宇多田ヒカル“カバーアルバム”陽水&林檎らはどう解釈しどう歌うのか
12月9日に発売される宇多田ヒカル“ソングカバーアルバム”「宇多田ヒカルのうた-13組の音楽家による13の解釈について-」
今年デビュー15周年を迎える宇多田ヒカル(31)の楽曲をカバーするアルバム『宇多田ヒカルのうた-13組の音楽家による13の解釈について-』が、宇多田のデビュー日でもある12月9日に発売される。参加ミュージシャンは13組。それぞれの解釈で宇多田の楽曲を自由に歌い上げる。
収録曲は以下の通りであるが、参加ミュージシャンの顔ぶれも豪華。加えて、あのミュージシャンがこの曲をどう歌い上げるのか、といった点も気になる。例えば、2002年発売の大ヒット曲「SAKURAドロップス」。
これはTBS系ドラマ『First Love』の主題歌にも起用された楽曲で当時、CDセールスでオリコン月間1位を獲得した。幻想的なメロディに広がる詞の世界観。恋のはかなさ、そして幸福感の背面にある孤独感。それを宇多田が滑らかな歌声にのせた。この曲をカバーするのは井上陽水。“陽水流”にどう表現していくのか。
そして「Letters」。「SAKURAドロップス」とのシングルで発売されたもので、セールス記録は前記の通り。民間携帯電話会社のCM曲でもあり、GLAYのHISASHIが参加したことでも話題を集めた。これを椎名林檎が歌い上げる。
椎名は、このアルバムの特設サイト(www.utadahikaru.jp/15th/)で、カバーするにあたってこうコメントしている。
「丁寧に重ねられた宇多田ヒカルのハーモニーは日本が誇る絹織物のよう。中でもその特徴が大きな魅力となっているナンバーを、敢えて選曲しました」。更に「勇気をもって挑戦しました」(一部抜粋)とも。
ほかにも浜崎あゆみが「Movin’ on without you」を、AIが「FINAL DISTANCE」、吉井和哉が「Be My Last」を。さらに言えば、BONNIE PINKがtofubeatsと「time will tell」に挑んでいる。
“宇多田ヒカル”というジャンルで表現された各楽曲の世界観。それを、これまた、参加ミュージシャンそれぞれが確立している各々の“世界観”でどう表現していくのか。特設サイトに掲載されている宇多田への想い、原曲への想いも合わせて音楽の奥深さを楽しめる内容となっている。
<収録楽曲>
井上陽水「SAKURAドロップス」
椎名林檎「Letters」
岡村靖幸「Automatic」
浜崎あゆみ「Movin’ on without you」
ハナレグミ「Flavor Of Life」
AI「FINAL DISTANCE」
吉井和哉「Be My Last」
LOVE PSYCHEDELICO「光」
加藤ミリヤ「For You」
大橋トリオ「Stay Gold」
tofubeats with BONNIE PINK「time will tell」
KIRINJI「Keep Tryin’」
Jimmy Jam & Terry Lewis feat. Peabo Bryson「Sanctuary」
ところで宇多田は同アルバムについて先月10日にツイッターで「こんなに素敵で幅広いジャンルのアーティストたちに丁寧に、個性的にカバーしてもらったの聴くと、頑張っていっぱい曲書いてよかったなって素直に思えるよ。他の歌手だと自分の書いた曲でも泣けちゃう不思議」とつぶやいていた。なお、同アルバムのハイレゾ配信は12月9日からスタートする。 【紀村了】