INTERVIEW

江野沢愛美

ありのままに楽しく。
モデル、女優、一人の女性として。


記者:木村武雄

写真:木村武雄

掲載:21年04月03日

読了時間:約6分

 長身でスレンダーなスタイルで着こなす。ファッション誌だけでなくランウェイでも美しく映える。江野沢愛美(24)。「可愛くておしとやか」と10代・20代の女性を中心に人気を集める彼女が“恋ドラ”で新たな一面を見せて話題になった。それは何か。そして、彼女の「私らしさ」とは。【取材・撮影=木村武雄】

ファッションの楽しみ方

 無数の光を浴び、風を切り歩く。煌びやかなステージをランウェイする彼女に向けられる憧れの眼差し。TGCに初出演したのは2013年。当時16歳だった。青春とともに歩いて今年で9年目だ。

 「ファンの皆さんに会えるのはもちろんですが、私自身がこの雰囲気が好きで。ランウェイを歩く時間は1、2分で、そのために朝から準備する大変さはあるけど、そのわずかな時間がすごく楽しくて。だから朝が早くても平気です!」

 オンライン配信での開催となった『第32回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2021 SPRING/SUMMER』(2月28日開催)は無観客だったが、黄色い歓声が聞こえてくるかのようにコメント欄には「かわいい」という言葉で溢れた。

 「TGCは女の子たちが集まる祭典。無観客での開催になりましたが、配信で見られるのは今の時代にも合っている気がします。もちろん無観客で寂しいなという気持ちもありました。でもいつか有観客になったとき、また違う感情が芽生えてくるんじゃないかと今から楽しみです!」

 江野沢が出演したのは、『2nd FASHION SHOW STAGE』の「REDYAZEL」と『3rd FASHION SHOW STAGE』の「And Couture」。

 「REDYAZEL」では軽やかな気分を誘うナチュラルで清潔感漂う今シーズンに、健康的で色っぽいクチュールタッチな日常着を、「And Couture」ではニューノーマルのなかでもファッションを楽しめるナチュラル&リラックスをコンセプトにしたアイテムを着こなした。マスカラやアイラインは、“ポジティブ”を象徴するような最新色を使った鮮やかなカラー。

 「もし旅行が行けるようになったら、例えば友達と韓国に行くのであればそれを楽しむファッションで行こうとか。そういう目的や気分に合わせてファッションアイテムを揃えるのも楽しそうだなと思いました。アイシャドウに使っているオレンジは毎年、アイシャドウやリップなどでも流行っていて、今年もワンポイントでオレンジやパキっとした色を入れているのはすごく素敵です」

 その江野沢は普段、どのようなファッションの楽しみ方をしているのか。

 「私は毎日、違う格好をしたいので、ワンピースを着たら次の日はパンツにしようと決めています。それは高校の時からずっと変っていなくて。大人になってもミニスカートは履いていたいし、高校の時と変らずにファッションを楽しみたいと思っています!」

江野沢愛美

江野沢愛美

自分らしく、ドラ恋は転機

 そんな彼女は、女優としての顔も持つ。2009年公開の映画『年々歳々』で主演を務め、2017年公開の映画『傷だらけの悪魔』での怪演ぷりが高く評価された。そして、最近話題になったのは2020年に配信された恋愛リアリティーショー『恋愛ドラマな恋がしたい 〜Kiss On The Bed〜』(AbemaTV)だ。

 この番組は、恋愛ドラマの共演をきっかけに恋は生まれるのかを描く。役作りのために男女8人の俳優と女優が共同生活をしながら全6本のドラマ撮影に挑む。毎話入れ替えで男女ペアになり主演を勝ち取るためのオーディションに向けて役作りに挑むのだが――。

 江野沢は初回オーディションでまさかの“本気キス”を見せた。芽生えた恋心に振り回され涙を流したり、気持ちが通じ合い笑顔になったりと感情を包み隠さずに出した。“役者”の合間に見る素の表情。普段はファッションモデルとして羨望の眼差しを受ける彼女が見せた意外な姿に配信当時から話題になった。江野沢自身、この番組が自身の転機になったとも明かした。

 ここからは一問一答。

――配信から時間が経っていますが、出演されていかがでしたか。

 台本もないですし、去年の夏に撮影したので制限される部分ももちろんあって。PCR検査を受けて皆陰性だったのでそれなら共同生活でやろうと。コロナ禍だからこその逆転の発想でできました。配信後の反響もあって、これまでは若い方が多かったフォロワーが私よりも年齢が上の方も増えて。不思議な気持ちですし、素直に嬉しいです。

――主演を勝ち取るために役作りを徹底するなかで恋心も芽生えて。でも次の回ではその相手が違う方とペアになる。感情が揺さぶられる感じで大変そうでしたね。

 最初は、辛くなっても笑顔で頑張ればいいやって軽い気持ちだったんですけど、いろんな感情が芽生えてくるんです。台本があったら上手くやれると思いますが何も無いから自分たちの感情だけで動かさなきゃいけない。それを(撮影に)入って2日目ぐらいに気づいたんです。もう演じていたらダメだなって。自分らしくありのままに出してそれを観てもらおうと。

 でも、お仕事でもプライベートな部分は出してこなかったので、抵抗はありました。『Seventeen』や『non-no』で専属モデルを務めさせて頂いて、読者の皆さんからのイメージもついていますし、「可愛らしくて、優しくて、おしとやかな女性」と思われていることが多かったので。

 なので、最初は、イメージのことも考えていましがが、そんなことを考える余裕もなくなってしまって。結果、ああいう形になりましたが、それを支持してもらえたので良かったと思います。今考えたら、もっと良く出来たんじゃないか、もっとあたりさわりない返事が出来たんじゃないかと思うけど、あれが自分の全てでしたし、何も飾らずにやったことでたくさんの人が支持して喜んでくれたので、悔いはないです。

――ご自身のYouTubeチャンネルでも言っていましたが、あれが素の自分なんですね。

 そうです。最初は気になっていたカメラが、途中から全然気にならなくなるんですよ。広い視野で生活できてればいいんですけど、狭い空間のコミュニティの中でずっと生活していると、(ドラマの)台本と対人関係しかなくて。息抜きの時間は台本を見てオーディションに備える。でも台本を閉じたら人と人とのぶつかりとか関わり、接し方がある。あんなに難しいことは学校でもあまりない。大変だったからこそ今でもメンバーとは仲良しですし、連絡を取って会ったりしています。

江野沢愛美

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私らしさ

 今まで見せることがなかった私生活での一面。それを見せたことで得たもの。ファッションモデルとして、女優としても活躍する彼女。一人の女性として、江野沢愛美の「私らしさ」とは何か。最後に聞いた。

 「私は、おしとやかな性格でもないですし、田舎育ちですし、上品な家の娘でもない。『Seventeen』や『non-no』モデルという看板がつくことで、しゃべり方も含めて少し良く見せようと装っていたのが10代の頃にはありました。コロナ禍ということも含めて最近になって心掛けているのは「自分が楽しいか」。自分自身が楽しんでいると、それが画面を通してファンの皆さんにも伝わって、「愛美ちゃん、楽しそうだね、幸せそうだね」って言ってくれるんです。それが良いなって思います。ありのままに楽しく。頑張んなきゃって必死になったりするのは性格上続かないし向いていない。好きな物を食べるし、好きな時に寝るし、起きる。それがすごく楽しいですし、私らしいなって思います」

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(おわり)

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