INTERVIEW

長見玲亜

『ハンオシ』清野菜名の同僚役・19歳の素顔、憧れは武井咲「悪女を演じたい」


記者:木村武雄

写真:木村武雄

掲載:21年12月15日

読了時間:約4分

 女優の清野菜名がヒロイン、坂口健太郎が相手役のTBS系連続火曜ドラマ『婚姻届に判を捺しただけですが』。清野演じる明葉が勤めるデザイン事務所の同僚で、入社1年目の新人デザイナー・田村彩乃を演じているのは19歳の長見玲亜(ながみ・れあ)だ。過去には実年齢15歳で23歳のOLの役を演じたこともある彼女。その大人びた表情の内側にある等身大の彼女はどういう人物なのか。動画インタビューで迫る。【取材・撮影=木村武雄】

 ビルの合間を縫う風に長い髪がなびく。光を浴びる彼女の凛とした姿、19歳とは思えないほど落ち着いた表情を見せる。役を演じている時もそうした大人の雰囲気が醸し出されているが、いざ話すと人懐っこくよく笑う。その内面は等身大の19歳。

 「まわりからはマイペースと言われます。私もそれは自覚していて、マネージャーさんとか家族に迷惑をかけているかもしれないです(笑)。犬が大好きで飼っているダックスフンドと遊ぶのが特に好き。遊んでいる時は声のトーンが変わります(笑)」

 中学の時、芸能事務所からのスカウトを受け芸能界入り。2017年に『人は見た目が100パーセント』(フジテレビ)で女優デビュー。同年放送の三浦春馬さん主演ドラマ『オトナ高校』(テレビ朝日)ではOL役を務めた。当時は中学3年生の15歳。実年齢8つも離れた役への起用は話題にもなった。

 「年齢の違いはどうしても歩く姿に出てしまいますので、ヒールを履いたり、物事がテキパキできるように普段から練習していました。女優のお仕事をさせて頂くうちに、まだ楽しいまでには達していませんが、勉強にもなっていますし、レッスンも重ねて少し自信もついてきています」

長見玲亜

 そんな長見が現在放送中の『婚姻届に判を捺しただけですが』で演じているのが入社1年目の新人デザイナー。今回も23歳の役どころで実年齢と4つ離れている。

 「オフィスで仕事をしているシーンはスムーズに動かせるようにパソコンに触れる機会を増やしたり、デザイナーなのでデザインの書籍を読んだり、社会人の振る舞いを学ぶようにしています」

 新人デザイナーという役柄ともあって、ただ年上を演じるだけではなく、社会人1年目の初々しさも求められた。

 「大人っぽくも演じますが若さも出したくて。そのバランスがとても難しいです。セリフも普段使わないような言葉や言い回しもありますので、そのあたりの不安もありました。でもスタジオに入るとその会社の雰囲気があって自然と役に入れている感じがあります」

 実年齢だけでなく、同僚役の清野菜名(明葉)や中川翔子(深雪)、小林涼子(ひかり)ら全て年上。「最初は皆さんとちゃんとコミュニケーションが取れるか不安がありました。でも優しく接して下さって、このシーンはこう盛り上げていこうとアドバイスも頂けるのでありがたいです」

 デザイン事務所の撮影では、共演者が演出について意見を出し合う機会があるという。「こういうふうにやったら面白いよねとか、これを活かすようにしたいねと話し合って言っています」

 なかでも「モテ男」と自称する先輩デザイナーの坂原証を演じる笠原秀幸は、ある種のカギを握る。

 「笠原さんが演じている坂原は空気が読めずちょっとイラっとするセリフを言います。その“ウザさ”を引き出すために監督を交え女子メンバーでセリフやリアクションの意見を出し合って工夫しています。すごく楽しい現場です」

長見玲亜

 そんな長見が憧れる存在は「武井咲」。「『黒革の手帖』に出演された時の武井さんが好きで、品があって、嫌なことを言っているのにかっこいい。そんな悪女をいつかは演じてみたいです」

 最近は殺陣のレッスンも始めた。「所作の美しい型を学びたいです。いつかはアクションにも挑戦してみたいです」

 英語のレッスンはいまも続けている。最近は韓国映画やドラマに影響を受け、韓国語レッスンも始める予定。「いつか海外作品にも挑戦してみたいです。そのために語学勉強を続けていきたいです」

 目を輝かせる19歳。「一つ一つの作品が私にとって大切です。スポンジのようにどんどん吸収していきたいです」。そのフレッシュさで可能性を広げていく。

 ◆長見玲亜プロフィール 2002年5月28日生まれ、神奈川県出身。中学生でスカウトされたことを機に芸能界入り。2017年に「人は見た目が100パーセント」(フジテレビ系)で女優デビュー。『オトナ高校』(17・テレビ朝日系)、『必殺仕事人』(18・テレビ朝日系)、『高嶺と花』(19・フジテレビ系)などドラマ出演を重ねる中、2019年にカネボウ化粧品「KATE」メイクモデルに抜擢され話題に。その後も『いとしのニーナ』(20・フジテレビ系)でなど毎年ドラマ出演を続けている。2021年には3クール連続ドラマ出演を果たし、現在「婚姻届に判を捺しただけですが」(21・TBS系)に出演中。

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