監督も吹奏楽部だったらしいんですけど「あり得ない」と言っていたので才能があったかもしれないです(笑)

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もっと幅を広げたい

――さて「真犯人フラグ」の反響はいかがでしたか。

 反響はすごく頂いたという実感があります。豹変するシーンとか後半の18話あたりはすごくネットが荒れていたという(笑)。「もう一星、嫌いみたい」な。でも最後はちゃんと良い人に戻ったのでまた評判も戻ったんですけど(笑)。インスタのフォロワーも倍以上に増えたので嬉しかったですね。

――M!LKのYouTube再生数にも還元されているんじゃないですか?

 少しは還元でき始めたのかなと思っています。

――以前、再生数がなかなか回らなくて、それでも数字だけを追いかけるのではなく「楽しくやることが大事」ということに気が付いた、とおっしゃっていたんですけど、それが今いい形になってきている?

 今すごくいい形ですね。たぶんここ1、2年、僕たちの情報を追った方がいいと思いますよ!今すごく良い流れが来ているなというのを自分たちで感じながらやっています。

――「真犯人フラグ」によってご自身が得たものはありますか。二面性を持った役はこれまでも演じてこられましたが一星という役を通して更に深みが増したと思いますが。

 いろいろな役をやらせて頂く中で(ミステリアスな)ああいうシーンはすごく難しいので僕自身もまだまだなと思うことがたくさんありました。自分の役の幅を広げていくためにもっと勉強しなきゃいけないと思いました。

「テッパチ!」で更に上へ

――それを経て今回はちょっとコミカルなところもあってこれまでとはまた違う一面が期待できそうですが、ご自身が期待していることはありますか?

 もう一段階上に行きたいなって思います。(所属している)事務所のチームにはすごい人がいっぱいいるので、そういう方々に少しでも追いつけるような役者になりたいというのはずっと思っています。そのためにはワンシーンワンシーンを全力で大切にというか、無駄なシーンは1個もないのでしっかり丁寧にやっていけば結果はついてくるのかなと思っています。

――山崎賢人さん(※崎は立に可)とか。

 おお賢人くん!そうです。横浜流星くんとか(本郷)奏多くんもいらっしゃいますし。追いつけ追い越せで頑張りたいです。

(おわり)

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