「WOWOWオリジナルドラマ 椅子」

 お笑い芸人で芥川賞作家の又吉直樹がオリジナルで書き下ろしたオムニバスドラマ「WOWOWオリジナルドラマ 椅子」(全8話)が5月27日から放送・配信スタートする。主演は吉岡里帆・モトーラ世理奈・石橋菜津美・黒木華が務める・

 過去に『又吉直樹マガジン 椅子』の編集長を務めた経験もあるほどの又吉の無類の椅子好きが転じて、書き下ろしストーリーでドラマ化される。タイトルの通り「椅子」と女性の人生を重ねて描く異色のオムニバスドラマ。1話につき1脚の実在する著名な椅子が登場。その椅子の成り立ちや特性なども織り込んで紡ぐオリジナルストーリー。執筆した又吉自身も「見たことない奇妙な物語です」

 そして吉岡里帆・モトーラ世理奈・石橋菜津美・黒木華、主演女優4人が2話ずつ全く異なる主人公を演じる。

作:又吉直樹:コメント

――作品について

 「椅子」と「女性」ということをテーマにオムニバスの物語をつくってほしい、そして複雑な世界、ありきたりじゃない普通じゃない世界をつくっちゃってくださいというお話を受けて、それだったら面白そうだなと思って今回のお話を引き受けました。書いているときから出来るだけ、自分が分かっていない感情になるようなものを描こうと心掛けていたのですが、完成して映像になったものを観てみても、僕でも意味が分からんところがいくつかありました(笑)。正しく分からず、複雑な感情になれるものに仕上がっていると思います。

――視聴者へメッセージ

 元々椅子というものがすごく好きではありますが、今回物語を描くにあたり改めて椅子について調べて知った部分も沢山ありました。椅子のもつ背景や特性を物語と関連させていたり、着想を得ていたりする部分もあるので、椅子が好きな方はその辺りも注目して頂けたらと思います。そして、8つの物語はそれぞれ色が異なりますが、主演の女優みなさんが全然違う表情やお芝居をされているので全部味わってもらえたら色んな感情になれるんじゃないかな、と思います。あとは、こういう変な物語をみんなで全力でつくったので、面白がって観てもらえたら嬉しいです。

吉岡里帆:コメント

――オファーを受けたときのお気持ちや演じられてのご感想

 私の担当した2役は全く異なるキャラクターではありましたが、どちらも「静かに歪な人」という印象を受けました。椅子は多くを語りませんが誰にも知られず人と密接に交わりその座面に年輪を刻んでいきます。その時の断面を見て頂くような...秘密の共有といった感じでしょうか。今までに無い作品で惹きつけられました。

 何年か前に又吉さんが編集長のこれまた“椅子”という雑誌に呼んで頂き、その時は晴れた空の下、お洒落な椅子を一脚出して撮影しました。街中に置かれた椅子との撮影は今でも不思議な感覚で思い出深いです。家の中にある椅子も良いですが外にポツンとある、どこの誰のか分からない椅子には妙に物語性を感じます。

――視聴者へメッセージ

 このオムニバス作品“椅子”はどれを取っても個々の感性と佇まいであなたが見つけてくれるのを待っています。

 一瞬腰掛けるも良し、長く座って考え事をするも良し、ただ眺めても良い。あなたにとっての特別な一脚が見つかりますように。

モトーラ世理奈:コメント

――オファーを受けたときのお気持ちや演じられてのご感想

 「椅子」から生まれる又吉さん書き下ろしの8つのストーリー。私はどんなお話の中に入るんだろうかと、オファーを頂いた時からとても楽しみでした。普段何の気なしに座っている椅子も、もしかしたら、私のことをニヤニヤしながら見ているかもしれない...なんて思いました。

――視聴者へメッセージ

 「海へ」

 同世代の素敵なキャストの方々と即興芝居で、ワンシーンずつ、丁寧に撮りました。そこの場面の景色や、音、空気を感じて、みんなで作りあげるその時間がとても楽しくて、愛おしくて、私にとってかけがえのない贅沢な時間でした。衣装やヘアメイクも、衣装合わせの日に、ドラマでこんなヘアメイクは見たことがない!って驚いたくらい、かっこいいです。きっと、今までに見たことないような、作品になっていると思います。

 「オモイデ」

 台本を頂いた時に、私が今まであまり挑戦したことのない役どころだったので、主人公・那月の心の移ろいをどう表現するか難しかったです。熱心で明るく分け隔てのない心をもつ那月を私なりに受けとめて撮影に挑みました。主人公那月の心に寄り添いながらこの物語を楽しんで頂けたらと思います。

石橋菜津美:コメント

――オファーを受けたときのお気持ちや演じられてのご感想

 台本を拝読させて頂いた時、二作品とも雰囲気が全く違っていて、一つは絵本の中のような、一つは詩の中のような、読み手に自由があって、どんな所でこの言葉が話されるのかなと想像しながら楽しく読ませて頂きました。全く違う世界観に包まれて一つずつ大切に演じたいと思いました。

――視聴者へメッセージ

 私は椅子の雰囲気が作品の空気感にリンクしている様な気がして、撮影中も椅子の雰囲気にヒントをもらいながら、演じさせて頂きました。この椅子を持っている人はどんな人なのか、人物ではなく椅子の目線から見ているような見方もできる作品だと思いました。様々な椅子と世界観を楽しんで頂けたら嬉しいです。

黒木華:コメント

――オファーを受けたときのお気持ちや演じられてのご感想

 お話をいただいた時から、又吉さんが書かれた脚本なら絶対面白いと思い、楽しみにしていました。どちらの脚本もそれぞれ台詞やシチュエーションが全く違うものだったので、読んでいても演じていても凄く面白かったです。又吉さんの思い描くお芝居ができているといいな、と思っています。

――視聴者へメッセージ

 又吉さんの作り上げる物語を存分に楽しんでいただけたらと思います。

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