STU48号でパフォーマンスするSTU48

 STU48が17日、広島市内で、6thシングル「独り言で語るくらいなら」を記念したリリースイベント『LIVEチャンネル「STU48 6thシングル発売記念「桃鉄」全国ツアーSP」』を行った。広島港停泊のSTU48号でのライブに始まり、市内を走る路面電車・広島電鉄での「桃鉄」ゲーム実況、そして、JR広島駅でのライブパフォーマンスと、リリースイベントでは異例の豪華さでこの日を彩った。この日の模様を石田千穂、今村美月、福田朱里のインタビューとともにレポートする。【取材=木村武雄/撮影=木村武雄・村上順一】

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雪景色

 粉雪が舞う広島。前日の小春日和から一転、突き刺すような寒さだったが、それを感じさせない彼女たちのパワフルさと笑顔が印象的な一日となった。リリースイベント後に取材に応じたキャプテンの今村美月、そして副キャプテンの福田朱里は手ごたえをこう口にした。

 「本当に楽しかったです。千穂は愛される“グループの顔”としてしっかりやってくれていますし、千穂のお陰でいろんな方向性、可能性が広がりました。感謝しています」

 石田千穂は控えめに少し笑んでうなずいた。

船内からパフォーマンス

 遡ること5時間前、海に浮かぶ船上劇場「STU48号」にメンバーの姿があった。冷たい風と雪に打たれて甲板は固く冷えていた。それとは対照的に、船内にはこの日の打ち合わせを行うメンバーの姿があり、笑い声が辺りを温かくさせていた。

 一方、振りを入念にチェックするメンバーの姿もあった。

 そうこうしているとリハーサルが始まる。この日披露するのは、石田千穂センターの6th枚目シングルの表題曲「独り言で語るくらいなら」。本番さながらにパフォーマンスする。ミュージックビデオ(MV)で描かれた世界観を彷彿とさせるように、暖色のライトがメンバーを照らす。ワルツのような曲調、そして振りによって戯曲のワンシーンを観ているかのようだった。

STU48号(撮影・村上順一)

STU48号(撮影・村上順一)

 そして、迎えた本番。「Ooverture」が流れ、暗転したステージに薄く人影。程なくして、明かりが照らされセンターに立つ石田千穂が「今日きょうリリースされました。聴いて下さい」と短く挨拶。それを合図にイントロが流れ、歌い踊り出す。楽曲「独り言で語るくらいなら」、そして市内を横断するリリースイベントの“幕”はあがった。

 指先、そして顔の表情までに繊細に意識して歌い、そして踊る。薮下 楓と瀧野由美子の間で舞う石田千穂はいつもの人懐っこい笑顔ではなく、妖艶さのある表情で曲の世界観を作り出していく。石田千穂と同じようにメンバーも一人一人がそれぞれの“配役”を熱演し、物語を作り出していった。

 あっという間に曲が終わった。息を切らせたメンバーが横一列になり、カメラに目線を送る。そして今村美月がこうあいさつする。

 「2019年4月から就航していた船上劇場『STU48号』ですが、この春、私たちはこの船から卒業をし、瀬戸内各地を巡り公演を行うことになりました。『こんな時代こそ、アイドルが必要だ。』この言葉を実証するため、私たちは、皆さんと一緒に、前へ進みたいと思います!!」

 そして、場所を路面電車に移した。

路面電車を貸切っての桃鉄

 広島市の中心街を走る路面電車「広島電鉄」はまさに市民の足だ。そのうちの三両編成の車輛を貸し切って行ったのは、全国ツアーの候補地を、人気ゲーム『桃太郎電鉄〜昭和 平成 令和も定番〜』の「行き先」で決めるという異例の企画だ。

 「独り言で語るくらいなら」の歌詞<ガラガラの電車に 衝動的に乗った どこへ向かうのか行き先は知らない>にかけた。

 ここでMCを務めたのは、福田朱里。「ツアー先をゲームで決めるアイドルがかつていたでしょうか! 私たちもスタッフさんも、当然どこになるかは分かりません! 全ては桃鉄で決まります。ファンの皆さんはぜひ、自分の地元が目的地になるよう祈りながら、配信を見守って下さい」と期待を膨らませた。

広島電鉄(撮影・木村武雄)

広島電鉄(撮影・木村武雄)

 チームは4組。6thシングルの各タイプのジャケット写真ごとに分かれて編成。プレイするのは事前にくじびきで決めた、各チームの代表者・石田みなみ、今村美月、甲斐心愛、峯吉愛梨沙。

 優勝したチームには、そのツアー地のなかから「豪華食事つき前乗り」の権利が与えられる。福田朱里は「北海道ならウニ・イクラなどが食べられます!」と説明。そして、戦いの火ぶたが切って落とされた。

 最初の行き先は秋田駅。ツアーの候補地は同駅がある秋田県だ。その駅名が表示された瞬間に大はしゃぎするメンバー。電車に揺られながら、白熱したバトルを展開した。まず“秋田戦”を制したのは峯吉愛梨沙。峯吉チームは歓喜に沸いた。次は名古屋駅がある愛知県。これを制したのは甲斐心愛。そして、札幌駅がある北海道は今村美月が手中に収めた。

 最終的な結果は、1位が石田みなみチーム、2位は今村チームとなった。今村チームには同ゲームのソフトがプレゼントされた。

 福田朱里は「シングルのリリースベントでゲーム実況するなんて思ってもいなかったと思います。STU48はいろんな企画をしているので、次回もこうしたようなイベントもアリだと思う。ぜひ期待してほしいです!」と締めた。

広島駅新幹線口特設ステージ

 広島駅に到着した一行は、JR広島駅の駅構内に移動した。

 その合間には、岡田奈々が寄せたメッセージが紹介された。岡田は、「東京にいる私の代わりに頑張ってください!今日広島に行けなかった分、3月13日の4周年コンサートや今後の全国ツアーでファンの皆様やメンバーに会えるのを楽しみにしています!」とエールを送るとともに意気込みを示した。

 新幹線口に設けられた特設ステージに到着したメンバーは、再び『独り言で語るくらいなら』をパフォーマンスした。STU48号でのステージとは異なり、白光が彼女たちを照らす。また異なる雰囲気のもとで美しく舞った。歌い終え、改めて「これからも頑張っていきたい」とあいさつした。

JR広島駅新幹線口特設ステージ(撮影・村上順一)

JR広島駅新幹線口特設ステージ(撮影・村上順一)

 イベントの最後には、オリコンシングルランキングデイリーチャートで6thシングルが2位、前作5thシングル「思い出せる恋をしよう」が3位を獲得したことが発表された。思いも寄らなかった2位、3位同時ランクインにメンバー大喜び。

 歓喜の中、市内を横断した豪華リリースイベントは幕を閉じた。

石田千穂、今村美月、福田朱里インタビュー

 その後、センターの石田千穂、キャプテンの今村美月、副キャプテンの福田朱里にインタビューを行った。

 「独り言で語るくらいなら」は、オリコンデイリーランキングで2位と言う結果だが、売上枚数では前作超えを果たしている。それでも石田は「5作までずっと1位だったので、悔しい気持ちもある」と正直な気持ちを言葉にした自身を責めていた。一方の今村、福田は「千穂は順位以上のものをグループに与えてくれた」と称えた。

 以下は一問一答。

――デイリー2位という結果を聞いてどうですか?

石田千穂 5作目までずっと1位だったので、悔しい気持ちがあります。でも「思い出せる恋をしよう」が3位で、まさか2作同時にランクインするとは思ってもいなかったので、STU48のファンの皆さんの温かさを感じました。リリースまでの間は、ありがたいごとにいろんなお仕事に挑戦させて頂いてバタバタしていましたので、それに身を任せている状態でした。

今村美月 逆に今まで1位を獲れてきたことがすごかったと思います。LINE LIVE中に、2位と3位を頂けたこと、そしてそれを発表できたことが嬉しいです。応援して下さる皆さんの愛があっての順位だと思います。その愛されるグループの顔として千穂はしっかりやってくれています。

福田朱里 千穂の顔が載ったポスターが広島、東京だけじゃなく、全国各地で掲出されていたので、STU48をさらに認知させてくれたと思います。千穂は、STU48にいろんな方向性を、可能性を広げてくれました。順位以上のものを与えてくれたと思います。

今村美月 本当にそう思います。順位は関係ないです!

――きょうのリリイベを振り返っていかがですか。

今村美月 リリースの度にLINE LIVEをするのは恒例ですが、こういうご時勢に、普段なら6、7人ぐらいホールでイベントするのですが、こうして選抜メンバーでやれたこと、更にゲームできたことが嬉しくて。しかもゲームで開催地を決めるのが新しくてい。愛知県名古屋と北海道はSTU48のツアーで行ったことはありますが、秋田県は初めて、47都道府県ツアーではないとなかなか行けないような場所なので嬉しいです。STU48の出発の地でもある広島駅で歌えたことや、STU48号はなくなってしまうけど、いろんな場所に行って広い活動ができたらいいなと改めて思いました。

福田朱里 電車の車内でゲームすることが初めての試みだったので、普段の生活で使っている路面電車を貸切ってやれたことが嬉しかったです。途中のアナウンスも車掌アナウンスのような感じでお祭り感があってすごく楽しかったです。MCはファンの皆さんのコメントにも助けられて進行信仰できました。ゲーム3回が、接戦だったので進行役としては自己満足! それとチームとしては2位になったので「桃鉄」のソフトがゲット出来て嬉しいです! またメンバーを誘って「桃鉄」をやりたいです! 全国ツアーの場所を決めるのはこれから「桃鉄」でやりたいですね! (笑)

――さて、本作発売決定から「こんな時代こそ、アイドルが必要だ。」を掲げてやってきました。インタビューでも答えてもらっていますが、改めて「アイドル」とは。

石田千穂 直接会えなくても、離れていたとしても、見ていて元気を届けられる存在だと思います。そんな存在になりたいですし、グループとしてももっと、元気をもらったと思ってもらえる人が増えたらいいなと思います。

福田朱里 日常生活のなかで、非日常を味わいたくて私たちのライブを見ている方が多いと思うので、やっぱり何があっても肯定してあげられるアイドルでありたいなと思います。

今村美月 キラキラしている人を見て私自身も頑張ろうと思ったりするので、そういう存在が目標とするアイドルだと思っています。最近は「アイドル=かわいい」だけではという概念も無くなってきていると思います。今回の楽曲も幻想的な感じでもありますし、STU48は「無謀な夢は覚めることがない」などとかいろんなジャンルの楽曲を歌わせて頂いているので、いろんな自分たちの姿が見せられるのがアイドルだと思います。

(おわり)

参加メンバー

石田千穂・石田みなみ・今村美月・岩田陽菜・大谷満理奈・岡田奈々(コメント出演)
沖 侑果・甲斐心愛・門脇実優菜・瀧野由美子・中村 舞・福田朱里・峯吉愛梨沙
矢野帆夏・薮下 楓・高雄さやか

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